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HOKKAIDO KEIBA 2024

レースガイド

豊穣の秋 王者への確かな道のり

1968年、岩見沢競馬場・ダート1,400mの条件で第1回が行われる。しばらく春季に施行されていた時期もあったが、01年からは開催時期が秋に定着している。古馬中距離戦線としては、大一番・道営記念前最後の古馬重賞。春から戦績を積んできた歴戦の猛者たちによる、グランプリの前哨戦として定着している1戦だ。



★「カウントアップM(ミドル・マイル)」対象競走


★1着馬の馬主に「デクラレーションオブウォー」の2026年種付権利を付与【スタリオンシリーズ】

前年ハイライト

スタート直後から先手を主張したダイメイコリーダがまずハナに立ち、後続の5頭をやや引き離して向正面へ。中団につけていたベルピットが3コーナーで先行勢を捕らえにかかり、4コーナーで早々と先頭に立ちました。遅れてポジションを押し上げたナムラゴロフキン・スコルピウスがゴール前の直線でベルピットを追ったものの、その差はほとんど縮まらず、独走態勢のまま決勝線へ。結局、ベルピットが2着のスコルピウスに4馬身の差をつけて完勝し、自身9度目の重賞制覇を果たしています。

データ分析

臨戦過程に注目したい一戦。過去5年の前走レース別成績を見ると、旭岳賞の馬は[2-4-1-8](3着内率46.7%)、旭岳賞以外の馬は[3-1-4-20](3着内率28.6%)です。今年も旭岳賞をステップに臨む馬はしっかりチェックしておきましょう。

2番人気以内の馬は堅実

過去5年の単勝人気順別成績を見ると、2番人気以内の馬は[3-1-4-2](3着内率80.0%)、3番人気から10番人気の馬は[2-4-1-24](3着内率22.6%)、11番人気以下の馬は[0-0-0-2](3着内率0.0%)となっています。高額配当決着となった年もありますが、上位人気馬の好走率が低いわけではありません。

表1単勝人気順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 2 1 0 2 5 40.0% 60.0% 60.0%
2番人気 1 0 4 0 5 20.0% 20.0% 100.0%
3番人気 0 2 0 3 5 0.0% 40.0% 40.0%
4番人気 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
5番人気 1 0 0 4 5 20.0% 20.0% 20.0%
6番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
7番人気 0 1 0 3 4 0.0% 25.0% 25.0%
8番人気 1 0 0 2 3 33.3% 33.3% 33.3%
9番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
11番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
石川倭騎手や桑村真明騎手が好成績をマーク

過去5年の騎手別成績を見ると、3着以内となった回数が3回以上の現役ジョッキーは、石川倭騎手・桑村真明騎手の2名となっています。石川倭騎手はここ4年連続で、桑村真明騎手はここ3年連続で3着以内に好走を果たしていますし、それぞれこのレースとは比較的相性が良いジョッキーと言えそうです。

表2騎手別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
阿部龍 2 0 0 3 5 40.0% 40.0% 40.0%
石川倭 1 2 1 1 5 20.0% 60.0% 80.0%
桑村真明 1 1 1 1 4 25.0% 50.0% 75.0%
落合玄太 1 0 0 3 4 25.0% 25.0% 25.0%
岩橋勇二 0 1 1 3 5 0.0% 20.0% 40.0%
山本咲希到 0 1 0 1 2 0.0% 50.0% 50.0%
宮内勇樹 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
小野楓馬 0 0 1 2 3 0.0% 0.0% 33.3%
その他の騎手 0 0 0 14 14 0.0% 0.0% 0.0%
3枠から5枠に入った馬を重視したい

過去5年の枠番別成績を見ると、1枠から2枠の馬は[1-0-1-8](3着内率20.0%)、3枠から5枠の馬は[3-5-3-5](3着内率68.8%)、6枠から8枠の馬は[1-0-1-15](3着内率11.8%)となっています。内外極端な枠に入った馬は、過信禁物と見るべきでしょう。

表3枠番別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1枠 1 0 1 3 5 20.0% 20.0% 40.0%
2枠 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
3枠 2 1 1 1 5 40.0% 60.0% 80.0%
4枠 0 0 2 3 5 0.0% 0.0% 40.0%
5枠 1 4 0 1 6 16.7% 83.3% 83.3%
6枠 0 0 0 6 6 0.0% 0.0% 0.0%
7枠 1 0 1 3 5 20.0% 20.0% 40.0%
8枠 0 0 0 6 6 0.0% 0.0% 0.0%
前走好走馬が中心

過去5年の前走着順別成績を見ると、4着以内の馬は[5-5-4-17](3着内率45.2%)、5着以下の馬は[0-0-0-11](3着内率0.0%)、中止の馬は[0-0-1-0](3着内率100.0%)となっています。大敗を喫してしまった直後の馬は強調できません。

表4前走着順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1着 2 1 1 6 10 20.0% 30.0% 40.0%
2着 1 0 2 3 6 16.7% 16.7% 50.0%
3着 1 2 0 4 7 14.3% 42.9% 42.9%
4着 1 2 1 4 8 12.5% 37.5% 50.0%
5着 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
6着 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
8着 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
11着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
中止 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%

(伊吹 雅也)

有力馬情報

ベルピット(牡5・角川秀樹厩舎)



 前走の旭岳賞(8月5日)は、津波警報発令のため延期となったが、その影響をものともせず、2着馬に2秒4もの大差をつけての圧勝。終始ペースを緩めることなく運んだ道中から、勝利に向けて、またこの先強敵と戦うにあたって、抜かりのない陣営の姿勢がうかがえる。今回は他馬より重い58kgを背負うことになるが、これまでのパフォーマンスを見れば、斤量が障壁になることはないはず。重賞3連勝、そして2年連続の「古馬中距離重賞完全制覇」という偉業達成に向け、ここも勝利に向けて一直線で突き進むだろう。


ヒストリーメイカー(牡11・佐々木国明厩舎)



 今年はここまで古馬中距離重賞を皆勤し、コスモバルク記念(5月8日)は逃げ粘り2着。赤レンガ記念(6月19日)は早々と失速し最下位10着に敗れたものの、続く旭岳賞では、後方からじわじわと脚を伸ばし、ベルピットの2着。先行策から一転しての脚質転換で復調をアピールした。前走の「グランシャリオドリーム51」(8月27日)も、直線で馬群を割り、先に抜け出した3冠馬・ソルジャーフィルドに半馬身差まで詰め寄っており、11歳でも衰えはなさそう。経験豊富なベテランらしい柔軟な運びを武器に、ここも好勝負となるか。


ニシケンボブ(牡5・小国博行厩舎)



 ここまで地元門別で馬券圏内を外したのは、デビュー2戦目のアタックチャレンジ(4着)のみという堅実派。これまでベルピットの直接対決は7度あり、いまだ先着こそ叶っていないものの、今年初戦のドウデュース・プレミアム(4月23日)では、それまでの最小着差である1馬身半差まで差を詰めていた。赤レンガ記念2着の後に臨んだサートゥルナーリア・プレミアム(8月13日)では、好位から直線での追い比べを制し後続を完封、今季2勝目を挙げている。ここも抜群の安定感武器に、上位進出をもくろむ。


プラセボ(セ4・米川昇厩舎)



 昨年のクラシック最終関門・王冠賞は単勝最低人気ながら、北斗盃馬ブラックバトラー、北海優駿馬パッションクライとの競り合いを制するという金星を挙げた。その後船橋競馬へ移籍すると準重賞・スパーキングオールスターチャレンジ(川崎競馬場)を制し、続く報知オールスターカップ(川崎競馬場)で4着。再転入2戦目の「江差追分全国大会特別」(9月10日)ではそれまでとは一転逃げの戦法を取り、アタマ差の2着に食い込んでいる。


ヨシイチ(牡5・村上正和厩舎)



 JRAでは7戦して未勝利、兵庫へ移籍後はC1クラスが最高だったが、今シーズン序盤にホッカイドウ競馬へ移籍後、中距離路線へ矛先を向けた後に能力が開花。「水揚日本一苫小牧産ホッキ貝特別」(7月29日)、「新冠町長杯レコードな町新冠特別」(8月26日)と、今回と同じ1,800mのA4特別戦を連勝している。今回は一気の相手強化が課題となるが、勢いと成長度に関しては、メンバーの中でも決して引けを取らない1頭。デビュー以来初めての重賞でも臆することなく、ライバルたちに立ち向かう。


※五十音順

※出走馬は9月18日現在の情報をもとにしております。