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HOKKAIDO KEIBA 2024

RACE

旭岳賞

H3

1600m

旭岳賞

レースガイド

夏の王者は収穫の秋へ マイル王決定戦

競走名は北海道で最も標高が高く、「日本の百名山」に選ばれている火山より。北海道上川郡東川町に位置しており、その山麓にかつて存在し、ブリーダーズゴールドカップを施行するなど夏のホッカイドウ競馬を彩ってきた旭川競馬場の面影を残している。門別競馬場に内回りコースが創設された2015年に創設され、第4回(18年)から第8回(22年)の2,000mを経て、昨年の第9回より創設当初の1,600mに改められた。現在の古馬混合重賞としては唯一の内回りマイル戦として、スピードとスタミナの両方を争う。



★『カウントアップM(ミドル・マイル)』対象競走


★1着馬の生産牧場に「ゴールドドリーム」の2025年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】

前年ハイライト

スタートから2コーナーまで続いた先行争いを制し、ホウヨウクリスタルが向正面で先頭に。しかし、先団からポジションを押し上げたグリントビートが3コーナーで先頭を奪取すると、4コーナーではグレイトダージーもインコースを突いて進出し、グリントビートに並びかけました。グリントビートとグレイトダージーの追い比べはゴール前の直線に入ってからも続きましたが、この2頭を離れた外から急襲したのがイダペガサス。決勝線の手前で2頭をかわしきり、約2年ぶりとなる自身2度目の重賞制覇を果たしています。

データ分析

本稿の集計対象は2019年以降の過去5年としましたが、2022年までは施行時期が9月上旬から9月中旬、施行距離が2000mだった点にご注意ください。枠番別成績を見ると、1枠から7枠の馬は[5-5-5-30](3着内率33.3%)、8枠の馬は[0-0-0-8](3着内率0.0%)。施行条件が変わった2023年も7枠から8枠の4頭がすべて4着以下に敗れてしまいましたし、外枠不利なレースと見ておいた方が良いかもしれません。

堅く収まりがちなレースだったが……

過去5年の単勝人気順別成績を見ると、1番人気の馬は[2-2-0-1](3着内率80.0%)、2番人気から4番人気の馬は[2-3-3-7](3着内率53.3%)、5番人気から7番人気の馬は[1-0-1-13](3着内率13.3%)、8番人気以下の馬は[0-0-1-17](3着内率5.6%)となっています。上位人気グループの馬が優秀な成績を収めているものの、施行条件が変わった2023年は3連単33万7260円の大波乱決着。今後は前評判の低い馬にも注目しておいた方が良さそうです。

表1単勝人気順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 2 2 0 1 5 40.0% 80.0% 80.0%
2番人気 1 0 1 3 5 20.0% 20.0% 40.0%
3番人気 1 2 1 1 5 20.0% 60.0% 80.0%
4番人気 0 1 1 3 5 0.0% 20.0% 40.0%
5番人気 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
6番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
7番人気 1 0 0 4 5 20.0% 20.0% 20.0%
8番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
11番人気 0 0 1 2 3 0.0% 0.0% 33.3%
12番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
14番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
田中淳司調教師が好成績

過去5年の調教師別成績を見ると、3着以内となった回数が3回以上の現役トレーナーは、田中淳司調教師のみとなっています。施行条件が変わった2023年も、管理馬のイダペガサスが優勝を果たしました。当レースと相性が良いトレーナーとして、引き続きマークしておきましょう。

表2調教師別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
田中淳司 3 1 1 6 11 27.3% 36.4% 45.5%
角川秀樹 1 0 1 4 6 16.7% 16.7% 33.3%
川島洋人 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
米川昇 0 1 0 1 2 0.0% 50.0% 50.0%
佐久間雅貴 0 0 2 5 7 0.0% 0.0% 28.6%
川島雅人 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
その他の調教師 1 2 0 22 25 4.0% 12.0% 12.0%
前走で連対を果たした馬は堅実

過去5年の前走着順別成績を見ると、2着以内の馬は[2-5-4-12](3着内率47.8%)、3着から8着の馬は[3-0-1-17](3着内率19.0%)、9着以下の馬は[0-0-0-9](3着内率0.0%)となっています。2022年以前を含め、前走好走馬が強いレースです。

表3前走着順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1着 2 4 1 6 13 15.4% 46.2% 53.8%
2着 0 1 3 6 10 0.0% 10.0% 40.0%
3着 1 0 0 4 5 20.0% 20.0% 20.0%
4着 1 0 0 2 3 33.3% 33.3% 33.3%
5着 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
6着 0 0 1 3 4 0.0% 0.0% 25.0%
7着 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
8着 1 0 0 2 3 33.3% 33.3% 33.3%
9着 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
10着 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
11着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
14着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
前走時点での人気も見逃せないポイント

過去5年の前走単勝人気順別成績を見ると、1番人気の馬は[3-4-1-5](3着内率61.5%)、2番人気から6番人気の馬は[2-1-4-22](3着内率24.1%)、7番人気以下の馬は[0-0-0-11](3着内率0.0%)となっています。前走内容を比較する際は、当時の人気もチェックしておくべきでしょう。

表4前走単勝人気順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 3 4 1 5 13 23.1% 53.8% 61.5%
2番人気 1 0 1 10 12 8.3% 8.3% 16.7%
3番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
4番人気 0 0 1 2 3 0.0% 0.0% 33.3%
5番人気 0 1 0 2 3 0.0% 33.3% 33.3%
6番人気 1 0 2 4 7 14.3% 14.3% 42.9%
7番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
8番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
11番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
14番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%

(伊吹 雅也)

有力馬情報

グリントビート(牡7・川島洋人厩舎)



 一昨年、今回と同じ古馬マイル重賞の星雲賞では、逃げ馬と直線で競り合った結果“霧中の決戦”を制した。昨年の当レースではイダペガサスの大外強襲を受けたものの、厳しいペースを3コーナーから先頭集団に並びかけ、1/2馬身差の2着と接戦を演じたのは、内回りコースへの適性の高さを示すものだった。この舞台では3戦して1、1、2着と抜群の安定感を誇る。近況こそオープン特別であと一歩の競馬が続いているが、最も輝ける舞台に戻ったことで、1年ぶりの白星を勝ち取ることができるか。


ジャスパードリーム(セ6・佐久間雅貴厩舎)

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 2歳10月にJRA京都競馬場でデビュー。自分のリズムで先行するとしぶとさを発揮し、一昨年4月の2勝クラス(阪神競馬場)では、のちにGIIIアンタレスSを制したミッキーヌチバナを破るなど、ダート1,800mの舞台で3勝を挙げている。去勢と、およそ1年6カ月の休養を経て臨んだ移籍初戦のAIRDO Biz特別(5月23日)では8着と1番人気を裏切る形となったが、道中で引っ掛かり気味になり、久々の影響が出た印象。2カ月強じっくり立て直した今回は、潜在能力を発揮できるか。


ドテライヤツ(牡7・角川秀樹厩舎)



 一昨年の瑞穂賞では、直線で大外から鋭い差し脚を発揮して重賞初制覇を飾った。昨シーズンも1勝にとどまったもののコスモバルク記念2着、赤レンガ記念3着と重賞戦線で堅実な走りを見せ、今シーズンは5月から始動。取消を挟んだ雪印種苗BFMP特別(6月6日)で今季初勝利を飾るなど、コンスタントに駆けている。内回りマイルはここまで一昨年6月に1戦したのみだが、そのレースでは後方から脚を伸ばして勝ち馬から0秒2差の3着。持ち前の末脚を生かし、ここも上位進出をもくろむ。


フォルトゥーレ(牡8・桧森邦夫厩舎)



 3歳時、5歳時とホッカイドウ競馬に在籍して4勝。ここまで重賞は21年のエトワール賞のみの出走だが、6着とはいえ勝ち馬とは0秒7差とまずまずの走りを見せている。21年シーズン終了後に大井競馬へ再移籍した後は、22年7月のB2特別を1勝したのみにとどまっているが、ホッカイドウ競馬への再転入初戦となったナダル・プレミアム(7月4日)では、行きっぷり良く先行して3着と、当地の白砂への適性と復調をアピールした。小柄ながらしぶとい走りが身上で、マイルの舞台でも上位争いを狙う。


ベルピット(牡4・角川秀樹厩舎)



 昨年は北斗盃で7馬身、北海優駿で3馬身、王冠賞で5馬身差をつけて、ホッカイドウ競馬史上7頭目の3歳三冠を獲得。今年は初戦のゆうべつチューリップフェア特別で2着ハセノパイロに2秒2の大差をつけて圧勝した後は、コスモバルク記念(5月9日)、赤レンガ記念(6月20日)で3-4コーナーから満を持して抜け出し、それぞれ6馬身の差をつけてタイトルを手中におさめている。今回は、昨年の北斗盃以来キャリア2度目の内回りマイル戦。当面は地元の重賞戦線に専念するとのことで、“現役最強”をあらためて証明する。


※五十音順

※出走馬は7月25日現在の情報を基にしております。

ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。