netkeiba

HOKKAIDO KEIBA 2024

コスモバルク記念

H2

1800m

コスモバルク記念

レースガイド

挑戦者が燃やした闘志 栄光の足跡を追って

2011年創設。ホッカイドウ競馬で「認定厩舎制度」利用第1号として2003年にデビュー、06年にシンガポール航空インターナショナルカップでは、地方競馬所属馬として初めて海外G1を制覇するなど、中央・地方・海外の垣根を越えて活躍したコスモバルクの功績を称え、ホッカイドウ競馬では唯一、メインタイトルに馬名を冠した重賞競走として設定されている。創設当初から一貫して門別競馬場・ダート1,800mの条件で施行されており、シーズン最初の中距離重賞として、大一番・道営記念を頂点とする古馬マイル-中距離路線の勢力図を占う1戦だ。



★『カウントアップM(ミドル・マイル)』対象競走


★1-3着馬に「第62回赤レンガ記念」(6月19日、門別競馬場)の優先出走権を付与


★1着馬の生産牧場に「ゴールドシップ」の2026年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】

前年ハイライト

スタートしてすぐシルトプレとベルピットが抜け出し、まずはシルトプレがハナへ。1馬身ほど後ろの2番手を追走していたベルピットが、3コーナーで外からシルトプレに並びかけ、4コーナーで単独先頭に躍り出ました。ゴール前の直線ではベルピットがさらに後続を突き放し、独走態勢に。結局、中団から追い上げた2着のスワーヴアラミスに6馬身差をつけて入線し、自身6度目の重賞制覇を果たしています。

データ分析

臨戦過程に注目したい一戦。過去5年の前走距離別成績を見ると、1600m以下の馬は[0-0-0-6](3着内率0.0%)、1600m超1900m以下の馬は[1-3-4-17](3着内率32.0%)、1900m超の馬は[4-2-1-8](3着内率46.7%)です。前走の距離が長かった馬ほど信頼できるレースと言えるでしょう。

上位人気馬の成績がいまひとつ

過去5年の単勝人気順別成績を見ると、3番人気以内の馬は[3-1-3-8](3着内率46.7%)、4番人気から7番人気の馬は[2-4-2-12](3着内率40.0%)、8番人気以下の馬は[0-0-0-11](3着内率0.0%)となっています。3着以内馬15頭中8頭を4番人気から7番人気の馬が占めていますし、3番人気以内の馬は過信禁物と見ておいた方が良いかもしれません。

表1単勝人気順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 1 0 1 3 5 20.0% 20.0% 40.0%
2番人気 2 0 1 2 5 40.0% 40.0% 60.0%
3番人気 0 1 1 3 5 0.0% 20.0% 40.0%
4番人気 2 2 0 1 5 40.0% 80.0% 80.0%
5番人気 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
6番人気 0 1 1 3 5 0.0% 20.0% 40.0%
7番人気 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
8番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
角川秀樹調教師や田中淳司調教師が好成績

過去5年の調教師別成績を見ると、3着以内となった回数が3回以上の現役トレーナーは、角川秀樹調教師・田中淳司調教師の2名となっています。ちなみに、複数の管理馬が3着以内となったトレーナーもこの2名だけでした。今年もしっかりマークしておきたいところです。

表2調教師別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
田中淳司 2 2 0 5 9 22.2% 44.4% 44.4%
角川秀樹 1 1 1 3 6 16.7% 33.3% 50.0%
米川昇 1 0 1 1 3 33.3% 33.3% 66.7%
黒川智貴 0 1 0 1 2 0.0% 50.0% 50.0%
佐久間雅貴 0 1 0 1 2 0.0% 50.0% 50.0%
村上正和 0 0 2 6 8 0.0% 0.0% 25.0%
川島雅人 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
その他の調教師 1 0 0 14 15 6.7% 6.7% 6.7%
前走好走馬が強い

過去5年の前走着順別成績を見ると、5着以内の馬は[4-3-3-11](3着内率47.6%)、6着以下の馬は[1-2-2-19](3着内率20.8%)、中止の馬は[0-0-0-1](3着内率0.0%)となっています。なお、2022年以降の過去3年に限ると、5着以内の馬は[3-3-2-7](3着内率53.3%)、6着以下の馬は[0-0-1-12](3着内率7.7%)でした。大敗直後の馬は評価を下げるべきでしょう。

表3前走着順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1着 1 0 1 2 4 25.0% 25.0% 50.0%
2着 1 0 2 5 8 12.5% 12.5% 37.5%
3着 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
4着 1 0 0 3 4 25.0% 25.0% 25.0%
5着 1 2 0 1 4 25.0% 75.0% 75.0%
6着 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
7着 0 1 1 2 4 0.0% 25.0% 50.0%
8着 1 0 0 3 4 25.0% 25.0% 25.0%
9着 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
10着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
11着 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
13着 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
14着 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
15着 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
中止 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
前走の最終コーナー通過順がポイント

過去5年の前走最終コーナー通過順別成績を見ると、3番手以内の馬は[3-2-2-5](3着内率58.3%)、4番手から9番手の馬は[2-2-3-19](3着内率26.9%)、10番手以下の馬は[0-1-0-6](3着内率14.3%)、中止の馬は[0-0-0-1](3着内率0.0%)となっています。なお、2022年以降の過去3年に限ると、3番手以内の馬は[3-2-2-3](3着内率70.0%)、4番手から8番手の馬は[0-1-1-13](3着内率13.3%)、9番手以下の馬は[0-0-0-3](3着内率0.0%)です。先行力が高くない馬はあまり強調できません。

表4前走最終コーナー通過順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番手 1 1 1 2 5 20.0% 40.0% 60.0%
2番手 1 0 0 3 4 25.0% 25.0% 25.0%
3番手 1 1 1 0 3 33.3% 66.7% 100.0%
4番手 0 0 1 2 3 0.0% 0.0% 33.3%
5番手 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
6番手 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
7番手 0 1 1 2 4 0.0% 25.0% 50.0%
8番手 0 0 1 5 6 0.0% 0.0% 16.7%
9番手 2 0 0 4 6 33.3% 33.3% 33.3%
10番手 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
11番手 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
13番手 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
15番手 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
16番手 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
中止 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%

(伊吹 雅也)

有力馬情報

アナザートゥルース(セ11・田中淳司厩舎)



 昨シーズンは連戦で遠征に臨んだ疲れが尾を引いたせいもあってか、戦列復帰が夏までずれ込んでしまったが、当地で3戦して2、1、2着と抜群の安定感を見せた。グランプリ・道営記念(11月7日)も、王者ベルピットに半馬身差まで詰め寄り、レコード決着となったJpnIII・名古屋大賞典(12月19日)も、勝ったミッキーファイトから0秒3差5着。連覇を目指した前走の東海桜花賞(4月8日、名古屋競馬場)は5着だったが、後方待機からゴールまでしっかりと脚を伸ばしており、11歳でも大きな衰えを感じさせない走りを見せた。4戦無敗の門別1,800mで、逆転をもくろむ。


アンタンスルフレ(セ7・五十嵐冬樹厩舎)

(撮影:谷口浩)

 JRA未勝利から愛知→浦和を経て愛知へ再移籍後の4歳時に素質が開花し、ここまでに名古屋・金沢で重賞4勝の実績を挙げている。昨年の北國王冠(11月3日、金沢競馬場)では、ダートグレード2勝馬ケイアイパープル、北斗盃馬ブラックバトラーといったホッカイドウ競馬所属(当時)の強豪を退けてコースレコードを更新し、当レース3連覇を果たした。競り込まれると脆い面を見せることがあるものの、自分のリズムで運べたときのしぶとさは全国区レベル。新天地でも持ち前の先行力をアピールできるか、試金石の1戦だろう。


スコルピウス(セ9・米川昇厩舎)



 オフシーズンの南関東への移籍時に馬体を大きく減らしてしまった影響もあってか、昨年の当レースでは勝ったベルピットから5秒0離された8着と敗れてしまったものの、その後は立て直し、瑞穂賞(9月26日)で当レース2年連続2着、道営記念でも4着と、重賞戦線で上位に顔を覗かせている。当地では一昨年7月のオープン特別を1勝するのみと勝ち味に遅いきらいはあるものの、門別の重賞で掲示板を外したのは1度のみと、堅実なレースぶりは大きな強みになるだろう。ここも確実な末脚を生かし、上位進出を狙う。


ヒストリーメイカー(牡11・佐々木国明厩舎)



 JRAで2戦未勝利のあと金沢で10勝を挙げ、JRA再転入後はオープンまで出世すると重賞で2着4回の活躍。その後佐賀へ移籍し、一昨年には西日本交流の白鷺賞(姫路競馬場)、佐賀のグランプリレース・中島記念を制して重賞2勝を挙げた。昨シーズン中盤にホッカイドウ競馬へ移籍すると、転入初戦のエピファネイア・プレミアム(9月10日)を逃げ切るなど、おもに先行策で結果を残している。当地での重賞挑戦は初めてとなるが、経験値ではメンバー中でも随一の存在。大ベテランらしい安定感ある走りで、健在をアピールする。


ベルピット(牡5・角川秀樹厩舎)



 昨シーズンは古馬中距離重賞の5戦を完全制覇するという、厩舎の先輩・スーパーステションに肩を並べる大記録を達成し、ホッカイドウ競馬史上7頭目の3歳三冠を達成した3歳時からさらなる充実をアピールした。暮れのJpnIII名古屋大賞典では9着に敗れたが、ダートグレード競走の強豪を相手に果敢に先行。今年初戦のドウデュース・プレミアム(4月23日)も1歳下のパッションクライの押し切りを許し、当地では2歳時以来の敗戦を喫したものの、ここで終わる馬ではないはず。前走の雪辱を果たし、王者健在をアピールする。


※五十音順

※出走馬は5月1日現在の情報を基にしております。