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HOKKAIDO KEIBA 2024

RACE

フロイラインスプリント

H3

1200m

新設

フロイラインスプリント

レースガイド

新たな女王への道 それぞれの未来へ羽ばたく

競走名の「フロイライン」(Fräulein)とは、ドイツ語で“令嬢”などを意味する語。未婚女性に対する敬称として用いられる。3歳重賞競走整備の一環として3歳牝馬競走を充実させるため、14年ぶりに復刻するフロイラインカップと並び新設された。ハイレベルなホッカイドウ競馬の2歳戦を戦い抜き、ひと冬を越し成長した若き女王候補たちによる一戦は、翌月の1,700m重賞・フロイラインカップをもくろむ有力な3歳牝馬や、夏の星雲賞から北海道スプリントカップを狙う短距離馬の参戦が予想され、戦力を比較する意味でも見逃せない。



★1着馬の馬主に「アダイヤー」の2025年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】

前年ハイライト

2023年は2歳牝馬限定の重賞が5レース施行され、7月13日のリリーカップをシシャモフレンドが、8月24日のフルールカップをヨシノヒローインが、9月6日のフローラルカップをアメリアハートが、10月11日のブロッサムカップをヴィヴィアンエイトが、11月1日のエーデルワイス賞をモズミギカタアガリが制しました。2024年は3歳牝馬限定の重賞として、このフロイラインスプリントのほか、6月18日にフロイラインカップが施行される予定です。

データ分析

初めて施行されるレースとなりますので、本稿の集計対象は2023年に施行された2歳牝馬限定の重賞競走(リリーカップ・フルールカップ・フローラルカップ・ブロッサムカップ・エーデルワイス賞)としています。前走着順別成績を見ると、1着の馬は[2-3-3-5](3着内率61.5%)、2着から7着の馬は[3-2-2-28](3着内率20.0%)、8着以下の馬は[0-0-0-8](3着内率0.0%)となっていました。直近のレースを勝って臨む馬は、高く評価するべきでしょう。

上位人気グループの馬が中心

集計対象5レースの単勝人気順別成績を見ると、4番人気以内の馬は[4-3-4-9](3着内率55.0%)、5番人気から10番人気の馬は[1-2-1-26](3着内率13.3%)、11番人気以下の馬は[0-0-0-6](3着内率0.0%)となっています。単勝1番人気馬の優勝例がない点は気になるものの、前評判の高い馬はそれなりに堅実です。

表1単勝人気順別成績(集計対象5レース)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 0 1 1 3 5 0.0% 20.0% 40.0%
2番人気 3 0 0 2 5 60.0% 60.0% 60.0%
3番人気 1 2 0 2 5 20.0% 60.0% 60.0%
4番人気 0 0 3 2 5 0.0% 0.0% 60.0%
5番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
6番人気 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
7番人気 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
8番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
10番人気 1 0 0 4 5 20.0% 20.0% 20.0%
11番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
14番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
松井伸也騎手らが好成績

集計対象5レースの騎手別成績を見ると、3着以内となった回数が2回以上の現役ジョッキーは、阿部龍騎手・落合玄太騎手・黒澤愛斗騎手・松井伸也騎手の4名となっています。ちなみに、複数の馬で3着以内となったのは、阿部龍騎手・松井伸也騎手の2名でした。当レースにも騎乗するようであれば目が離せません。

表2騎手別成績(集計対象5レース)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
松井伸也 2 0 1 2 5 40.0% 40.0% 60.0%
黒澤愛斗 1 1 0 3 5 20.0% 40.0% 40.0%
落合玄太 1 0 1 3 5 20.0% 20.0% 40.0%
小野楓馬 1 0 0 4 5 20.0% 20.0% 20.0%
阿部龍 0 1 1 3 5 0.0% 20.0% 40.0%
阿岸潤一朗 0 1 0 3 4 0.0% 25.0% 25.0%
加藤和博 0 1 0 1 2 0.0% 50.0% 50.0%
桑村真明 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
岩橋勇二 0 0 1 3 4 0.0% 0.0% 25.0%
服部茂史 0 0 1 3 4 0.0% 0.0% 25.0%
その他の騎手 0 0 0 12 12 0.0% 0.0% 0.0%
圧倒的に外枠有利

集計対象5レースの枠番別成績を見ると、1枠から5枠の馬は[0-1-2-25](3着内率10.7%)、6枠から8枠の馬は[5-4-3-16](3着内率42.9%)となっています。この傾向を重く見るならば、内寄りの枠に入った馬は過信禁物と見るべきでしょう。

表3枠番別成績(集計対象5レース)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1枠 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
2枠 0 0 2 3 5 0.0% 0.0% 40.0%
3枠 0 0 0 6 6 0.0% 0.0% 0.0%
4枠 0 0 0 6 6 0.0% 0.0% 0.0%
5枠 0 1 0 5 6 0.0% 16.7% 16.7%
6枠 2 1 1 4 8 25.0% 37.5% 50.0%
7枠 1 1 0 8 10 10.0% 20.0% 20.0%
8枠 2 2 2 4 10 20.0% 40.0% 60.0%
脚質も見逃せないポイント

集計対象5レースの前走最終コーナー通過順別成績を見ると、1番手の馬は[2-1-3-8](3着内率42.9%)、2番手から3番手の馬は[0-3-1-11](3着内率26.7%)、4番手から8番手の馬は[3-1-1-20](3着内率20.0%)、9番手以下の馬は[0-0-0-2](3着内率0.0%)となっています。なお、施行距離が1200m以下だった集計対象3レース(リリーカップ・フルールカップ・エーデルワイス賞)に限ると、1番手の馬は[2-0-2-5](3着内率44.4%)、2番手から3番手の馬は[0-2-1-8](3着内率27.3%)、4番手以下の馬は[1-1-0-13](3着内率13.3%)でした。特に短距離のカテゴリは、先行力の高い馬が優勢と言えそうです。

表4前走最終コーナー通過順別成績(集計対象5レース)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番手 2 1 3 8 14 14.3% 21.4% 42.9%
2番手 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
3番手 0 3 1 7 11 0.0% 27.3% 36.4%
4番手 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
5番手 0 0 0 6 6 0.0% 0.0% 0.0%
6番手 1 0 1 2 4 25.0% 25.0% 50.0%
7番手 1 1 0 5 7 14.3% 28.6% 28.6%
8番手 1 0 0 4 5 20.0% 20.0% 20.0%
9番手 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
12番手 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%

(伊吹 雅也)

有力馬情報

ヴィヴィアンエイト(牝3・齊藤正弘厩舎)



 デビュー2戦目のフローラルカップで3着の後、ブロッサムカップで重賞初制覇。笠松競馬場へ遠征したラブミーチャン記念でも、終始2番手以降を寄せつけずに重賞連覇を果たした。今年初戦のネクストスター北日本(4月18日)は、牡馬一線級が相手・デビュー以来初のワンターン重賞ながら、中団追走から勝ち馬・ストリームに1馬身半差まで迫る2着と収穫十分の内容。牝馬限定の6ハロン戦に条件が替わる今回は、さらなる前進が見込めそうだ。


コモリリーガル(牝3・米川昇厩舎)



 デビュー4戦目の2歳未勝利戦(1,100m)を4馬身差で圧勝すると、その後アタックチャレンジ、園田プリンセスカップ(園田競馬場)、プリンセスカップ(盛岡競馬場)と、勢いそのままに4連勝。その後2戦はいずれも最下位と奮わなかったが、兵庫からの再転入初戦となった鳥待月特別(4月17日)を逃げ切って復調をアピールした。各地の重賞で結果を残してきた経験はメンバー随一。デビュー以来初めての地元重賞で、あらためて能力を証明する。


ハニービート(牝3・山口竜一厩舎)



 デビューこそ2歳の7月と比較的遅めだったが、2戦目の牝馬限定未勝利(1,000m)、続くアタックチャレンジ(1,600m)を連勝。重賞初挑戦となったフローラルカップでも半馬身差の2着に迫り、エーデルワイス賞まで駒を進めた。今年初戦の牡羊座特別(4月17日)は最下位6着と奮わなかったが、小柄な馬だけに前走からマイナス10kgという馬体減も影響した印象。この中間で立て直されたのと1,200mへの距離短縮で、復調へのキッカケをつかめるかが焦点だ。


ヨシノヒローイン(牝3・松本隆宏厩舎)



 デビュー3戦目のフルールカップは、大外枠から好スタートを切ると、2番手から直線で力強く抜け出して5馬身差の圧勝。一躍エーデルワイス賞の有力候補に挙がったが、直後に骨折が判明し休養を余儀なくされた。復帰初戦となったネクストスター北日本は6着に敗れたが、先行して残り100m過ぎまで前々で粘り込んだという内容は評価できるもの。1度実戦を使われた今回は上積みが見込めるだけに、昨シーズンの無念を晴らし、重賞2勝目を狙う。


ライトヴェール(牝3・角川秀樹厩舎)



 デビュー戦を9馬身、2戦目のウィナーズチャレンジを6馬身差で圧勝し、早い時期から速力を示してきた。一頓挫により夏場は休養に充てられたが、休み明け2走目のエーデルワイス賞では、初めての1,200mながら、前半3ハロン34秒5のハイラップをゴール寸前まで逃げ粘り4着と健闘した。今年初戦の夏端月特別(4月18日)も、1,000m1分00秒3の好時計で押し切り。世代屈指の快速牝馬が1ハロン延長を克服し、初めての重賞タイトル獲得となるか注目だ。


※五十音順

※出走馬は5月9日現在の情報を基にしております。

ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。