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HOKKAIDO KEIBA 2024

RACE

ヒダカソウカップ

H3

1600m

ヒダカソウカップ

レースガイド

スピードとテクニックの応酬 夏の女王へいざTake Off

 競走名は高山植物の一種で、日高山脈南部・アポイ岳に特産する固有種に由来する。2015年、同年に新設された内回りコースで行われる目玉のひとつとして、1,600mの距離で創設された。ノースクイーンカップを経て、夏の大一番・ブリーダーズゴールドカップを目標とする古馬牝馬の強豪が集結するが、第1回でルージュロワイヤル・ジュエルクイーンがワンツー決着となったように、軽量を生かした3歳馬の浮上も考えられる。スピード、スタミナ、騎手の力量、いずれを欠いても勝つことのできないシビアな内回りでの熱戦に注目したい。



★『カウントアップL(レディス)』対象競走


★1-3着馬に「第23回ノースクイーンカップ」(7月18日、門別競馬場)の優先出走権を付与


★1着馬の生産牧場に「マジェスティックウォリアー」の2025年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】

前年ハイライト

レースの序盤は、好スタートを決めたクーファアチャラが先頭に立ち、やや離れた2番手をスティールルージュが追う展開に。3コーナー付近でスティールルージュがクーファアチャラとの差を詰めたものの、結局クーファアチャラが単独先頭をキープしたまま4コーナーを通過しました。ゴール前の直線に入ると、後方からポジションを押し上げてきたネーロルチェンテがインコースを突いてクーファアチャラに迫り、残り100m地点のあたりで逆転。そのまま後続を2馬身突き放して入線し、自身3度目の重賞制覇を果たしています。

データ分析

枠順が明暗を分けそう。過去5年の枠番別成績を見ると、1枠から3枠の馬は[0-0-1-15](3着内率6.3%)、4枠から6枠の馬は[1-3-2-16](3着内率27.3%)、7枠から8枠の馬は[4-2-2-12](3着内率40.0%)です。外寄りの枠に入った馬ほど信頼できるレースと見るべきでしょう。

近年は波乱含み

過去5年の単勝人気順別成績を見ると、2番人気以内の馬は[2-2-1-5](3着内率50.0%)、3番人気から7番人気の馬は[3-3-2-17](3着内率32.0%)、8番人気以下の馬は[0-0-2-21](3着内率8.7%)となっています。ただし、2021年以降の過去3年に限ると、2番人気以内の馬は[0-1-0-5](3着内率16.7%)、3番人気から7番人気の馬は[3-2-1-9](3着内率40.0%)、8番人気以下の馬は[0-0-2-12](3着内率14.3%)でした。近年の傾向を見る限りでは、人気薄の馬も侮れません。

表1単勝人気順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 1 1 1 2 5 20.0% 40.0% 60.0%
2番人気 1 1 0 3 5 20.0% 40.0% 40.0%
3番人気 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
4番人気 2 1 1 1 5 40.0% 60.0% 80.0%
5番人気 1 0 0 4 5 20.0% 20.0% 20.0%
6番人気 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
7番人気 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
8番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
10番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
11番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 0 0 1 1 2 0.0% 0.0% 50.0%
14番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
田中淳司調教師らが好成績

過去5年の調教師別成績を見ると、3着以内となった回数が3回以上なのは、角川秀樹調教師・田中淳司調教師の2名となっています。田中淳司調教師はここ4年連続で管理馬が3着以内に好走していますし、特に相性が良いトレーナーと言えそうです。

表2調教師別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
角川秀樹 2 1 1 7 11 18.2% 27.3% 36.4%
田中淳司 2 1 1 6 10 20.0% 30.0% 40.0%
米川昇 1 0 0 3 4 25.0% 25.0% 25.0%
小野望 0 1 1 1 3 0.0% 33.3% 66.7%
黒川智貴 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
松本隆宏 0 1 0 2 3 0.0% 33.3% 33.3%
田中正二 0 0 1 7 8 0.0% 0.0% 12.5%
その他の調教師 0 0 1 17 18 0.0% 0.0% 5.6%
前走好走馬は比較的堅実

過去5年の前走着順別成績を見ると、3着以内の馬は[4-4-3-14](3着内率44.0%)、4着以下の馬は[1-1-2-28](3着内率12.5%)、中止の馬は[0-0-0-1](3着内率0.0%)となっています。大敗直後の馬が巻き返した例も少なくないとはいえ、基本的には前走好走馬を重視するべきでしょう。

表3前走着順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1着 0 3 1 8 12 0.0% 25.0% 33.3%
2着 2 1 0 5 8 25.0% 37.5% 37.5%
3着 2 0 2 1 5 40.0% 40.0% 80.0%
4着 0 0 0 9 9 0.0% 0.0% 0.0%
5着 0 1 1 2 4 0.0% 25.0% 50.0%
6着 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
7着 0 0 0 7 7 0.0% 0.0% 0.0%
8着 0 0 1 3 4 0.0% 0.0% 25.0%
9着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
10着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
16着 1 0 0 0 1 100.0% 100.0% 100.0%
中止 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
馬格に注目

過去5年の前走馬体重区分別成績を見ると、450kg未満の馬は[0-0-1-10](3着内率9.1%)、450kg以上530kg未満の馬は[4-3-4-33](3着内率25.0%)、530kg以上の馬は[1-2-0-0](3着内率100.0%)となっています。前走の内容を比較する際は、当時の馬体重をチェックしておいた方が良いかもしれません。

表4前走馬体重区分別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
390kg台 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
410kg台 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
420kg台 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
430kg台 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
440kg台 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
450kg台 0 1 0 3 4 0.0% 25.0% 25.0%
460kg台 1 0 0 4 5 20.0% 20.0% 20.0%
470kg台 0 1 1 7 9 0.0% 11.1% 22.2%
480kg台 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
490kg台 1 0 3 6 10 10.0% 10.0% 40.0%
500kg台 0 0 0 4 4 0.00% 0.00% 0.00%
510kg台 0 0 0 1 1 0.00% 0.00% 0.00%
520kg台 2 0 0 4 6 33.30% 33.30% 33.30%
530kg台 1 2 0 0 3 33.30% 100.00% 100.00%

(伊吹 雅也)

有力馬情報

サラキャサリン(牝4・小野望厩舎)



 2歳時は門別でJRA認定獲得まであと一歩の走り。その後園田へ移籍し、兵庫クイーンセレクション(姫路競馬場)、若草賞土古記念(名古屋競馬場)と3歳牝馬限定重賞を連勝した。昨年秋から年明けにかけて3連勝した後、古巣復帰戦となったエトワール賞(4月25日)は8着だったが、3カ月の休み明けと久々の1,200mで、勝ち馬から1秒0差という内容は悪くないだろう。園田時代の1周競馬での走りから内回りへの適性もうかがえるだけに、巻き返しの可能性は十分だ。


ピンクヴェノム(牝3・角川秀樹厩舎)



 2歳7月にJRA福島競馬場・ダート1,150mでデビューし、2着馬に3馬身半差をつけて初勝利。その後東京競馬場・芝1,400mの1勝クラスで3着に入るなど、JRAで6戦を消化し、移籍初戦から古馬相手のエトワール賞(4月25日)に挑戦。50kgの軽量の恩恵を受けたのは確かだが、歴戦の古馬を相手にハナ差の2着と接戦を演じたのは今後に繋がるはずだ。51kgで臨める今回も、斤量の面で優位に立つことができそう。初めてのマイルに対応できれば、重賞初制覇も狙える。


ブリックロード(牝4・山口竜一厩舎)



 2歳時こそ未勝利戦の1勝にとどまったが、白い砂へのマッチと成長曲線が組み合ったのか、昨年は3歳1勝級からA級戦まで実に9勝、馬券圏内を外したのは重賞初挑戦の星雲賞のみと抜群の安定感を見せた。今年に入ってからの2戦も、準オープン格とは言え着差以上の完勝と言っていい内容。克服すべき課題はあるが、勢いはメンバー随一と言っていい存在で、重賞の舞台でさらなる成長をアピールできるか試金石の一戦だ。


ポルラノーチェ(牝3・田中淳司厩舎)



 JRAでは3戦してデビュー戦(札幌競馬場・芝1,500m)の7着が最高、ダートでの1戦は競走中の心房細動も影響し、勝ち馬から20秒以上離された最下位と奮わなかったが、ホッカイドウ競馬へ移籍後の2戦がいずれも圧巻の走り。特に前走の3歳以上C3C4-1(5月8日、1,700m)の勝ち時計は、同日同距離のオープン、イクイノックス・プレミアムでニシケンボブがマークした時計より0秒1速かった。新天地で覚醒した感のある上がり馬が、一気の相手強化を克服して重賞初制覇となるか。


レスペディーザ(牝6・田中淳司厩舎)



 昨年春にホッカイドウ競馬へ移籍した後に、当地門別で2、1、1着。重賞初挑戦となったノースクイーンカップでは直線で力強く抜け出して重賞制覇を飾り、続くビューチフルドリーマーカップ(水沢競馬場)も4着と善戦した。オフは大井での1戦を挟み、今年初戦のゆうべつチューリップフェア特別(4月25日)はベルピットにこそ水をあけられたものの、昨年の赤レンガ記念を制したハセノパイロから2馬身半差の3着。初めての内回りに対応できれば、2度目の重賞制覇への道も開ける。


※五十音順

※出走馬は5月16日現在の情報をもとにしております。

ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。