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HOKKAIDO KEIBA 2024

JBC2歳優駿

JpnIII

1800m

未来優駿

JBC2歳優駿

レースガイド

優駿の躍動 2歳馬戦線の総決算

前身は1974年から2019年まで実施されていた北海道2歳優駿。JBC創設以来の宿願であった「2歳カテゴリー」を、第20回記念開催を機に新設という形で、同競走を発展させる形で創設された。今年デビューするホッカイドウ競馬の2歳馬にとっての最大目標であると同時に、未来のダート戦線の主役を担う若駒たちにとっての登竜門として位置づけられる。全日本2歳優駿、そして来年のダート三冠を見据えた優駿たちの躍動に注目だ。



★『未来優駿2025』対象競走


★1着馬の馬主に「パイロ」の2026年種付権利を付与【スタリオンシリーズ】

前年ハイライト

スタート直後から先手を主張したエイシンキャプテンがまずハナに立ち、これをリコースパローが追う形で1コーナーから2コーナーを通過。向正面から3コーナーにかけて後続が次々と進出を開始し、3コーナーでダノンフェルゼンが先頭に立つと、4コーナーではタガノマカシヤがこれに並びかけ、ゴール前の直線に入りました。その後、中団からポジションを押し上げたソルジャーフィルドが残り200m地点のあたりでダノンフェルゼンとタガノマカシヤをかわし、そのまま独走態勢に。結局、2着争いを制したグランジョルノに対して3馬身のリードを保ったまま入線し、自身初の重賞制覇、そしてダートグレード競走制覇を果たしています。

データ分析

臨戦過程がポイント。過去5年の前走距離別成績を見ると、1500m以下の馬は[0-0-0-6](3着内率0.0%)、1500m超1700m以下の馬は[1-1-1-15](3着内率16.7%)、1700m超の馬は[4-4-4-27](3着内率30.8%)です。前走距離が長い馬ほど信頼できる一戦と言えるでしょう。

伏兵の一発も警戒しておきたい

過去5年の単勝人気順別成績を見ると、1番人気の馬は[1-2-1-1](3着内率80.0%)、2番人気から6番人気の馬は[3-2-4-16](3着内率36.0%)、7番人気以下の馬は[1-1-0-31](3着内率6.1%)となっています。単勝1番人気の支持を集めた馬はそれなりに堅実ですが、中位人気から下位人気の馬が上位に食い込んだ例も少なくありません。

表1単勝人気順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 1 2 1 1 5 20.0% 60.0% 80.0%
2番人気 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
3番人気 1 0 0 4 5 20.0% 20.0% 20.0%
4番人気 0 1 2 2 5 0.0% 20.0% 60.0%
5番人気 1 0 2 2 5 20.0% 20.0% 60.0%
6番人気 1 0 0 4 5 20.0% 20.0% 20.0%
7番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
8番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 1 0 0 4 5 20.0% 20.0% 20.0%
10番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
11番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 0 1 0 2 3 0.0% 33.3% 33.3%
14番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
地方所属馬の活躍が目立っている

過去5年の調教師別成績を見ると、3着以内となった回数が2回以上の現役トレーナーは、高柳瑞樹調教師・田中淳司調教師の2名となっています。ちなみに、過去5年の所属別成績を見ると、地方の馬は[2-3-3-30](3着内率21.1%)、JRAの馬は[3-2-2-18](3着内率28.0%)でした。3着内率はJRA勢の方が高かったものの、3着内数は地方勢の方が上です。

表2調教師別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
高柳瑞樹 1 1 0 0 2 50.0% 100.0% 100.0%
新谷功一 1 0 0 0 1 100.0% 100.0% 100.0%
川島洋人 1 0 0 2 3 33.3% 33.3% 33.3%
矢作芳人 1 0 0 0 1 100.0% 100.0% 100.0%
田中淳司 0 1 2 7 10 0.0% 10.0% 30.0%
角川秀樹 0 1 0 6 7 0.0% 14.3% 14.3%
田中正二 0 1 0 5 6 0.0% 16.7% 16.7%
川島雅人 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
中村直也 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
矢野英一 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
その他の調教師 1 1 0 28 30 3.3% 6.7% 6.7%
大敗直後の馬は割り引きが必要

過去5年の前走着順別成績を見ると、3着以内の馬は[5-4-5-34](3着内率29.2%)、4着以下の馬は[0-1-0-14](3着内率6.7%)となっています。直近のパフォーマンスを素直に評価するべきでしょう。

表3前走着順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1着 4 3 3 26 36 11.1% 19.4% 27.8%
2着 1 1 1 5 8 12.5% 25.0% 37.5%
3着 0 0 1 3 4 0.0% 0.0% 25.0%
4着 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
5着 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
6着 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
9着 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
10着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
前走時点での人気も重要なファクター

過去5年の前走単勝人気順別成績を見ると、2番人気以内の馬は[5-3-4-17](3着内率41.4%)、3番人気から4番人気の馬は[0-2-1-17](3着内率15.0%)、5番人気以下の馬は[0-0-0-14](3着内率0.0%)となっています。前走成績を比較する際は、当時の人気もチェックしておいた方が良いかもしれません。

表4前走単勝人気順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 2 2 3 14 21 9.5% 19.0% 33.3%
2番人気 3 1 1 3 8 37.5% 50.0% 62.5%
3番人気 0 1 1 10 12 0.0% 8.3% 16.7%
4番人気 0 1 0 7 8 0.0% 12.5% 12.5%
5番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
6番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
7番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
8番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%

(伊吹 雅也)

有力馬情報

アヤサンジョウタロ(牡2・田中淳司厩舎)



 地元馬の前哨戦・サンライズカップ(10月1日)は、ブリーダーズゴールドジュニアカップ(8月21日)に続いて3着だったものの、勝ち馬との着差は1秒2差から0秒4差まで詰めており、距離が延びてレースぶりが良化しつつあるのは確かだろう。叔父のエスポワールシチーは2013年、JBCスプリント(金沢競馬場)で勝利を飾り、産駒のイグナイターが同レースで父子制覇を飾っている。JBCにも縁のある良血が覚醒し、この大舞台で末脚を炸裂させるか注目したい。


エンドレスソロウ(牡2・米川昇厩舎)



 1,100mのフレッシュチャレンジ(6月19日)で好位から抜け出してデビュー勝ちを収めると、続くJRA認定ウィナーズチャレンジ4(8月14日)では内回りにも対応して連勝。重賞初挑戦となったサンライズカップでは速い流れを2番手で追走すると直線で抜け出し、無傷の3連勝を飾った。1戦ごとに距離の壁をクリアした走りぶりは、確かな成長のあらわれとみてよさそう。地元ホッカイドウ競馬勢の最右翼として、強力な遠征馬を迎え撃ち、昨年の覇者・ソルジャーフィルドに続く“地元馬V”の栄誉を狙う。


ジュウリョクピエロ(牝2・栗東=寺島良厩舎)

(写真:(c)netkeiba)

 祖母のネームヴァリューは、2003年の帝王賞を制するなどダートグレード競走を2勝。ダート1,800mの新馬戦(9月28日、阪神競馬場)では、好位3番手追走から直線で差し切り、デビュー勝ちを収めた。斤量2kg減の恩恵も味方したとはいえ、道中は折り合いをつけ、追い出してから一完歩ごとに反応した内容から、非凡なセンスがうかがえる。10月19日に女性騎手としては最速となるJRA通算100勝を達成した鞍上・今村聖奈騎手を背に長距離輸送と地方の砂を克服し、連勝でタイトル獲得をもくろむ。


シーズザスローン(牡2・栗東=松永幹夫厩舎)

(写真:(c)netkeiba)

 デビューから3戦は芝のレースに出走し、勝利まであと一歩の走りを続けてきたが、矛先をダートに向けた未勝利戦(9月27日、阪神競馬場)では抜群の手応えで4コーナー先頭に立つと直線では後続を突き放し、2着馬に7馬身差をつけるという鮮やかな変わり身を示した。祖母のアムールブリエは現役時代、15、16年のJpnIIIブリーダーズゴールドカップを制するなど、ダートグレード競走で6勝を挙げた実績の持ち主。血統的なゆかりのある門別競馬場の地で、タイトル獲得となるかが焦点となりそうだ。


スターシップ(牡2・森山雄大厩舎)



 デビュー3戦目の2歳未勝利(7月31日、1,700m)を9馬身差で圧勝し、単勝オッズ43.5倍の評価を覆して初勝利を挙げた。その後も堅実な走りを続け、前走のサンライズカップでも、重賞初挑戦ながらエンドレスソロウから1馬身半差の2着と気を吐いた。デビューの時期は7月と、ホッカイドウ競馬の2歳馬の中ではそう速い方ではなかったとはいえ、成長度の大きさではメンバー随一と言っていい存在。前回に続くパートナーとなる山本咲希到騎手(兵庫)にとっても、デビューの地・門別で錦を飾れるか。


※五十音順

※出走馬は10月28日現在の情報をもとにしております。