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HOKKAIDO KEIBA 2024

RACE

コスモバルク記念

H2

1800m

コスモバルク記念

レースガイド

“大宇宙”の足跡を追う夜 古馬の頂点を目指して

2011年、現在と同じ門別競馬場・ダート1,800mの条件で第1回が行われる。コスモバルクは2003年8月26日、ホッカイドウ競馬における認定厩舎制度利用馬第1号として初出走し、同年11月の百日草特別(東京競馬場)、続くラジオたんぱ杯2歳ステークス(阪神競馬場)を連勝。翌年JRAの3歳三冠レースに全て出走したほか、06年にはシンガポール航空国際カップで地方所属馬として初めての国際G1制覇を成し遂げるなど、現役引退までに国内外10競馬場で走り、48戦10勝の成績を残した。大一番・道営記念を頂点とする古馬中距離重賞戦線を占う意味でも、重要な一戦だ。



★『カウントアップM(ミドル・マイル)』対象競走


★1-3着馬に「第61回赤レンガ記念」(6月20日、門別競馬場)の優先出走権を付与


★1着馬の生産牧場に「ゴールドシップ」の2025年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】

前年ハイライト

スタート直後から積極的に出していったエンリルがまずハナを奪い、バンカブルスターが2番手を、シルトプレが3番手を追走する形で向正面へ。3コーナーでシルトプレが2番手に上がり、4コーナーでは先頭のエンリルも一気にかわし去りました。ゴール前の直線に入ってもシルトプレの脚色は衰えず、中団から伸びてきたドテライヤツに6馬身の差をつけて入線。前年のダービーグランプリに続く自身5度目の重賞制覇を果たしています。

データ分析

2019年以降のコスモバルク記念における優勝馬5頭は、いずれも前走で2000mのレースを使っていた馬。過去5年の前走距離別成績を見ると、1600m以下の馬は[0-0-0-5](3着内率0.0%)、1600m超2000m未満の馬は[0-4-4-14](3着内率36.4%)、2000mの馬は[5-0-1-6](3着内率50.0%)、2000m超の馬は[0-1-0-4](3着内率20.0%)です。今年も前走距離が2000m、もしくは今回と同じくらいの距離だった馬に注目するべきでしょう。

上位人気馬の成績がいまひとつ

過去5年の単勝人気順別成績を見ると、3番人気以内の馬は[3-0-3-9](3着内率40.0%)、4番人気から6番人気の馬は[2-5-1-7](3着内率53.3%)、7番人気以下の馬は[0-0-1-13](3着内率7.1%)となっています。ちなみに、単勝「4番人気」の馬はすべての年で連対を果たしていました。単勝7番人気以下の馬が上位に食い込んだ例は少ないものの、単勝3番人気以内の馬があまり信頼できないレースと見ておくべきかもしれません。

表1【表1】単勝人気順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 1 0 1 3 5 20.0% 20.0% 40.0%
2番人気 2 0 1 2 5 40.0% 40.0% 60.0%
3番人気 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
4番人気 2 3 0 0 5 40.0% 100.0% 100.0%
5番人気 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
6番人気 0 1 1 3 5 0.0% 20.0% 40.0%
7番人気 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
8番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
阿部龍騎手や服部茂史騎手が好成績

過去5年の騎手別成績を見ると、3着以内となった回数が3回以上の現役ジョッキーは、阿部龍騎手・服部茂史騎手の2名となっています。それぞれ今年も騎乗するようであればしっかりマークしておきたいところです。

表2【表2】騎手別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
服部茂史 2 1 1 1 5 40.0% 60.0% 80.0%
阿部龍 1 1 1 1 4 25.0% 50.0% 75.0%
石川倭 1 1 0 3 5 20.0% 40.0% 40.0%
落合玄太 1 0 0 4 5 20.0% 20.0% 20.0%
宮崎光行 0 1 0 3 4 0.0% 25.0% 25.0%
桑村真明 0 0 2 2 4 0.0% 0.0% 50.0%
黒澤愛斗 0 0 1 2 3 0.0% 0.0% 33.3%
その他の騎手 0 1 0 13 14 0.0% 7.1% 7.1%
大敗直後の馬は不振

過去5年の前走着順別成績を見ると、8着以内の馬は[5-4-4-18](3着内率41.9%)、9着以下の馬は[0-1-1-10](3着内率16.7%)、中止の馬は[0-0-0-1](3着内率0.0%)となっています。強敵相手のレースから直行してきた馬であっても、直近のレースで大きく崩れてしまった馬は過信禁物と見るべきでしょう。

表3【表3】前走着順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1着 0 0 1 2 3 0.0% 0.0% 33.3%
2着 1 0 2 3 6 16.7% 16.7% 50.0%
3着 0 1 1 0 2 0.0% 50.0% 100.0%
4着 1 0 0 3 4 25.0% 25.0% 25.0%
5着 1 1 0 2 4 25.0% 50.0% 50.0%
6着 1 0 0 4 5 20.0% 20.0% 20.0%
7着 0 2 0 2 4 0.0% 50.0% 50.0%
8着 1 0 0 2 3 33.3% 33.3% 33.3%
9着 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
10着 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
11着 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
12着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
13着 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
14着 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
15着 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
中止 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
前走の最終コーナー通過順がポイント

過去5年の前走最終コーナー通過順別成績を見ると、4番手以内の馬は[3-3-4-7](3着内率58.8%)、5番手から9番手の馬は[2-1-1-13](3着内率23.5%)、10番手以下の馬は[0-1-0-8](3着内率11.1%)、中止の馬は[0-0-0-1](3着内率0.0%)となっています。先行力が高くない馬は強調できません。

表4【表4】前走最終コーナー通過順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番手 1 1 1 3 6 16.7% 33.3% 50.0%
2番手 1 0 0 2 3 33.3% 33.3% 33.3%
3番手 1 2 1 0 4 25.0% 75.0% 100.0%
4番手 0 0 2 2 4 0.0% 0.0% 50.0%
5番手 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
6番手 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
7番手 0 1 1 0 2 0.0% 50.0% 100.0%
8番手 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
9番手 2 0 0 4 6 33.3% 33.3% 33.3%
10番手 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
11番手 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
12番手 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
13番手 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
15番手 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
16番手 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
中止 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%

(伊吹 雅也)

有力馬情報

シルトプレ(牡5・米川昇厩舎)



 昨年は当レースで6馬身差の圧勝劇を演じたのを足がかりに、JRAや他地区の重賞にも積極的に参戦。エルムステークス(札幌競馬場)では末脚鋭く追い込み5着、日本テレビ盃(船橋競馬場)でも、ドバイワールドカップ勝ち馬ウシュバテソーロから1秒以内の着差にまとめるなど結果を出してきた。昨年最終戦の道営記念も勝利し、4月のJpnI・川崎記念(川崎競馬場)は7着。遠征で減った馬体の回復が焦点となりそうだが、今季のさらなる飛躍を誓うためには、負けられぬ一戦だろう。


スコルピウス(セ8・米川昇厩舎)



 昨シーズン中盤に川崎競馬から移籍。高知在籍時にも21年黒潮マイルチャンピオンシップ2着、翌22年のだるま夕日賞3着などの入着歴があったが、瑞穂賞2着・道営記念3着を筆頭に重賞戦線で上位に名を連ね、門別での6戦では全て掲示板圏内に入る堅実ぶりをアピールした。南関東へ移籍して臨んだ年始のスパーキングオールスターチャレンジ(川崎競馬場)は、-29kgという馬体減が影響してか9着に敗れたが、2月中盤から門別の坂路で調整され、立て直された今回が試金石となりそうだ。


スワーヴアラミス(牡9・田中淳司厩舎)

(撮影:高橋正和)

 2歳10月に東京競馬場でデビューし、JRA在籍時にGIIIマーチステークス、GIIIエルムステークス、GII東海ステークスと重賞を3勝。7歳秋に大井競馬場へ移籍した後は、勝ち星こそ1つにとどまったものの、南関東の重賞で2着3回・昨年の日本テレビ盃では、シルトプレにおよそ半馬身先着しての3着と奮起した。9歳の古豪ではあるが、踏んできた場数はメンバー随一と言っていい存在。新天地・ホッカイドウ競馬で、もうひと花を咲かせられるか注目だ。


ハセノパイロ(牡9・桧森邦夫厩舎)



 昨年は赤レンガ記念を鮮やかに差し切り、18年東京ダービー(大井競馬場)以来約5年ぶりの重賞タイトルを得た。その後準重賞の沙流川賞3着、瑞穂賞4着など堅実な走りを続け、道営記念では落馬のあおりを受けた影響もあり、入線した馬の中では最下位の5着。今年初戦のゆうべつチューリップフェア特別(4月25日)では、ベルピットから2秒以上離された2着だったが、馬体増も影響した印象。昨シーズンも2戦目から3連勝で重賞制覇まで登りつめただけに、1度使われた上積みに着目したい。


ベルピット(牡4・角川秀樹厩舎)



 昨年は3歳三冠でそれぞれ7、3、5馬身の着差をつけ、ホッカイドウ競馬史上7頭目の三冠制覇を成し遂げた。ダービーグランプリ(盛岡競馬場)でミックファイアとの「三冠馬対決」に臨み、およそ2馬身差の3着。道営記念では3コーナー過ぎで落馬するアクシデントに見舞われたが、今年初戦のゆうべつチューリップフェア特別で、1,800mを1分52秒2の好時計で圧勝。管理する角川秀樹調教師の通算1,800勝に花を添えた。悪夢を払拭した前走の勢いそのままに、年長の強豪馬に改めて挑む。


※五十音順

※出走馬は5月2日現在の情報を基にしております。

ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。