RACE
瑞穂賞
H2
1800m
レースガイド
実りの秋 グランプリロードを歩む勇者たち
1968年、岩見沢競馬場・ダート1,400mの条件で第1回が行われる。その後しばらくは春季に開催されることがほとんどのレースだったが、2001年の第34回からは開催時期が秋季に固定されている。古馬中距離路線としては、グランプリ・道営記念前最後の重賞競走。大一番を目前に控えた歴戦の古馬たちによる闘いに注目したい。
★『カウントアップM(ミドル・マイル)』対象競走
★1着馬の馬主に「デクラレーションオブウォー」の2025年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】
前年ハイライト
スタート直後の先行争いを制し、まずハナに立ったのはエンリル。2番手にスコルピウスがつけ、この2頭が向正面で後続をやや引き離しました。3コーナー過ぎでエンリルとスコルピウスの差が広がり、4コーナーでは中団からポジションを押し上げたサンビュートがスコルピウスに並びかけたものの、スコルピウスも脱落することなく食い下がって、ゴール前の直線は3頭の追い比べに。結局、残り200m地点のあたりで単独先頭に立ったサンビュートがそのままエンリルとスコルピウスを突き放し、自身2度目の重賞制覇を果たしています。
データ分析
臨戦過程に注目したい一戦。過去5年の前走レース別成績を見ると、旭岳賞の馬は[1-5-2-11](3着内率42.1%)、旭岳賞以外の馬は[4-0-3-20](3着内率25.9%)です。ちなみに、旭岳賞の施行コースが門別ダ1600mに替わった2023年も、その旭岳賞から直行してきた3頭のうち2頭が3着以内を確保しました。今年の該当馬もしっかりチェックしておきましょう。
基本的には上位人気馬が優勢
過去5年の単勝人気順別成績を見ると、3番人気以内の馬は[3-3-4-5](3着内率66.7%)、4番人気から10番人気の馬は[2-2-1-24](3着内率17.2%)、11番人気以下の馬は[0-0-0-2](3着内率0.0%)となっています。高額配当決着となった年もありますが、上位人気グループの好走率が極端に低いわけではありません。
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 1 | 1 | 1 | 2 | 5 | 20.0% | 40.0% | 60.0% |
2番人気 | 2 | 0 | 3 | 0 | 5 | 40.0% | 40.0% | 100.0% |
3番人気 | 0 | 2 | 0 | 3 | 5 | 0.0% | 40.0% | 40.0% |
4番人気 | 0 | 0 | 1 | 4 | 5 | 0.0% | 0.0% | 20.0% |
5番人気 | 1 | 0 | 0 | 4 | 5 | 20.0% | 20.0% | 20.0% |
6番人気 | 0 | 0 | 0 | 5 | 5 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
7番人気 | 0 | 1 | 0 | 4 | 5 | 0.0% | 20.0% | 20.0% |
8番人気 | 1 | 0 | 0 | 3 | 4 | 25.0% | 25.0% | 25.0% |
9番人気 | 0 | 0 | 0 | 4 | 4 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
10番人気 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0.0% | 100.0% | 100.0% |
11番人気 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
12番人気 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
石川倭騎手や桑村真明騎手が好成績をマーク
過去5年の騎手別成績を見ると、3着以内となった回数が3回以上の現役ジョッキーは、石川倭騎手・桑村真明騎手の2名となっています。石川倭騎手はここ3年連続で、桑村真明騎手はここ2年連続で3着以内に好走を果たしていますし、それぞれこのレースとは比較的相性が良いジョッキーと言えそうです。
1着 | 2着 | 3着 | 4着 以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
阿部龍 | 2 | 0 | 0 | 2 | 4 | 50.0% | 50.0% | 50.0% |
石川倭 | 1 | 1 | 2 | 1 | 5 | 20.0% | 40.0% | 80.0% |
落合玄太 | 1 | 0 | 0 | 4 | 5 | 20.0% | 20.0% | 20.0% |
桑村真明 | 0 | 2 | 1 | 1 | 4 | 0.0% | 50.0% | 75.0% |
岩橋勇二 | 0 | 1 | 1 | 2 | 4 | 0.0% | 25.0% | 50.0% |
山本咲希到 | 0 | 1 | 0 | 1 | 2 | 0.0% | 50.0% | 50.0% |
小野楓馬 | 0 | 0 | 1 | 3 | 4 | 0.0% | 0.0% | 25.0% |
その他の騎手 | 1 | 0 | 0 | 17 | 18 | 5.6% | 5.6% | 5.6% |
3枠から5枠に入った馬を重視したい
過去5年の枠番別成績を見ると、1枠から2枠の馬は[1-0-0-9](3着内率10.0%)、3枠から5枠の馬は[2-4-4-6](3着内率62.5%)、6枠から8枠の馬は[2-1-1-16](3着内率20.0%)となっています。なお、2020年以降の過去4年に限ると、1枠から2枠の馬は[1-0-0-7](3着内率12.5%)、3枠から5枠の馬は[2-4-3-4](3着内率69.2%)、6枠から8枠の馬は[1-0-1-14](3着内率12.5%)でした。内外極端な枠に入った馬は、過信禁物と見るべきでしょう。
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 1 | 0 | 0 | 4 | 5 | 20.0% | 20.0% | 20.0% |
2枠 | 0 | 0 | 0 | 5 | 5 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
3枠 | 1 | 1 | 1 | 2 | 5 | 20.0% | 40.0% | 60.0% |
4枠 | 0 | 0 | 3 | 2 | 5 | 0.0% | 0.0% | 60.0% |
5枠 | 1 | 3 | 0 | 2 | 6 | 16.7% | 66.7% | 66.7% |
6枠 | 0 | 0 | 0 | 6 | 6 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
7枠 | 1 | 0 | 1 | 4 | 6 | 16.7% | 16.7% | 33.3% |
8枠 | 1 | 1 | 0 | 6 | 8 | 12.5% | 25.0% | 25.0% |
前走好走馬が中心
過去5年の前走着順別成績を見ると、4着以内の馬は[5-5-4-21](3着内率40.0%)、5着以下の馬は[0-0-0-10](3着内率0.0%)、中止の馬は[0-0-1-0](3着内率100.0%)となっています。大敗を喫してしまった直後の馬は強調できません。
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1着 | 2 | 1 | 1 | 7 | 11 | 18.2% | 27.3% | 36.4% |
2着 | 1 | 0 | 3 | 4 | 8 | 12.5% | 12.5% | 50.0% |
3着 | 1 | 2 | 0 | 5 | 8 | 12.5% | 37.5% | 37.5% |
4着 | 1 | 2 | 0 | 5 | 8 | 12.5% | 37.5% | 37.5% |
5着 | 0 | 0 | 0 | 5 | 5 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
6着 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
7着 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
11着 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
中止 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0.0% | 0.0% | 100.0% |
(伊吹 雅也)
有力馬情報
- ☆シルトプレ(牡5・米川昇厩舎)
- コスモバルク記念(5月9日)3着、赤レンガ記念(6月20日)では2着と、今年はベルピットを相手に後塵を拝してきたが、続くGIIIエルムS(8月4日)では後方から脚を伸ばし、昨年からひとつ着順を上げての4着。続くエフフォーリア・プレミアム(8月28日)ではアナザートゥルース以下をねじ伏せて今年初Vを飾るなど、徐々に上昇ムードなのも確かである。ここ2年はこの時期に他地区へ遠征していたこともあり、このレースへは初出走。前年の王者が、ライバルへ反撃の狼煙をあげられるか注目だ。
- ☆スコルピウス(セ8・米川昇厩舎)
- 昨年の当レースでは2番手追走から2馬身半差の2着と善戦し、続くグランプリ・道営記念でも3着。オフシーズンの南関東で大敗を喫した影響もあってか、今シーズン初頭は本来の走りがみられなかったものの、徐々に勝馬との着差を詰め、前走のエピファネイア・プレミアム(9月10日)では、ヒストリーメイカー・ケイアイパープルという実績馬に続く小差の3着に入り、復調への道のりを辿りつつある印象だ。展開を選ばない堅実なレーススタイルは、強豪が相手になってこそ発揮されるだろう。
- ☆ドテライヤツ(牡7・角川秀樹厩舎)
- 一昨年の当レースで大外から一気の末脚を繰り出し、2着ハセノパイロに4馬身の差をつけて重賞初制覇を飾ったのは印象に残るところ。その後はタイトルにこそ恵まれないものの、3走前の旭岳賞(7月31日)でも、僚馬ベルピットの2着に入っており、健在をアピールしている。エピファネイア・プレミアムでは最下位の8着に崩れたとはいえ、春先からコンスタントにレースを消化しているのは強みといえそう。持ち前の豪脚で「“どてらい男”ここにあり」とファンを唸らせる走りを期待したい。
- ☆ナムラゴロフキン(牡7・小国博行厩舎)
- JRA2勝、高知では5勝のほか、昨年の重賞・二十四万石賞(高知競馬場)で地元二冠馬ガルボマンボにアタマ差2着入るなどの実績を挙げ、今シーズンにホッカイドウ競馬へ移籍。移籍2走目のしかべ間歇泉100周年記念特別(5月22日)で接戦を制して移籍後初勝利を飾ると、オープンでは2着1回、3着1回の成績を挙げ、8月にはくろゆり賞(8月15日、笠松競馬場)へ遠征した(6着)。前走のエピファネイア・プレミアムでは差のない4着に入っており、長距離輸送後の影響もない様子。ここも上位進出を狙う。
- ☆ベルピット(牡4・角川秀樹厩舎)
- 昨年のホッカイドウ競馬3歳三冠馬。今年はゆうべつチューリップフェア特別(4月25日)を大差で圧勝すると、コスモバルク記念、赤レンガ記念、旭岳賞と、ここまでのホッカイドウ競馬古馬重賞路線では、3戦全てで2着馬に6馬身差をつける圧勝劇を披露している。ここまでの16戦の戦績は12勝2着2回3着1回で、馬券圏内を外したのは、落馬のアクシデントに見舞われた昨年の道営記念のみ。ますます本格化し、もはや現役のエースとしての風格もまとう本馬が、悲願のグランプリ制覇へ弾みをつけるか。※五十音順
※出走馬は9月19日現在の情報を基にしております。
ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。