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HOKKAIDO KEIBA 2024

RACE

フロイラインカップ

H3

1700m

復刻

フロイラインカップ

レースガイド

少女が成長する夏へ 3歳女王決定戦

 2002年、札幌競馬場で第1回が行われる。当初は1,700mで実施されていたが、07・08年の2回は旭川競馬場・ダート1,500m、09・10年は門別競馬場・ダート1,200mと徐々に距離が短縮され、3歳牝馬限定重賞として計9回施行されていた。3歳牝馬重賞を充実させるため、今年14年ぶりに“復刻”という形で実施。短距離のフロイラインスプリントと並ぶ3歳馬の女王決定戦は、年長馬、また牡馬の同世代への挑戦権を得るためのステップという意味合いも備える。



★1-2着馬に「第23回ノースクイーンカップ」(7月18日、門別競馬場)の優先出走権を付与


★1着馬の馬主に「シャープアステカ」の2025年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】

前年ハイライト

2023年は2歳牝馬限定の重賞が5レース施行され、7月13日のリリーカップをシシャモフレンドが、8月24日のフルールカップをヨシノヒローインが、9月6日のフローラルカップをアメリアハートが、10月11日のブロッサムカップをヴィヴィアンエイトが、11月1日のエーデルワイス賞をモズミギカタアガリが制しました。2024年は3歳牝馬限定の重賞として、このフロイラインカップとフロイラインスプリントを開催。5月16日に施行された第1回のフロイラインスプリントを制したのは、ヴィヴィアンエイトです。

データ分析

初めて施行されるレースとなりますので、本稿の集計対象は2023年に施行された2歳牝馬限定の重賞競走(リリーカップ・フルールカップ・フローラルカップ・ブロッサムカップ・エーデルワイス賞)、2024年に施行された3歳牝馬限定の重賞競走(フロイラインスプリント)としています。前走着順別成績を見ると、1着の馬は[2-4-4-7](3着内率58.8%)、2着の馬は[2-0-1-7](3着内率30.0%)、3着から7着の馬は[2-2-1-27](3着内率15.6%)、8着以下の馬は[0-0-0-11](3着内率0.0%)となっていました。直近のレースで好走した馬は、相応に高く評価するべきでしょう。

上位人気グループの馬が中心

集計対象6レースの単勝人気順別成績を見ると、4番人気以内の馬は[5-4-5-10](3着内率58.3%)、5番人気から10番人気の馬は[1-2-1-32](3着内率11.1%)、11番人気以下の馬は[0-0-0-10](3着内率0.0%)となっています。前評判の高い馬はそれなりに堅実です。

表1単勝人気順別成績(集計対象6レース)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 1 1 1 3 6 16.7% 33.3% 50.0%
2番人気 3 1 0 2 6 50.0% 66.7% 66.7%
3番人気 1 2 0 3 6 16.7% 50.0% 50.0%
4番人気 0 0 4 2 6 0.0% 0.0% 66.7%
5番人気 0 0 0 6 6 0.0% 0.0% 0.0%
6番人気 0 1 0 5 6 0.0% 16.7% 16.7%
7番人気 0 0 1 5 6 0.0% 0.0% 16.7%
8番人気 0 0 0 6 6 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 1 0 5 6 0.0% 16.7% 16.7%
10番人気 1 0 0 5 6 16.7% 16.7% 16.7%
11番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
14番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
阿部龍騎手らが好成績

集計対象6レースの騎手別成績を見ると、3着以内となった回数が3回以上の現役ジョッキーは、阿部龍騎手・松井伸也騎手の2名となっています。ちなみに、阿部龍騎手は異なる3頭の馬で1回ずつ3着以内となっていました。当レースにも騎乗するようであれば目が離せません。

表2騎手別成績(集計対象6レース)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
松井伸也 2 0 1 3 6 33.3% 33.3% 50.0%
黒澤愛斗 1 1 0 4 6 16.7% 33.3% 33.3%
服部茂史 1 0 1 3 5 20.0% 20.0% 40.0%
落合玄太 1 0 1 4 6 16.7% 16.7% 33.3%
小野楓馬 1 0 0 5 6 16.7% 16.7% 16.7%
阿部龍 0 2 1 3 6 0.0% 33.3% 50.0%
阿岸潤一朗 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
加藤和博 0 1 0 1 2 0.0% 50.0% 50.0%
桑村真明 0 1 0 5 6 0.0% 16.7% 16.7%
岩橋勇二 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
石川倭 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
その他の騎手 0 0 0 16 16 0.0% 0.0% 0.0%
圧倒的に外枠有利

集計対象6レースの枠番別成績を見ると、1枠から5枠の馬は[0-1-2-33](3着内率8.3%)、6枠から8枠の馬は[6-5-4-19](3着内率44.1%)となっています。この傾向を重く見るならば、内寄りの枠に入った馬は過信禁物と見るべきでしょう。

表3枠番別成績(集計対象6レース)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1枠 0 0 0 6 6 0.0% 0.0% 0.0%
2枠 0 0 2 4 6 0.0% 0.0% 33.3%
3枠 0 0 0 8 8 0.0% 0.0% 0.0%
4枠 0 0 0 8 8 0.0% 0.0% 0.0%
5枠 0 1 0 7 8 0.0% 12.5% 12.5%
6枠 2 2 1 5 10 20.0% 40.0% 50.0%
7枠 2 1 1 8 12 16.7% 25.0% 33.3%
8枠 2 2 2 6 12 16.7% 33.3% 50.0%
馬格も見逃せないポイント

集計対象6レースの前走馬体重区分別成績を見ると、460kg未満の馬は[2-6-5-35](3着内率27.1%)、460kg以上の馬は[4-0-1-17](3着内率22.7%)となっています。ただし、施行距離が1200m超だった集計対象2レース(フローラルカップ・ブロッサムカップ)に限ると、460kg未満の馬は[2-2-2-7](3着内率46.2%)、460kg以上の馬は[0-0-0-8](3着内率0.0%)でした。中距離のカテゴリは、これまでのところ比較的小柄な馬が優勢です。

表4前走馬体重区分別成績(集計対象6レース)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
390kg台 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
400kg台 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
410kg台 0 2 0 6 8 0.0% 25.0% 25.0%
420kg台 0 0 1 3 4 0.0% 0.0% 25.0%
430kg台 0 0 2 6 8 0.0% 0.0% 25.0%
440kg台 0 1 1 8 10 0.0% 10.0% 20.0%
450kg台 2 3 1 9 15 13.3% 33.3% 40.0%
460kg台 2 0 0 8 10 20.0% 20.0% 20.0%
470kg台 1 0 0 4 5 20.0% 20.0% 20.0%
480kg台 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
490kg台 1 0 1 0 2 50.00% 50.00% 100.00%
500kg台 0 0 0 1 1 0.00% 0.00% 0.00%
520kg台 0 0 0 1 1 0.00% 0.00% 0.00%

(伊吹 雅也)

有力馬情報

ヴィヴィアンエイト(牝3・齊藤正弘厩舎)



 今シーズンはネクストスター北日本(4月18日)で始動し、初めての1,200m、初めての牡馬一線級の相手という課題を克服し、中団から鋭く脚を伸ばしてストリームから1馬身半差の2着。続くフロイラインスプリント(5月16日)でも、逃げるライトヴェールを直線で力強く差し切って重賞3勝目を挙げた。今回は1,700mへの距離延長となるが、昨年秋に同舞台で行われたブロッサムCで重賞初制覇を挙げており、距離への不安はなさそう。重賞連覇で「真の3歳女王」の座を掴めるかが焦点となりそうだ。


コモリリーガル(牝3・米川昇厩舎)



 2歳時、デビュー4戦目の未勝利戦から4連勝し、園田プリンセスC(園田競馬場)、プリンセスC(盛岡競馬場)と他地区の舞台でも結果を出した。その後大晦日の東京2歳優駿牝馬(大井競馬場)は15着、兵庫での1戦は8着と奮わなかったが、再転入初戦の鳥待月特別(4月17日)を逃げ切り、続くフロイラインスプリントも3着と、復調へのきっかけを掴みつつある様子。1,700mは未知の距離だが、2歳時からの豊富な経験をもってすれば、克服する可能性も十分にある。


バラライカ(牝3・小国博行厩舎)



 昨年5月、1,000mでのデビュー戦は5着に終わったが、その後は取り消しを挟み、11戦続けて馬券圏内を外しておらず、抜群の安定感を誇る。8戦目の未勝利戦(1,600m)で初勝利を挙げると遠征を敢行し、金沢シンデレラC(金沢競馬場)で2馬身差の2着、ラブミーチャン記念(笠松競馬場)3着と続けて結果を残している。前走ののじぎく賞(園田競馬場)も、後に『グランダム・ジャパン』3歳女王に輝いたグラインドアウト(高知)に先着。距離適性も証明済みで、“最強の1勝馬”を返上したい。


ピンクヴェノム(牝3・角川秀樹厩舎)



 JRA1勝クラスから移籍して初戦のエトワール賞(4月25日)では、古馬の一線級を相手にハナ差の2着と善戦。続くヒダカソウカップ(5月23日)では、初めてのマイル戦ながら、勝負所で一旦は先頭に立つと3着に粘り込んでおり、ここ2戦は斤量の利も生きたとはいえ、能力の片鱗をアピールしている。コース替わり、さらなる距離延長が課題となりそうだが、今回は転入後初めての世代限定戦。JRAの新馬戦を勝利した素質の持ち主が、待望のタイトル獲得となるか。


ポルラノーチェ(牝3・田中淳司厩舎)



 今シーズン開幕からホッカイドウ競馬へ移籍し、3歳条件4-2組で2秒3差、C3C4-1組で7馬身差と、それぞれ決定的な着差をつけた。前走のヒダカソウCは格上挑戦となったが、勝ったサンオークレアからは3馬身差の2着と気を吐いている。今回の舞台・1,700mは2戦2勝の舞台で、走破時計もいずれも1分50秒台を切っているところから、オープン級の素質を有しているのは疑いようがないところ。2度目の重賞挑戦、世代上位の素質を示し、重賞初制覇となるか注目したい。


※五十音順

※出走馬は6月13日現在の情報を基にしております。

ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。