レースガイド
みんなの夢と希望を背に その激走に喝采を
1958年創設。当初は主に札幌競馬場で施行されていたが、93年(第36回)から96年(第39回)は帯広、97年から現在までは、06-07年を除き、門別競馬場・ダート2,000mの条件で定着している。02年の第45回からは出走馬の一部をファンにより選抜する形式をとっており、現在ホッカイドウ競馬では唯一、ファン投票の対象競走となっている。チャンピオンディスタンスで行われる一年の総決算で、どのようなドラマが繰り広げられるか注目だ。
★『カウントアップM(ミドル・マイル)』対象競走
★1着馬の生産牧場に「タイトルホルダー」の2026年種付権利を付与【スタリオンシリーズ】
前年ハイライト
スタート直後の先行争いからまずダイメイコリーダが抜け出し、アナザートゥルースが2番手につける隊列で1コーナーから2コーナーを通過。向正面半ばでニシケンボブが、3コーナー手前でベルピットがアナザートゥルースに並びかけ、この3頭が4コーナー手前で先頭のダイメイコリーダをかわしました。4コーナーに入るとニシケンボブがやや遅れ、ゴール前の直線はアナザートゥルース・ベルピットの一騎打ちに。決勝線の手前まで追い比べが続いたものの、結局ベルピットがアナザートゥルースに1/2馬身先着し、2024年に入ってからの連勝を6まで伸ばしています。
データ分析
馬格がポイント。過去5年の前走馬体重区分別成績を見ると、520kg未満の馬は[5-5-4-32](3着内率30.4%)、520kg以上の馬は[0-0-1-16](3着内率5.9%)です。なお、2021年以降の過去4年に限ると、520kg未満の馬は[4-4-4-25](3着内率32.4%)、520kg以上の馬は[0-0-0-14](3着内率0.0%)でした。大型馬はあまり強調できません。
2番人気以内の馬は連対率・3着内率ともに9割
過去5年の単勝人気順別成績を見ると、2番人気以内の馬は[5-4-0-1](3着内率90.0%)、3番人気から8番人気の馬は[0-1-5-24](3着内率20.0%)、9番人気以下の馬は[0-0-0-23](3着内率0.0%)となっています。まずは人気の中心となっている馬に注目するべきでしょう。
| 1着 | 2着 | 3着 | 4着 以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1番人気 | 2 | 2 | 0 | 1 | 5 | 40.0% | 80.0% | 80.0% |
| 2番人気 | 3 | 2 | 0 | 0 | 5 | 60.0% | 100.0% | 100.0% |
| 3番人気 | 0 | 0 | 1 | 4 | 5 | 0.0% | 0.0% | 20.0% |
| 4番人気 | 0 | 0 | 1 | 4 | 5 | 0.0% | 0.0% | 20.0% |
| 5番人気 | 0 | 0 | 1 | 4 | 5 | 0.0% | 0.0% | 20.0% |
| 6番人気 | 0 | 1 | 1 | 3 | 5 | 0.0% | 20.0% | 40.0% |
| 7番人気 | 0 | 0 | 0 | 5 | 5 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
| 8番人気 | 0 | 0 | 1 | 4 | 5 | 0.0% | 0.0% | 20.0% |
| 9番人気 | 0 | 0 | 0 | 5 | 5 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
| 10番人気 | 0 | 0 | 0 | 4 | 4 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
| 11番人気 | 0 | 0 | 0 | 4 | 4 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
| 12番人気 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
| 13番人気 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
| 14番人気 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
| 15番人気 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
| 16番人気 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
田中淳司調教師らが好成績
過去5年の調教師別成績を見ると、3着以内となった回数が2回以上の現役トレーナーは、田中淳司調教師・米川昇調教師の2名となっています。なお、田中淳司調教師の管理馬は、ここ5年連続で3着以内に好走を果たしていました。今年も管理馬を出走させてきたらしっかりマークしておきたいところです。
| 1着 | 2着 | 3着 | 4着 以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 米川昇 | 1 | 1 | 1 | 4 | 7 | 14.3% | 28.6% | 42.9% |
| 角川秀樹 | 1 | 0 | 0 | 11 | 12 | 8.3% | 8.3% | 8.3% |
| 田中淳司 | 0 | 3 | 2 | 4 | 9 | 0.0% | 33.3% | 55.6% |
| 櫻井拓章 | 0 | 1 | 0 | 2 | 3 | 0.0% | 33.3% | 33.3% |
| 小国博行 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0.0% | 0.0% | 100.0% |
| 村上正和 | 0 | 0 | 1 | 3 | 4 | 0.0% | 0.0% | 25.0% |
| その他の調教師 | 3 | 0 | 0 | 24 | 27 | 11.1% | 11.1% | 11.1% |
どちらかと言えば外枠有利
過去5年の枠番別成績を見ると、1枠から4枠の馬は[0-1-2-24](3着内率11.1%)、5枠から8枠の馬は[5-4-3-24](3着内率33.3%)となっています。外枠有利なレースと見ておいた方が良いかもしれません。
| 1着 | 2着 | 3着 | 4着 以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1枠 | 0 | 0 | 1 | 5 | 6 | 0.0% | 0.0% | 16.7% |
| 2枠 | 0 | 0 | 0 | 7 | 7 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
| 3枠 | 0 | 1 | 0 | 6 | 7 | 0.0% | 14.3% | 14.3% |
| 4枠 | 0 | 0 | 1 | 6 | 7 | 0.0% | 0.0% | 14.3% |
| 5枠 | 1 | 1 | 2 | 4 | 8 | 12.5% | 25.0% | 50.0% |
| 6枠 | 2 | 1 | 0 | 6 | 9 | 22.2% | 33.3% | 33.3% |
| 7枠 | 1 | 1 | 1 | 6 | 9 | 11.1% | 22.2% | 33.3% |
| 8枠 | 1 | 1 | 0 | 8 | 10 | 10.0% | 20.0% | 20.0% |
直近の競走成績を素直に評価したい
過去5年の前走着順別成績を見ると、1着の馬は[2-4-2-8](3着内率50.0%)、2着から5着の馬は[3-1-3-25](3着内率21.9%)、6着以下の馬は[0-0-0-15](3着内率0.0%)となっています。前走好走馬、特に前走を勝ち切っている馬は、上位に食い込む可能性が高いと見るべきでしょう。
| 1着 | 2着 | 3着 | 4着 以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1着 | 2 | 4 | 2 | 8 | 16 | 12.5% | 37.5% | 50.0% |
| 2着 | 1 | 1 | 1 | 9 | 12 | 8.3% | 16.7% | 25.0% |
| 3着 | 0 | 0 | 1 | 3 | 4 | 0.0% | 0.0% | 25.0% |
| 4着 | 1 | 0 | 1 | 6 | 8 | 12.5% | 12.5% | 25.0% |
| 5着 | 1 | 0 | 0 | 7 | 8 | 12.5% | 12.5% | 12.5% |
| 6着 | 0 | 0 | 0 | 4 | 4 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
| 7着 | 0 | 0 | 0 | 5 | 5 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
| 8着 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
| 9着 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
| 11着 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
(伊吹 雅也)
有力馬情報
- ☆アナザートゥルース(セ11・田中淳司厩舎)=ファン投票第2位=
JRA在籍時にはJpnIIダイオライト記念(船橋競馬場)、GIIIアンタレスS(阪神競馬場)を制した実績の持ち主。昨年の当レースでは、王者ベルピットを最後まで脅かし、半馬身差の2着に食い込んだ。今シーズンは夏場を休養に充てたものの、4カ月ぶりの実戦となったナダル・プレミアム(10月22日)では、ニシケンボブと火の出るようなデッドヒートを演じてハナ差2着に食い込んでおり、11歳でも活力あふれるレースぶりを披露している。過去2年2着に泣いているグランプリの舞台で「三度目の正直」となるか。- ☆ソルジャーフィルド(牡3・川島洋人厩舎)=ファン投票第3位=
昨年のJpnIII・JBC2歳優駿で、鞍上・小野楓馬騎手のアクションに応えて世代王者の冠を勝ち取った。今年はJpnII・京浜盃(3月26日、大井競馬場)4着を経て、北斗盃(5月1日)、北海優駿(6月12日)、王冠賞(7月24日)と激戦を勝ち抜き、ホッカイドウ競馬史上8頭目の3歳三冠制覇を成し遂げている。前走のJpnI・ジャパンダートクラシック(10月8日、大井競馬場)は10着と敗れたものの、JRA勢が作りだした厳しい流れに乗るレースぶりは今後に繋がるだろう。世紀の『新旧三冠馬対決』へ、準備は整った。- ☆ニシケンボブ(牡5・小国博行厩舎)=ファン投票第8位=
前々走の瑞穂賞(9月25日)では、本来の反応がみられずに4着と、およそ2年ぶりに複勝圏を外す結果となったが、続くナダル・プレミアムでは、アナザートゥルースとの激しい競り合いを制し、復調へのきっかけをつかむ走りを見せた。2歳4月のデビューから36戦し17勝と勝率は5割近くで、掲示板圏内を外したのもJpnI・全日本2歳優駿(7着)の1度のみという超堅実派。距離や展開を問わず、安定した走りを続けられるのは大きな武器であり、昨年(3着)以上の結果を出す可能性も十分にある。- ☆パッションクライ(牡4・山口竜一厩舎)=ファン投票第20位=
昨年の北海優駿勝ち馬。ドウデュース・プレミアム(4月23日)では、積極策から押し切るという競馬でベルピットを破っている。その後は一頓挫があり4カ月の休養を余儀なくされたものの、ここ2戦の圧倒的な勝ちっぷりは、復調をうかがわせるに余りある内容と判断していいだろう。王者に今年唯一土をつけているという自信と、昨年のJpnII・不来方賞(7着)以来2度目のコンビ結成となる岩手競馬のリーディング・山本聡哉騎手という強力なパートナーを武器に、虎視眈々と勝機をうかがう。- ☆ベルピット(牡5・角川秀樹厩舎)=ファン投票第1位=
今年初戦のドウデュース・プレミアムこそ不覚を取ったものの、中1週で臨んだコスモバルク記念(5月8日)では見事立ち直り、今シーズンもあれよあれよと重賞を4連勝。それぞれの2着馬との着差は7馬身、8馬身、大差、7馬身と、圧倒的な走りを続け、ファン投票では1,706票を集めて2年連続第1位の座に輝いた。多くの期待に応え、2年連続の「古馬中距離重賞完全制覇」、そして重賞15勝目を挙げ、シバフイルドーがもつホッカイドウ競馬重賞最多勝記録の更新という、ふたつの大記録を達成するかが焦点だ。- ※五十音順
※出走馬は10月30日現在の情報をもとにしております。