netkeiba

HOKKAIDO KEIBA 2024

ヒダカソウカップ

H3

1600m

ヒダカソウカップ

レースガイド

夏の女王への航跡 1マイルの夢舞台

ホッカイドウ競馬に内回りコースが新設された2015年に、マイル戦の目玉のひとつとして創設された。競走名は北海道日高山脈南部のアポイ岳に特産するキンポウゲ科キタダケソウ属の固有種に由来し、本競走が施行される5月に花期を迎える。夏の大一番・ブリーダーズゴールドカップまでは1ハロンずつ距離が延びる距離設定となっているが、ここは内回りという舞台が大きなポイントになりそう。直線の短いコース構成を生かしたスピード馬と、持久力勝負に持ち込めそうな中距離馬との力関係の比較が予想の鍵になる。



★『カウントアップL(レディス)』対象競走


★1-3着馬に「第24回ノースクイーンカップ」(7月17日、門別競馬場)の優先出走権を付与


★1着馬の生産牧場に「マインドユアビスケッツ」の2026年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】

前年ハイライト

レースの序盤は、スタート直後から積極的に飛ばしたサラキャサリン・ラビアータが後続を大きく引き離す展開。しかし、3コーナー手前で両馬のリードがなくなり、4コーナーではピンクヴェノム・ブリックロードが先頭に躍り出ました。この2頭に残り200m地点のあたりで外から並びかけたのが、中団からポジションを押し上げたサンオークレア。そのまま独走態勢となり、連れて伸びてきたポルラノーチェに対しても3馬身のリードを保ったまま入線しています。

データ分析

近年は少頭数のレースをステップに臨んだ馬が不振。施行時期が5月中旬から5月下旬となった過去3年の前走出走頭数別成績を見ると、8頭以下の馬は[1-1-0-11](3着内率15.4%)、9頭以上の馬は[2-2-3-13](3着内率35.0%)です。今年も同様の決着を警戒しておいた方が良いかもしれません。

単勝4番人気以内の馬は比較的堅実

過去5年の単勝人気順別成績を見ると、4番人気以内の馬は[4-4-2-10](3着内率50.0%)、5番人気から9番人気の馬は[1-1-2-21](3着内率16.0%)、10番人気以下の馬は[0-0-1-14](3着内率6.7%)となっています。人気薄の馬が上位に食い込んだ例もあるとはいえ、上位人気馬は相応に高く評価するべきでしょう。

表1単勝人気順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 1 2 0 2 5 20.0% 60.0% 60.0%
2番人気 1 1 0 3 5 20.0% 40.0% 40.0%
3番人気 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
4番人気 2 0 2 1 5 40.0% 40.0% 80.0%
5番人気 1 0 0 4 5 20.0% 20.0% 20.0%
6番人気 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
7番人気 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
8番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
10番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
11番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 0 0 1 1 2 0.0% 0.0% 50.0%
14番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
田中淳司調教師らが好成績

過去5年の調教師別成績を見ると、3着以内となった回数が2回以上なのは、小野望調教師・角川秀樹調教師・田中淳司調教師の3名となっています。このうち田中淳司調教師はここ5年連続で管理馬が3着以内に好走していますから、特に相性が良いトレーナーと言えそうです。

表2調教師別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
田中淳司 2 2 1 8 13 15.4% 30.8% 38.5%
角川秀樹 1 1 1 7 10 10.0% 20.0% 30.0%
五十嵐冬樹 1 0 0 0 1 100.0% 100.0% 100.0%
米川昇 1 0 0 2 3 33.3% 33.3% 33.3%
小野望 0 1 1 2 4 0.0% 25.0% 50.0%
黒川智貴 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
田中正二 0 0 1 5 6 0.0% 0.0% 16.7%
その他の調教師 0 0 1 21 22 0.0% 0.0% 4.5%
前走好走馬が中心

過去5年の前走着順別成績を見ると、5着以内の馬は[4-5-4-26](3着内率33.3%)、6着以下の馬は[1-0-1-18](3着内率10.0%)、中止の馬は[0-0-0-1](3着内率0.0%)となっています。大敗直後の馬はあまり強調できません。

表3前走着順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1着 0 3 0 9 12 0.0% 25.0% 25.0%
2着 1 1 1 6 9 11.1% 22.2% 33.3%
3着 3 0 2 4 9 33.3% 33.3% 55.6%
4着 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
5着 0 1 1 2 4 0.0% 25.0% 50.0%
6着 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
7着 0 0 0 6 6 0.0% 0.0% 0.0%
8着 0 0 1 3 4 0.0% 0.0% 25.0%
9着 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
10着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
12着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
16着 1 0 0 0 1 100.0% 100.0% 100.0%
中止 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
小柄な馬は過信禁物

過去5年の前走馬体重区分別成績を見ると、450kg未満の馬は[0-0-1-9](3着内率10.0%)、450kg以上の馬は[5-5-4-36](3着内率28.0%)となっています。なお、施行時期が5月中旬から5月下旬となった2022年以降の過去3年に限ると、460kg未満の馬は[0-0-1-10](3着内率9.1%)、460kg以上の馬は[3-3-2-14](3着内率36.4%)でした。前走成績を比較する際は、当時の馬体重もチェックしておくべきでしょう。

表4前走馬体重区分別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
390kg台 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
410kg台 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
420kg台 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
430kg台 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
440kg台 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
450kg台 0 1 0 5 6 0.0% 16.7% 16.7%
460kg台 1 0 0 4 5 20.0% 20.0% 20.0%
470kg台 0 1 2 9 12 0.0% 8.3% 25.0%
480kg台 1 1 0 2 4 25.0% 50.0% 50.0%
490kg台 1 1 2 7 11 9.1% 18.2% 36.4%
500kg台 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
510kg台 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
520kg台 1 0 0 4 5 20.0% 20.0% 20.0%
530kg台 1 1 0 0 2 50.0% 100.0% 100.0%

(伊吹 雅也)

有力馬情報

ヴィヴィアンエイト(牝4・齊藤正弘厩舎)



 デビューから3戦目のブロッサムカップで重賞初制覇を果たすと、笠松競馬場へ遠征したラブミーチャン記念では、逃げる形で重賞連勝を飾った。3歳になってからは6戦し、フロイラインスプリント(5月16日)の1勝のみにとどまっているものの、JpnIII・北海道スプリントカップ(8月15日)は地元再先着の4着、続く秋の鞍(9月19日、名古屋競馬場)でも小差の3着と、各地の強豪を相手に善戦を続けている。今年初戦のエトワール賞(4月24日)は6着だったが、27kgの馬体増も影響した様子。巻き返す可能性を期待できる。


シンメルーブス(牝4・野口寛仁厩舎)

(撮影:高橋正和)

 4代母はクラフテイワイフで、近親にはカンパニーやトーセンジョーダンなどのGI馬がいる血統の持ち主。浦和競馬場でデビューしてから5戦目のJpnII・関東オークス(6月12日、川崎競馬場)では、初めての重賞挑戦ながら、JRA・地方の強豪を相手に4着と善戦した。2走前のレジーナディンヴェルノ賞(2月23日、高知競馬場)も、初めての他地区遠征だったものの、のちに僚馬となるサンオークレアから0秒9差の4着と、重賞でも互角の走りを見せている。2度目のマイル、2度目の右回りコースを克服できれば、転入初戦からの戴冠も十分考えられる。


ポルラノーチェ(牝4・田中淳司厩舎)



 昨シーズン開幕に合わせて移籍し連勝、昨年の当レース2着のあと、3歳重賞・フロイラインカップ(6月18日)で重賞初制覇。その後も着実に好勝負を重ね、ロジータ記念(11月13日、川崎競馬場)では、南関東SI勝ち馬・ローリエフレイバーにクビ差まで迫る走りを見せた。JRAでは3戦未勝利だったものの、ホッカイドウ競馬移籍後にたしかな成長をアピールし、この1年で牝馬の世代トップクラスへ成長しており、サンオークレアの2着に敗れた昨年の雪辱を果たす可能性も十分。2個目のタイトル獲得で、女王への足がかりをつかめるか。


ヨシノヒローイン(牝4・松本隆宏厩舎)



 デビュー3戦目のフルールカップでは、大外枠から2番手で追走すると直線で抜け出し5馬身差の快勝。3歳時は脚部不安の影響もあってか2戦0勝という成績にとどまったが、11カ月半の休み明けで臨んだアマリリス特別(4月30日)を逃げ切り、能力をアピールした。7戦目にして初めての1,600mだが、フェブラリーSをレコードタイムで勝利した父・モーニン、門別競馬場でデビュー後、2歳重賞の平和賞(船橋競馬場)を制した母・リンノストーンという血統構成を考えれば、いきなり通用しても不思議ではなさそう。素質馬が完全復活を遂げるか注目だ。


ライトヴェール(牝4・角川秀樹厩舎)



 馬主・(有)ユートピア牧場、角川秀樹厩舎の組み合わせは、当レースの初代覇者・ルージュロワイヤルと同じ。重賞では昨年のフロイラインスプリント2着が最高だが、2歳時のJpnIII・エーデルワイス賞で直線半ばまで先頭に立つ4着、星雲賞(7月11日)でも重賞3勝(当時)馬ストリームに先着しての3着と、2歳時の早い段階から重賞級の速力をアピールしてきた。近況は末の甘さが目立っての惜敗が続いているものの、1年ぶりの牝馬限定戦、直線の短い内回りに替わり、持ち前のスピードを生かしての押し切りを狙う。


※五十音順

※出走馬は6月22日現在の情報をもとにしております。