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HOKKAIDO KEIBA 2024

RACE

栄冠賞

H2

1200m

栄冠賞

レースガイド

世代最初の栄冠をつかめ 2歳馬最初のタイトル争い

1976年、札幌競馬場・ダート1,200mの条件で第1回が行われる。創設された当初からしばらくは、夏季から秋季に施行されていたが、99年の第24回より施行時期が初夏に移行された。以来、全国で最も早く行われる2歳重賞として定着している。2012年の第37回からは、優勝馬にJRA・函館2歳ステークスへの出走権が付与される一戦は、勝ち馬ならずともその後の動向、成長ぶりに注目が集まりそうだ。



★1着馬に「第56回函館2歳ステークス」(7月13日、JRA函館競馬場)の出走権を付与


★1着馬の馬主に「モズアスコット」の2025年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】

前年ハイライト

スタート直後の先行争いを制したオスカーブレインがまずハナに立ち、カプセルがこれを追う形で3コーナーへ。4コーナーではこの2頭が後続を引き離しにかかったものの、3番手を追走していたストリームも少しずつポジションを押し上げ、ゴール前の直線に入ったところで先行する2頭に外から並びかけました。その後もストリームの脚色は衰えず、残り100m地点の手前で完全に抜け出し、中団から伸びてきたスティールマジックに1馬身1/2差をつけて入線。この世代にとって最初の国内重賞を制しています。

データ分析

過去5年の性別成績を見ると、牡の馬は[4-3-3-23](3着内率30.3%)、牝の馬は[1-2-2-22](3着内率18.5%)です。ちなみに、2020年以降の過去4年に限ると、牡の馬は[4-2-3-19](3着内率32.1%)、牝の馬は[0-2-1-18](3着内率14.3%)でした。どちらかと言えば牡馬が優勢と言えるでしょう。

単勝1番人気の馬はやや不振

過去5年の単勝人気順別成績を見ると、1番人気の馬は[2-0-0-3](3着内率40.0%)、2番人気から4番人気の馬は[1-5-4-5](3着内率66.7%)、5番人気から7番人気の馬は[1-0-1-13](3着内率13.3%)、8番人気以下の馬は[1-0-0-24](3着内率4.0%)となっています。上位人気グループの中だと、1番人気の馬はやや3着内率が低いので、注意が必要です。

表1単勝人気順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 2 0 0 3 5 40.0% 40.0% 40.0%
2番人気 1 1 2 1 5 20.0% 40.0% 80.0%
3番人気 0 2 1 2 5 0.0% 40.0% 60.0%
4番人気 0 2 1 2 5 0.0% 40.0% 60.0%
5番人気 1 0 0 4 5 20.0% 20.0% 20.0%
6番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
7番人気 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
8番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
11番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
14番人気 1 0 0 1 2 50.0% 50.0% 50.0%
相性が良いのは角川秀樹厩舎と田中淳司厩舎

過去5年の調教師別成績を見ると、3着以内となった回数が4回以上だった現役トレーナーは、角川秀樹調教師・田中淳司調教師の2名となっています。この2厩舎だけで3着以内馬15頭のうち12頭を占めていますし、今年も管理馬を出走させてきたら見逃せません。

表2調教師別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
田中淳司 2 2 4 10 18 11.1% 22.2% 44.4%
角川秀樹 2 2 0 8 12 16.7% 33.3% 33.3%
米川昇 1 0 0 1 2 50.0% 50.0% 50.0%
松本隆宏 0 1 0 3 4 0.0% 25.0% 25.0%
その他の調教師 0 0 1 23 24 0.0% 0.0% 4.2%
臨戦過程に注目

過去5年の前走レース別成績を見ると、フレッシュチャレンジの馬は3着内率が9.1%にとどまっています。前走レースがスーパーフレッシュチャレンジだった2021年のモーニングショーは優勝を果たしたものの、フレッシュチャレンジを勝ち上がったばかりでまだキャリア1戦の馬は、過信禁物と見るべきでしょう。

表3前走レース別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
ウィナーズチャレンジ 4 3 2 16 25 16.0% 28.0% 36.0%
スーパーフレッシュチャレンジ 1 0 0 0 1 100.0% 100.0% 100.0%
アタックチャレンジ 0 1 2 6 9 0.0% 11.1% 33.3%
フレッシュチャレンジ 0 1 1 20 22 0.0% 4.5% 9.1%
その他のレース 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
馬格が明暗を分ける可能性も

過去5年の前走馬体重区分別成績を見ると、440kg未満の馬は[0-0-0-6](3着内率0.0%)、440kg以上500kg未満の馬は[3-4-4-36](3着内率23.4%)、500kg以上の馬は[2-1-1-3](3着内率57.1%)となっています。なお、前走レースがアタックチャレンジ・スーパーフレッシュチャレンジ・フレッシュチャレンジだった馬に限ると、460kg未満の馬は[0-0-0-9](3着内率0.0%)、460kg以上500kg未満の馬は[1-1-2-16](3着内率20.0%)、500kg以上の馬は[0-1-1-1](3着内率66.7%)でした。比較的小柄な馬、特に前走がオープンクラスのレースでなかった馬は、割り引きが必要です。

表4前走馬体重区分別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
420kg台 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
430kg台 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
440kg台 0 1 0 3 4 0.0% 25.0% 25.0%
450kg台 0 2 1 6 9 0.0% 22.2% 33.3%
460kg台 0 1 0 9 10 0.0% 10.0% 10.0%
470kg台 2 0 1 7 10 20.0% 20.0% 30.0%
480kg台 1 0 2 7 10 10.0% 10.0% 30.0%
490kg台 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
500kg台 1 0 0 2 3 33.3% 33.3% 33.3%
510kg台 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
520kg台 1 0 1 0 2 50.0% 50.0% 100.0%
530kg台 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%

(伊吹 雅也)

有力馬情報

ウィルオレオール(牡2・小国博行厩舎)



 1,000mのフレッシュチャレンジ(5月1日)をゴール前で鮮やかに差し切ると、続く世代最初の2歳オープン・ウィナーズチャレンジ(5月30日)では2着に敗れたが、ベラジオゼロにクビ差まで迫り、3着馬には8馬身差をつけた。父・レッドベルジュールは現役時代にデビューから2連勝でGII・デイリー杯2歳S(京都競馬場)を制し、現在はアロースタッド(新ひだか町)で繫養される新種牡馬。“未完の大器”と評された父に「新種牡馬勝ち上がり第1号」の称号をプレゼントした好素材が、重賞制覇をもくろむ。


ゲクウ(牡2・田中淳司厩舎)



 母のキスミーローズは18年にホッカイドウ競馬でデビューから2連勝、重賞・イノセントカップでも2着に入るという活躍を見せた。本馬も第1回能力検査(3月14日)で800m49秒8を計時するという母譲りのスピードを見せると、開幕日・4月17日のスーパーフレッシュチャレンジ(1,000m)を逃げ切った。続くウィナーズチャレンジ1では僚馬・ベラジオゼロのマークに遭い6着と敗れたが、早い時期からアピールしてきた速力を考えればここで終わる馬ではないはず。重賞の舞台で巻き返しを狙う。


スティールブライト(牝2・角川秀樹厩舎)



 スーパーフレッシュチャレンジではゲクウから3馬身差の2着と後塵を拝したが、2歳春のデビュー戦で成長途上の段階にあって最内枠は厳しかったか。続くアタックチャレンジ(5月23日、1,000m)では、3番手から余裕十分の手応えで抜け出して4馬身差圧勝と、順当に勝ち上がってみせた。2歳上の半姉・スティールグレイスは同じ角川厩舎からデビューし、重賞を2勝。1番人気に支持されたエーデルワイス賞で無念の競走中止となった姉のぶんまで躍動となるか、血統的にも注目の一頭だ。


ゼロアワー(牝2・佐々木国明厩舎)



 父・ステッペンウルフは18年に門別競馬場でデビューし、船橋移籍後の翌19年に南関東クラシックの登竜門・京浜盃(大井競馬場)を勝利。その現時点で唯一の産駒は、今年の新種牡馬産駒限定のフレッシュチャレンジ(5月15日、1,100m)で、8馬身差の圧勝劇を演じた。本馬の活躍により、父は今年3年ぶりに2頭の繫殖牝馬と交配したとのこと。6年前の当レースにおいて強烈な末脚を見せながら3着と惜敗した父の雪辱戦となるであろうこの一戦で、父の名をさらに広める走りを見せられるか。


ベラジオゼロ(牡2・田中淳司厩舎)



 昨年の北海道セプテンバーセールサラブレッド1歳取引馬。シーズン開幕2週目のフレッシュチャレンジ(4月24日、1,100m)は、2着馬に7馬身差をつけての圧勝。続くウィナーズチャレンジ1では、今回と同じ1,200mの舞台で2番手から控える競馬に対応し、ゴール前で迫ったウィルオレオール以下を退けて連勝を飾った。デビューから3連勝での栄冠賞制覇となれば、昨年のストリームと同じ。今年重賞4勝とさらに飛躍した同厩舎の足跡をたどり、世代最初のタイトル獲得を狙う。


※五十音順

※出走馬は6月13日現在の情報を基にしております。

ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。