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HOKKAIDO KEIBA 2024

フロイラインカップ

H3

1700m

フロイラインカップ

レースガイド

世代の女王へ 夏の挑戦に進む乙女たち

2002年、札幌競馬場・ダート1,700mの条件で第1回が行われる。当時は春の3歳女王決定戦として位置づけられていた。その後旭川1,500m→門別1,200mと距離の変遷を経て9回が実施、24年、3歳牝馬競走を充実させる観点から14年ぶりに復刻された。5月のフロイラインスプリントが短距離カテゴリでの女王決定戦ならば、今回は中距離路線での女王決定戦。翌月のノースクイーンカップで古馬を相手に挑むか、はたまた王冠賞で同世代の牡馬に挑むのか、出走馬の"その後"にも注目すべき一戦だ。



★1着馬の馬主に「シャープアステカ」の2026年種付権利を付与【スタリオンシリーズ】


★1-2着馬に「第24回ノースクイーンカップ」(7月17日、門別競馬場)の優先出走権を付与

前年ハイライト

1コーナーまで続いた先行争いを制し、まずハナに立ったのはダバイカンティーク。しかし、2番手を追走していたバラライカが3コーナー手前でダバイカンティークを捕らえ、先頭に立ちました。4コーナーに入ると中団の各馬がポジションを押し上げ、まずヴィヴィアンエイトが、続いてポルラノーチェがバラライカをかわし、ゴール前の直線へ。最後はヴィヴィアンエイトとポルラノーチェの追い比べになりましたが、決勝線の手前でポルラノーチェが抜け出し、自身初の重賞制覇を果たしています。

データ分析

14年ぶりの施行となった2024年のフロイラインカップは、前走で単勝1番人気の支持を集めていた馬が2頭出走し、その2頭が1着から2着を占めました。前走成績を比較する際は、当時の人気にも注目しておきたいところです。

再開初年度は堅めの決着

2024年のフロイラインカップは、単勝1番人気のポルラノーチェが1着、単勝2番人気のヴィヴィアンエイトが2着となっています。人気の中心となっている馬は、相応に高く評価するべきでしょう。

表1単勝人気順別成績(過去1年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 1 0 0 0 1 100.0% 100.0% 100.0%
2番人気 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
3番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
4番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
5番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
6番人気 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
7番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
8番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
11番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
田中淳司調教師をマークしておいた方が良さそう

2024年のフロイラインカップを制したポルラノーチェは、田中淳司調教師の管理馬でした。他の重賞競走でも活躍が目立っているホッカイドウ競馬のトップトレーナーですし、今後も目が離せません。

表2調教師別成績(過去1年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
田中淳司 1 0 0 0 1 100.0% 100.0% 100.0%
齊藤正弘 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
米川昇 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
その他の調教師 0 0 0 8 8 0.0% 0.0% 0.0%
ホッカイドウ競馬の3歳牝馬重賞は外枠有利?

2024年のフロイラインカップで3着以内となった3頭は、いずれも枠番が6枠から8枠でした。なお、同じ3歳牝馬限定の重賞競走として施行された2024年から2025年のフロイラインスプリントにおける枠番別成績を見ると、1枠から5枠の馬は[0-0-1-12](3着内率7.7%)、6枠から8枠の馬は[2-2-1-6](3着内率45.5%)となっています。外枠有利なレースである可能性が高そうです。

表3枠番別成績(過去1年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1枠 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
2枠 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
3枠 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
4枠 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
5枠 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
6枠 0 0 1 1 2 0.0% 0.0% 50.0%
7枠 0 1 0 1 2 0.0% 50.0% 50.0%
8枠 1 0 0 1 2 50.0% 50.0% 50.0%
前走着順を素直に評価したい

2024年のフロイラインカップで3着以内となった3頭は、いずれも前走着順が3着以内でした。なお、同じ3歳牝馬限定の重賞競走として施行された2024年から2025年のフロイラインスプリントにおける前走着順別成績を見ると、2着以内の馬は[2-2-1-4](3着内率55.6%)、3着以下の馬は[0-0-1-14](3着内率6.7%)となっています。基本的には前走好走馬を重視するべきでしょう。

表4前走着順別成績(過去1年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1着 0 1 0 1 2 0.0% 50.0% 50.0%
2着 1 0 0 1 2 50.0% 50.0% 50.0%
3着 0 0 1 1 2 0.0% 0.0% 50.0%
4着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
6着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
8着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
9着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
中止 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%

(伊吹 雅也)

有力馬情報

アンジュパラディ(牝3・小野望厩舎)



 GIII函館2歳Sを制したファインチョイス、GIIIKBSファンタジーSを制したキャンディバローズなど、近親に複数の重賞馬がいる。川崎競馬場でデビュー後は4戦1勝という成績を挙げ、今シーズン途中からホッカイドウ競馬へ移籍。内回り1,600mの移籍初戦・C3-2C4-1(5月21日)で2馬身差2着、1,800mに距離を延ばした前走(6月4日)も、中団から一完歩ごとに脚を伸ばし、アタマ差2着に食い込んだ。ここは一気の相手強化となるが、長い距離と門別の白い砂への適性を生かし、上位進出を狙う。


イイデマイヒメ(牝3・村上正和厩舎)



 2歳時に連勝で1,200m重賞のサッポロクラシックカップを勝利。その後はフローラルカップ9着、エーデルワイス賞出走取消を挟んだ東京2歳優駿牝馬(12月31日、大井競馬場)では14着と、気性面に課題を残すシーズンとなった。今シーズンに入っても4戦して未勝利に終わっているが、フロイラインスプリント(5月15日)では大外から力強く差を詰めて3着馬からアタマ差4着に入るなど、足がかりは少しずつ掴めている様子。距離延長と1周競馬にさえ対応できれば、復活Vを狙えるだろう。


ヴィルミーキスミー(牝3・柳澤好美厩舎)



 デビュー4戦目の未勝利、続くアタックチャレンジと1,000m戦を連勝。2度目の重賞挑戦となった園田プリンセスカップ(9月12日)で3着に入ったのを筆頭に、2歳時には各地の牝馬限定重賞へ積極的に参戦した。今年はネクストスター北日本(4月6日、水沢競馬場)6着の後に昨年8月以来の地元戦となるフロイラインスプリントへ出走し、単勝7番人気の評価ながら、好位からしぶとく末脚を発揮して3着を確保している。他流試合を糧にした成長は確かであると評価でき、距離にも対応できそうだ。


ゼロアワー(牝3・佐々木国明厩舎)



 昨年はフルールカップ、フローラルカップ、ブロッサムカップと重賞を3連勝し、川崎競馬へ移籍後の東京2歳優駿牝馬でも、勝ったプラウドフレールから1馬身1/4差の2着に食い込んだ。明け3歳になってからも、初戦のユングフラウ賞(2月24日、浦和競馬場)2着、桜花賞(3月20日、浦和競馬場)4着と南関東牝馬クラシック路線で経験を積んでいる。父のステッペンウルフは22-23年と種付けを実施しなかったが、昨年は本馬の活躍により計4頭と交配した模様。古巣復帰戦を白星で飾り、4度目のタイトル制覇となるか注目したい。


トレヴェナ(牝3・角川秀樹厩舎)



 2歳時から重賞戦線で好走を続け、フルールカップ2着、金沢シンデレラカップ3着など、安定した成績を重ねてきた。今年に入ると、夏端月特別(4月16日)、フロイラインスプリント(5月15日)でそれぞれワンダーウーマンの2着、前走の日高地区測量設計協会特別(6月10日)も、JRA1勝馬・ラストボーンから2馬身差2着と善戦している。1,700mは「未知の領域」だが、トラックを1周するコースは金沢・笠松での遠征で経験済み。重賞で2着2回、3着1階の「最強の1勝馬」の称号を返上できるか。


※五十音順

※出走馬は6月20日現在の情報をもとにしております。