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HOKKAIDO KEIBA 2024

RACE

サッポロクラシックカップ

H3

1200m

サッポロクラシックカップ

レースガイド

“ONLY北海道”の素質が激突 夏の爽快な走りに酔いしれよ

競走名はサッポロビール株式会社が北海道限定で発売するビールの商品名に由来。2009年、全国の地方競馬で2歳の主要競走を重点的に開催する「未来優駿」の対象競走として、門別競馬場・ダート1,200mの条件で創設。14年にはH2格の重賞に格上げされ、第1回に定められた。20年の第7回から3年間は、JBC2歳優駿へのステップ戦として1,700mに設定されていたが、23年の第10回よりH3格に格下げ、距離も創設当初の1,200mに戻されている。ネクストスター門別を頂点とする2歳短距離路線のひとつとしてスピード自慢の若駒が集結するほか、今年はJRA札幌競馬場の2歳オープン競走・シンガポールターフクラブ賞の推薦順を決定する競走としても位置付けられている。



★「シンガポールターフクラブ賞」(9月1日、札幌競馬場)推薦馬選定競走


★1着馬の馬主に「アドマイヤマーズ」の2025年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】

前年ハイライト

レースの序盤は、スタートダッシュを決めたオスカーブレインがスムーズにハナを奪い、コスモタラゴンらがこれを追う展開に。3コーナーでオスカーブレインが後続との差を広げたものの、4コーナーで大きく外にヨレてしまい、体勢を立て直しながらゴール前の直線に入りました。馬群から離れたところで再び加速したオスカーブレインは、後続をもう一度突き放し、独走態勢に。結局、後方から伸びて2着となったジャティルウィに4馬身の差をつけて入線し、自身初の重賞制覇を果たしています。

データ分析

10月下旬に門別ダ1200mで施行された2019年、8月下旬から9月上旬に門別ダ1700mで施行されていた2020年・2021年・2022年、そして7月下旬に門別ダ1200mで施行された2023年のサッポロクラシックカップは、真ん中よりの枠に入った馬が優勢。過去5年の枠番別成績を見ると、1枠から3枠の馬は[1-1-2-11](3着内率26.7%)、4枠から5枠の馬は[4-2-2-3](3着内率72.7%)、6枠から8枠の馬は[0-2-1-16](3着内率15.8%)です。施行時期や施行コースが異なる時期を含めた傾向とはいえ、同様の決着を一応警戒しておいた方が良いかもしれません。

堅く収まりがちなレースだったが……

過去5年の単勝人気順別成績を見ると、1番人気の馬は[2-1-2-0](3着内率100.0%)、2番人気から3番人気の馬は[2-1-3-4](3着内率60.0%)、4番人気以下の馬は[1-3-0-26](3着内率13.3%)となっています。ただし、2023年は単勝10番人気のオスカーブレインが1着、単勝8番人気のジャティルウィが2着となったこともあり、3連単26万6730円の高額配当が飛び出しました。今後は前評判が低い馬にも注目しておくべきでしょう。

表1単勝人気順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 2 1 2 0 5 40.0% 60.0% 100.0%
2番人気 2 0 1 2 5 40.0% 40.0% 60.0%
3番人気 0 1 2 2 5 0.0% 20.0% 60.0%
4番人気 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
5番人気 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
6番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
7番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
8番人気 0 1 0 3 4 0.0% 25.0% 25.0%
9番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 1 0 0 0 1 100.0% 100.0% 100.0%
11番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
相性が良いトレーナーは角川秀樹調教師

過去5年の調教師別成績を見ると、3着以内となった回数が3回以上の現役トレーナーは、角川秀樹調教師のみとなっています。2023年のサッポロクラシックカップを制したオスカーブレインも角川秀樹調教師の管理馬でしたし、引き続きマークしておきたいところです。

表2調教師別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
角川秀樹 2 2 3 4 11 18.2% 36.4% 63.6%
松本隆宏 1 0 0 1 2 50.0% 50.0% 50.0%
川島雅人 1 0 0 0 1 100.0% 100.0% 100.0%
田中淳司 0 1 1 8 10 0.0% 10.0% 20.0%
田中正二 0 1 1 0 2 0.0% 50.0% 100.0%
桧森邦夫 0 1 0 2 3 0.0% 33.3% 33.3%
その他の調教師 1 0 0 15 16 6.3% 6.3% 6.3%
前走好走馬はそれなりに信頼できる

過去5年の前走着順別成績を見ると、3着以内の馬は[3-4-4-10](3着内率52.4%)、4着以下の馬は[2-1-1-19](3着内率17.4%)、中止の馬は[0-0-0-1](3着内率0.0%)となっています。なお、門別ダ1200mで施行された年(2019年・2023年)に限ると、2着以内の馬は[1-1-1-3](3着内率50.0%)、3着以下の馬は[1-1-1-11](3着内率21.4%)でした。大敗直後の馬が上位に食い込んだ例もあるとはいえ、前走好走馬の好走率が低いわけではありません。

表3前走着順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1着 3 0 3 5 11 27.3% 27.3% 54.5%
2着 0 2 1 3 6 0.0% 33.3% 50.0%
3着 0 2 0 2 4 0.0% 50.0% 50.0%
4着 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
5着 0 0 0 8 8 0.0% 0.0% 0.0%
6着 1 1 1 2 5 20.0% 40.0% 60.0%
7着 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
8着 1 0 0 1 2 50.0% 50.0% 50.0%
10着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
11着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
中止 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
前走で先行していた馬は比較的堅実

過去5年の前走最終コーナー通過順別成績を見ると、2番手以内の馬は[3-3-4-4](3着内率71.4%)、3番手から8番手の馬は[2-2-1-24](3着内率17.2%)、9番手以下の馬は[0-0-0-2](3着内率0.0%)となっています。なお、門別ダ1200mで施行された年(2019年・2023年)に限ると、3番手以内の馬は[2-2-2-3](3着内率66.7%)、4番手以下の馬は[0-0-0-11](3着内率0.0%)です。直近のパフォーマンスを比較する際は、前走で先行していた馬を高く評価するべきでしょう。

表4前走最終コーナー通過順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番手 3 2 3 4 12 25.0% 41.7% 66.7%
2番手 0 1 1 0 2 0.0% 50.0% 100.0%
3番手 1 0 1 6 8 12.5% 12.5% 25.0%
4番手 0 0 0 7 7 0.0% 0.0% 0.0%
5番手 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
6番手 1 1 0 4 6 16.7% 33.3% 33.3%
7番手 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
8番手 0 1 0 3 4 0.0% 25.0% 25.0%
9番手 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
10番手 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%

(伊吹 雅也)

有力馬情報

イイデマイヒメ(牝2・村上正和厩舎)



 母系をさかのぼれば、サクラバクシンオーやアンバーシャダイ、イブキマイカグラなど、複数のGI馬を輩出したクリアアンバーの牝系にあたる。1,100mのフレッシュチャレンジ(7月17日)では2番手から勝負どころで抜け出して2着馬に3馬身差をつけるという、センスのある勝ちっぷりを披露した。走破時計の1分07秒9も、今年のフレッシュチャレンジでは五指に入る優秀な数字。キャリアの差を素質の高さで埋め、同競走では達成のない「デビュー2戦目での勝利」となるか注目したい。


サウンドバッハ(牡2・川島洋人厩舎)



 3月21日、内走路で行われた能力検査では豪快なフットワークを示し、2着馬に1秒6の差をつけた。6月5日の1,100mで行われたフレッシュチャレンジでは今年度で最も速い1分07秒1の走破時計で9馬身差をつけ、その素質を初戦からアピールした。前走のJRA認定ターフチャレンジ1(7月9日)は初めての1,700mが影響してか、僚馬リコースパローとの競り合いを2着に敗れたが、3着馬には5馬身差。金沢競馬の名手・吉原寛人騎手を背に、重賞制覇となるか期待だ。


ジュゲムーン(牡2・角川秀樹厩舎)



 デビューから2戦は2着が続いたが、3戦目、1,000mで行われたアタックチャレンジ(6月18日)では、2着馬に5馬身差をつけて初勝利。ここ2走はルビー特別(7月3日)、JRA認定ターフチャレンジ2(7月24日)と1,200mにも対応しオープンで連勝している。1歳上の半姉ジュデシャンスも昨年、同じ角川秀樹厩舎で活躍し、2歳牝馬重賞・フルールカップで2着。姉に勝るとも劣らない素質の持ち主は本格化がうかがえ、勢いそのままに重賞の舞台でも速力をアピールするか。


ナンパセン(牡2・田中淳司厩舎)



 4代母はダイナカールで、近親にはエアグルーヴなどがいる血統の持ち主。今シーズン初めて1,200mで行われたフレッシュチャレンジ(6月5日)では、抜群の発馬から終始後続を寄せ付けずに逃げ切った。続くパール特別(6月26日)は逃げて6着と失速したものの、1,200mに距離を戻した強心臓キクチで特別(7月18日)では、単勝オッズ7番人気の評価を覆し巻き返しを果たした。その前走では差す形にも対応。1,200mでは2戦2勝という距離適性の持ち主が、重賞の舞台で成長をアピールする。


ベラジオドリーム(牡2・田中正二厩舎)



 1,000mで行われたフレッシュチャレンジ(5月30日)では、好スタートから4馬身差をつけて逃げ切った。続くウィナーズチャレンジ2(6月25日)では、5頭立ての少頭数とはいえ、最内枠で道中窮屈な展開になりながら、のちにリリーCを逃げ切った快速牝馬リオンダリーナから2馬身差の2着と善戦を果たしたのだから、負けてなお強しと言ってよいだろう。現役時にGI/JpnI競走を5勝した新種牡馬・ゴールドドリームに、産駒として初の重賞タイトルをプレゼントできるか。


※五十音順

※出走馬は8月1日時点での情報を基にしております。

ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。