RACE
ブリーダーズゴールドカップ
JpnIII
2000m
GDJ
レースガイド
いざ女王の大舞台へ 年に一度の生産者の祭典
1989年に札幌競馬場・ダート2,400mの条件で第1回が行われる。日高の生産者による構想のもと、生産者主導の「日本版ブリーダーズドカップ」として、当時としては珍しい地方・中央交流競走として創設された。その後はホッカイドウ競馬、ひいては地方競馬の夏を彩るハイライトとして歴史を重ね、2014年の第26回からは、出走可能条件を“3歳以上”から“3歳以上牝馬”に変更する一大転換を迎えた。古馬中距離牝馬の王道を行く女傑立ちによって争われる『チャンピオン・ディスタンス』2,000m戦は、女王決定戦・JBCレディスクラシックだけでなく、21年(第33回)覇者マルシュロレーヌがその後本家ブリーダーズカップディスタフを制したように、世界の道へもつながっていく。
★『GRANDAME-JAPAN2024』古馬シーズン対象競走
★『カウントアップL(レディス)』対象競走
前年ハイライト
レースの序盤から中盤にかけては、スタート直後から出ムチを入れる積極策でテリオスベルがハナに立ち、パライバトルマリン・グランスラムアスクらがこれに続く展開。3コーナーでテリオスベルが後続との差を広げにかかり、2番手グループとなったカラフルキューブ・パライバトルマリン・プリティーチャンスを大きく引き離してゴール前の直線に入りました。その後もテリオスベルの脚色は衰えず、結局2着のパライバトルマリンに4馬身差をつけて入線。自身2度目のダートグレード競走制覇を果たしています。
データ分析
JRA勢が圧倒的に優勢。過去5年の所属別成績を見ると、地方の馬は[0-0-0-30](3着内率0.0%)、JRAの馬は[5-5-5-9](3着内率62.5%)です。3着以内となった地方所属馬は、JRA所属馬がすべて競走除外となった2007年の3着以内馬3頭を除くと、現在のところ2006年3着のジンクライシスが最後。牝馬限定競走となった2014年よりも前から続いている傾向なので、今年もまずはJRA勢に注目するべきでしょう。
過去5年の3着以内馬15頭はすべて単勝4番人気以内
過去5年の単勝人気順別成績を見ると、2番人気以内の馬は[4-3-2-1](3着内率90.0%)、3番人気から4番人気の馬は[1-2-3-4](3着内率60.0%)、5番人気以下の馬は[0-0-0-34](3着内率0.0%)となっています。前評判が高い馬を素直に重視した方が良いかもしれません。
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 1 | 2 | 2 | 0 | 5 | 20.0% | 60.0% | 100.0% |
2番人気 | 3 | 1 | 0 | 1 | 5 | 60.0% | 80.0% | 80.0% |
3番人気 | 1 | 0 | 2 | 2 | 5 | 20.0% | 20.0% | 60.0% |
4番人気 | 0 | 2 | 1 | 2 | 5 | 0.0% | 40.0% | 60.0% |
5番人気 | 0 | 0 | 0 | 5 | 5 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
6番人気 | 0 | 0 | 0 | 5 | 5 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
7番人気 | 0 | 0 | 0 | 5 | 5 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
8番人気 | 0 | 0 | 0 | 5 | 5 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
9番人気 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
10番人気 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
11番人気 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
12番人気 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
13番人気 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
14番人気 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
15番人気 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
JRA所属ジョッキーが優勢
過去5年の騎手別成績を見ると、引退した福永祐一元騎手(2022年1着)を含め、3着以内となった経験のある12名はいずれもJRA所属ジョッキーです。現在のところ最後に3着以内となった地方所属ジョッキーは2016年2着の桑村真明騎手ですし、JRA所属馬がすべて競走除外となった2007年を除くと、優勝を果たした地方所属ジョッキーは2003年の五十嵐冬樹元騎手が最後。引き続きJRA所属ジョッキーの騎乗馬を高く評価するべきでしょう。
1着 | 2着 | 3着 | 4着 以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
岩田康誠 | 1 | 1 | 0 | 0 | 2 | 50.0% | 100.0% | 100.0% |
戸崎圭太 | 1 | 1 | 0 | 0 | 2 | 50.0% | 100.0% | 100.0% |
江田照男 | 1 | 0 | 1 | 0 | 2 | 50.0% | 50.0% | 100.0% |
川田将雅 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 100.0% | 100.0% | 100.0% |
吉田隼人 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0.0% | 100.0% | 100.0% |
古川吉洋 | 0 | 1 | 0 | 1 | 2 | 0.0% | 50.0% | 50.0% |
武豊 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0.0% | 100.0% | 100.0% |
鮫島克駿 | 0 | 0 | 1 | 1 | 2 | 0.0% | 0.0% | 50.0% |
松山弘平 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0.0% | 0.0% | 100.0% |
藤岡佑介 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0.0% | 0.0% | 100.0% |
武藤雅 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0.0% | 0.0% | 100.0% |
その他の騎手 | 1 | 0 | 0 | 37 | 38 | 2.6% | 2.6% | 2.6% |
前走が13頭立て以上のレースだった馬は信頼できる
過去5年の前走出走頭数別成績を見ると、8頭以下の馬は[0-0-0-5](3着内率0.0%)、9頭から12頭の馬は[1-2-0-29](3着内率9.4%)、13頭以上の馬は[4-3-5-5](3着内率70.6%)となっています。臨戦過程を比較する際は、前走の出走頭数にも注目しておきたいところです。
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
6頭 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
7頭 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
8頭 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
9頭 | 0 | 1 | 0 | 3 | 4 | 0.0% | 25.0% | 25.0% |
10頭 | 0 | 1 | 0 | 8 | 9 | 0.0% | 11.1% | 11.1% |
11頭 | 1 | 0 | 0 | 10 | 11 | 9.1% | 9.1% | 9.1% |
12頭 | 0 | 0 | 0 | 8 | 8 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
13頭 | 3 | 1 | 0 | 1 | 5 | 60.0% | 80.0% | 80.0% |
14頭 | 0 | 1 | 4 | 2 | 7 | 0.0% | 14.3% | 71.4% |
16頭 | 1 | 1 | 1 | 2 | 5 | 20.0% | 40.0% | 60.0% |
前走距離が明暗を分けそう
過去5年の前走距離別成績を見ると、1900m未満の馬は[1-3-1-36](3着内率12.2%)、1900m以上の馬は[4-2-4-3](3着内率76.9%)となっています。2023年も、前走で1900m以上のレースを使っていた2頭がそのまま1着から2着を占めました。1800m以下のレースを経由してきた馬は、あまり強調できません。
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1200m | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
1600m | 0 | 2 | 0 | 2 | 4 | 0.0% | 50.0% | 50.0% |
1700m | 0 | 1 | 1 | 7 | 9 | 0.0% | 11.1% | 22.2% |
1800m | 1 | 0 | 0 | 24 | 25 | 4.0% | 4.0% | 4.0% |
2000m | 2 | 0 | 2 | 2 | 6 | 33.3% | 33.3% | 66.7% |
2100m | 2 | 2 | 2 | 0 | 6 | 33.3% | 66.7% | 100.0% |
2600m | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
(伊吹 雅也)
有力馬情報
- ☆オーサムリザルト(牝4・池江泰寿厩舎)
(撮影:高橋正和)2歳秋に阪神競馬場でデビューし、好位追走から力強く差し切り。その後は1つずつクラスの階段を登り、2走前のアルデバランS(京都競馬場)は出遅れを克服しての差し切り、前走のJpnIIエンプレス杯(川崎競馬場)は逃げてクビ差凌ぎ切るというように、異なる競馬でオープン・重賞と連勝した。北海道スプリントカップをチカッパで制し、夏の門別の夜を熱く盛り上げた鞍上・武豊騎手とともに、デビューから無傷の7連勝という“素晴らしい結果”を挙げ、さらなる大舞台への飛躍を誓う。- ☆サーマルソアリング(牝4・藤原英昭厩舎)
(撮影:下野雄規)デビュー以来7戦は芝のレースに出走し[1-1-0-5]という成績にとどまったが、ダートに転向した1勝クラス(中京競馬場)で2着に2秒2の大差をつけて圧勝したのを機に素質が開花。その後3連勝でオープンまでかけ上がり、2走前の総武S(中山競馬場)2着、前走のJpnIII兵庫女王盃(園田競馬場)3着と、ダートでは5戦して馬券圏内を外していない。小回りの園田から門別の広いコースに替わるのは歓迎材料と言えそうで、ダート転向後2度目の重賞挑戦で、さらなる前進となるか注目したい。- ☆サンオークレア(牝5・五十嵐冬樹厩舎)
- 3歳時にJRA未勝利から転入し、のちに調教師として管理する五十嵐冬樹騎手(当時)とのコンビで4勝、王冠賞4着の実績を挙げた。川崎競馬所属として7勝の後にホッカイドウ競馬へ再転入し、ヒダカソウC(5月23日)で重賞初制覇、続くノースクイーンC(7月18日)は2着と、牝馬重賞戦線で上位争いを続けている。今回新たにコンビを組むのは、兵庫所属のトップジョッキー・吉村智洋騎手。週末のワールドオールスタージョッキーズで“世界”を相手に戦う名手が、ふたたび北の大地を沸かせるか。
- ☆デリカダ(牝5・吉田直弘厩舎)
- 2歳の秋に阪神競馬場でデビューし、その後1勝クラス・伏竜S(中山競馬場)を連勝するなど、3歳時までは無傷の3戦3勝。その後は2年近い長期休養を余儀なくされた影響もあってか、今年1月に戦列を復帰した後の3戦は14、6、11着と精彩を欠いているが、伏竜Sを制した際の2着馬がJpnIジャパンダートダービーを制したノットゥルノ、同3着馬が重賞3勝馬ペイシャエスと考えれば、本馬自身の潜在能力も見劣りはしないはず。デビュー以来初の牝馬限定戦で、巻き返しを果たせるか。
- ☆メイドイットマム(牝4・川島雅人厩舎)
- 2歳6月に門別競馬場でデビューし、1,000mのフレッシュチャレンジを5馬身差で快勝。JpnIII・エーデルワイス賞でも5着に入った。船橋競馬場へ移籍した後に能力が開花し、年末の東京2歳優駿牝馬(大井競馬場)を制すると、翌年も南関東の3歳牝馬路線で活躍し、桜花賞(浦和競馬場)とロジータ記念(川崎競馬場)を勝利。「NARグランプリ」最優秀2歳・3歳牝馬を受賞している。前哨戦のノースクイーンCも、内々をロスなく立ち回ると一旦は先頭に立ち3着。デビューの地・門別で、JRAの強豪を迎え撃つ。※五十音順
※出走馬は8月22日現在の情報を基にしております。
ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。