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HOKKAIDO KEIBA 2024

レースガイド

世代最初の星を目指して 栄冠は君に輝く

1976年、札幌競馬場・ダート1,200mの条件で第1回が行われる。創設当初は秋季?夏に施行されることが多かったが、98年の第23回からは、おおむね6月後半-7月後半頃に施行されている。全国の先陣を切って争われる「日本一早い2歳重賞」は、早期からレベルの高い2歳戦が実施されるホッカイドウ競馬ならではの特色と言えよう。2012年の第37回より、1着馬にJRA重賞・函館2歳ステークスへの出走権が付与されることとなり、夏のJRA北海道シリーズで芝適性を試したい有力馬にとっての登竜門としても位置付けられている。



★1着馬の馬主に「モズアスコット」の2026年種付権利を付与【スタリオンシリーズ】


★1着馬に「第57回函館2歳ステークス」(7月20日、函館競馬場)の出走権を付与

前年ハイライト

レースの序盤は、まずハナに立ったゲクウを、ゼロアワー・ボディコンシャス・ベラジオゼロらが追う展開に。4コーナーで先団の各馬がゲクウを捕らえにかかり、ゴール前の直線に入ってからはゼロアワー・ボディコンシャス・ベラジオゼロが横に広がっての追い比べとなりました。この争いから残り200m地点のあたりで抜け出したのがベラジオゼロ。そのまま内で粘るゼロアワー、中団から伸びてきたウィルオレオールの追撃を振り切り、この世代における国内初の重賞ウイナーとなっています。

データ分析

過去5年の性別成績を見ると、牡馬は[5-3-3-22](3着内率33.3%)、牝馬は[0-2-2-23](3着内率14.8%)です。牝馬の好走例も決して少なくはありませんが、どちらかと言えば牡馬が優勢と言えるでしょう。

上位人気馬が強い

過去5年の単勝人気順別成績を見ると、4番人気以内の馬は[4-5-4-7](3着内率65.0%)、5番人気以下の馬は[1-0-1-38](3着内率5.0%)となっています。人気薄の馬が馬券に絡む可能性は低いと見ておくべきかもしれません。

表1単勝人気順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 3 0 0 2 5 60.0% 60.0% 60.0%
2番人気 1 1 2 1 5 20.0% 40.0% 80.0%
3番人気 0 2 2 1 5 0.0% 40.0% 80.0%
4番人気 0 2 0 3 5 0.0% 40.0% 40.0%
5番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
6番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
7番人気 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
8番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
11番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
14番人気 1 0 0 1 2 50.0% 50.0% 50.0%
田中淳司調教師が好成績

過去5年の調教師別成績を見ると、3着以内となった回数が4回以上の現役トレーナーは、田中淳司調教師のみとなっています。この厩舎だけで3着以内馬15頭のうち8頭を占めていますし、今年もしっかりマークしておきたいところです。

表2調教師別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
田中淳司 3 2 3 11 19 15.8% 26.3% 42.1%
角川秀樹 1 2 0 9 12 8.3% 25.0% 25.0%
米川昇 1 0 0 2 3 33.3% 33.3% 33.3%
小国博行 0 1 0 1 2 0.0% 50.0% 50.0%
佐々木国明 0 0 1 2 3 0.0% 0.0% 33.3%
その他の調教師 0 0 1 20 21 0.0% 0.0% 4.8%
近年はウィナーズチャレンジ組が中心

過去5年の前走レース別成績を見ると、フレッシュチャレンジの馬は3着内率が14.3%にとどまっています。なお、2022年以降の過去3年に限ると、ウィナーズチャレンジの馬は[3-3-1-10](3着内率41.2%)、フレッシュチャレンジの馬は[0-0-1-9](3着内率10.0%)、アタックチャレンジの馬は[0-0-1-5](3着内率16.7%)でした。前走がアタックチャレンジならびにフレッシュチャレンジだった馬、すなわち初勝利を挙げた直後の馬は、過信禁物と見るべきでしょう。

表3前走レース別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
ウィナーズチャレンジ 4 3 1 17 25 16.0% 28.0% 32.0%
スーパーフレッシュチャレンジ 1 0 0 0 1 100.0% 100.0% 100.0%
アタックチャレンジ 0 1 2 7 10 0.0% 10.0% 30.0%
フレッシュチャレンジ 0 1 2 18 21 0.0% 4.8% 14.3%
その他のレース 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
前走時点での人気も重要

過去5年の前走単勝人気順別成績を見ると、1番人気の馬は[2-4-3-15](3着内率37.5%)、2番人気から3番人気の馬は[2-1-1-12](3着内率25.0%)、4番人気以下の馬は[1-0-1-18](3着内率10.0%)となっています。なお、2022年以降の過去3年に限ると、1番人気の馬は[1-2-2-4](3着内率55.6%)、2番人気から3番人気の馬は[1-1-1-8](3着内率27.3%)、4番人気以下の馬は[1-0-0-12](3着内率7.7%)でした。前走成績を比較する際は、当時の人気にも注目しておきたいところです。

表4前走単勝人気順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 2 4 3 15 24 8.3% 25.0% 37.5%
2番人気 0 0 0 7 7 0.0% 0.0% 0.0%
3番人気 2 1 1 5 9 22.2% 33.3% 44.4%
4番人気 0 0 0 7 7 0.0% 0.0% 0.0%
5番人気 0 0 1 2 3 0.0% 0.0% 33.3%
6番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
7番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 1 0 0 1 2 50.0% 50.0% 50.0%
10番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%

(伊吹 雅也)

有力馬情報

エイシンリガーズ(牡2・田中淳司厩舎)



 11-12年に世代別牝馬重賞シリーズ『GRANDAME-JAPAN』古馬シーズンを連覇した祖母・エーシンクールディと同じ芦毛の馬体の持ち主。デビュー2戦目のウィナーズチャレンジ1(1,200m)は前半3ハロン35秒3というハイペースを押し切り、今回と同じ1,200mの距離に対応した。直前追い切りは僚馬ベストグリーンに若干後れを取ったとはいえ、坂路で3F34秒9-1F11秒9という猛稽古を消化しており、状態の面にも不安はなさそう。23年ストリーム、24年ベラジオゼロという厩舎の先輩2頭同様、デビューから3連勝での栄冠賞制覇をもくろむ。


グリーゼ(牝2・佐々木国明厩舎)



 母のミスミランダーは15年にホッカイドウ競馬でデビュー、翌16年にJpnII関東オークス2着に入るなど活躍しNAR3歳最優秀牝馬を受賞している。5月14日、今年の新種牡馬産駒限定のフレッシュチャレンジ(1,100m)では、2番手追走から追い比べを制している。勝ち時計1分09秒4は平凡でこそあるものの、2着ファインキックは続くアタックチャレンジ(1,000m)を8馬身差で圧勝しており、レースレベルそのものは決して低くない。現役時にダートの日本レコードを2度更新し、昨年早世した父・マテラスカイの名前を高める存在となるか。


ゴッドバロック(牡2・角川秀樹厩舎)



 毛色の違いはあるとはいえ、父・シルバーステートを彷彿されるような、黒光りする馬体が映える1頭。4月24日のフレッシュチャレンジ(1,100m)で、2着馬に8馬身差をつける圧勝劇を披露すると、続くウィナーズチャレンジ1では、勝ったエイシンリガーズから0秒4差の3着と健闘した。中団待機策から脚を伸ばす競馬を経験し、2着馬のスペシャルチャンスからクビ差まで迫ったのは今後に繋がりそう。ライバルたちがスピードを生かして前掛かりの展開になった際、チャンスをつかむ可能性は十分にありそうだ。


バウヴォーグ(牡2・角川秀樹厩舎)



 これまでにデビューした兄弟4頭も同じ角川秀樹厩舎からデビューしており、4歳上の全兄・バウチェイサーは22年兵庫ダービーなど重賞を3勝。5月1日のフレッシュチャレンジ(1,100m)は3、4着馬も勝ち上がり、レースレベルが決して低くはないなかで、2着馬に6馬身差をつけて逃げ切った。続くウィナーズチャレンジは4着と敗れたものの、2着以下の着差は僅差であり巻き返すチャンスは十分にある。能検時に見せていたパフォーマンスは評判を呼んでおり、重賞の舞台で素質が開花するか注目したい。


ベストグリーン(牡2・田中淳司厩舎)



 父はここまでに4頭が当地の認定勝ちと今世代好調のスマートファルコン、母系を辿るとスターロツチに遡る名牝系の出身。3月13日に行われた第1回能力検査で48秒6の一番時計をマークすると、4月17日のフレッシュチャレンジは、不良馬場も味方したとはいえ、勝ち時計1分05秒6と1,100mのコースレコードを更新する快走を披露した。6月1日の中間追い切りでは、グランシャリオ門別スプリントを制した厩舎の先輩・ストリームとの併せ馬で互角以上の動きを披露。持ち前の素質を存分に生かし、世代最初の重賞タイトルをつかむ。


※五十音順

※出走馬は6月20日現在の情報をもとにしております。