
レースガイド
3歳の頂点をめざして 生涯一度の大舞台
1973年、岩見沢競馬場・ダート1,900mの条件で第1回が行われる。開幕当初からしばらくは秋季に施行されていたが、2007年の第35回からは施行時期が6月頃に移行し、ホッカイドウ競馬3歳3冠戦線の第二関門として定着している。1冠目の北斗盃から400mの距離が延長され、広い外回りに舞台が移る2,000mのチャンピオンディスタンスは、生涯に一度しか出走を許されない”優駿”にふさわしい舞台設定。2010年の第38回からは地方全国交流競走にも指定され、各地の激戦を戦い抜いてきた3歳馬との対決も注目される。
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前年ハイライト
スタート直後の先行争いから抜け出し、まず先頭に立ったのはパッションクライ。これをアムレートゥム・ジャガーバローズ・プラセボが追う形で2コーナーを通過しました。その後、3コーナー手前から中団の各馬が動き始め、ゴール前の直線入り口でオオイチョウが2番手に浮上し、さらに外からブラックバトラーが急追。しかし、ひと足先に後続との差を広げていたパッションクライが単独先頭のまま決勝線までリードを守り切り、自身2度目の重賞制覇を果たしています。
データ分析
馬格に注目しておきたい一戦。過去5年の前走馬体重区分別成績を見ると、450kg未満の馬は[0-0-0-6](3着内率0.0%)、450kg以上490kg未満の馬は[2-3-2-20](3着内率25.9%)、490kg以上の馬は[3-2-3-9](3着内率47.1%)です。大型馬は高く評価するべきでしょう。
上位人気馬が非常に堅実
過去5年の単勝人気順別成績を見ると、1番人気の馬は[4-1-0-0](3着内率100.0%)、2番人気から4番人気の馬は[1-2-5-7](3着内率53.3%)、5番人気から7番人気の馬は[0-2-0-14](3着内率12.5%)、8番人気以下の馬は[0-0-0-14](3着内率0.0%)となっています。近年は堅めの決着が続いているので、人気の中心となっている馬を無理に嫌わない方が良いかもしれません。
1着 | 2着 | 3着 | 4着 以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 4 | 1 | 0 | 0 | 5 | 80.0% | 100.0% | 100.0% |
2番人気 | 1 | 1 | 1 | 2 | 5 | 20.0% | 40.0% | 60.0% |
3番人気 | 0 | 1 | 2 | 2 | 5 | 0.0% | 20.0% | 60.0% |
4番人気 | 0 | 0 | 2 | 3 | 5 | 0.0% | 0.0% | 40.0% |
5番人気 | 0 | 0 | 0 | 5 | 5 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
6番人気 | 0 | 0 | 0 | 5 | 5 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
7番人気 | 0 | 2 | 0 | 4 | 6 | 0.0% | 33.3% | 33.3% |
8番人気 | 0 | 0 | 0 | 4 | 4 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
9番人気 | 0 | 0 | 0 | 4 | 4 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
10番人気 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
11番人気 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
12番人気 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
石川倭騎手と桑村真明騎手が好成績
過去5年の騎手別成績を見ると、3着以内となった回数が3回以上の現役ジョッキーは、石川倭騎手・桑村真明騎手の2名となっています。なお、石川倭騎手はここ4年連続で3着以内となっており、桑村真明騎手はここ2年連続で優勝を果たしました。いずれもこのレースとは相性が良いようです。
1着 | 2着 | 3着 | 4着 以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
桑村真明 | 3 | 0 | 0 | 2 | 5 | 60.0% | 60.0% | 60.0% |
石川倭 | 2 | 1 | 1 | 1 | 5 | 40.0% | 60.0% | 80.0% |
岩橋勇二 | 0 | 1 | 1 | 2 | 4 | 0.0% | 25.0% | 50.0% |
服部茂史 | 0 | 1 | 1 | 1 | 3 | 0.0% | 33.3% | 66.7% |
落合玄太 | 0 | 1 | 1 | 2 | 4 | 0.0% | 25.0% | 50.0% |
松井伸也 | 0 | 1 | 0 | 2 | 3 | 0.0% | 33.3% | 33.3% |
その他の騎手 | 0 | 0 | 1 | 25 | 26 | 0.0% | 0.0% | 3.8% |
枠順が明暗を分けそう
過去5年の馬番別成績を見ると、1番から5番の馬は[1-2-3-19](3着内率24.0%)、6番から12番の馬は[4-3-2-16](3着内率36.0%)となっています。なお、2022年以降の過去3年に限ると、1番から5番の馬は[0-1-1-13](3着内率13.3%)、6番から12番の馬は[3-2-2-8](3着内率46.7%)でした。近年の傾向からは、やや内枠不利なレースと言えるでしょう。
1着 | 2着 | 3着 | 4着 以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1番 | 0 | 1 | 2 | 2 | 5 | 0.0% | 20.0% | 60.0% |
2番 | 0 | 1 | 0 | 4 | 5 | 0.0% | 20.0% | 20.0% |
3番 | 1 | 0 | 0 | 4 | 5 | 20.0% | 20.0% | 20.0% |
4番 | 0 | 0 | 1 | 4 | 5 | 0.0% | 0.0% | 20.0% |
5番 | 0 | 0 | 0 | 5 | 5 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
6番 | 0 | 0 | 1 | 4 | 5 | 0.0% | 0.0% | 20.0% |
7番 | 1 | 1 | 0 | 3 | 5 | 20.0% | 40.0% | 40.0% |
8番 | 1 | 0 | 1 | 3 | 5 | 20.0% | 20.0% | 40.0% |
9番 | 2 | 0 | 0 | 2 | 4 | 50.0% | 50.0% | 50.0% |
10番 | 0 | 1 | 0 | 2 | 3 | 0.0% | 33.3% | 33.3% |
11番 | 0 | 1 | 0 | 1 | 2 | 0.0% | 50.0% | 50.0% |
12番 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
脚質も見逃せないポイント
過去5年の前走最終コーナー通過順別成績を見ると、3番手以内の馬は[5-5-4-23](3着内率37.8%)、4番手以下の馬は[0-0-1-12](3着内率7.7%)となっています。先行力が高くない馬はあまり強調できません。
1着 | 2着 | 3着 | 4着 以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1番手 | 4 | 2 | 1 | 16 | 23 | 17.4% | 26.1% | 30.4% |
2番手 | 0 | 2 | 2 | 2 | 6 | 0.0% | 33.3% | 66.7% |
3番手 | 1 | 1 | 1 | 5 | 8 | 12.5% | 25.0% | 37.5% |
4番手 | 0 | 0 | 0 | 4 | 4 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
5番手 | 0 | 0 | 1 | 4 | 5 | 0.0% | 0.0% | 20.0% |
6番手 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
7番手 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
8番手 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
11番手 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
(伊吹 雅也)
有力馬情報
- ☆アサマ(牡3・田中淳司厩舎)
- 3歳上の半兄には、23年の川崎マイラーズを勝利したアイウォールがいるが、本馬はデビューから一貫して中距離戦線を使われてきた。8月のブリーダーズゴールドジュニアC4着以来休養に出ていたが、約8カ月ぶりの「鬼のイチオシ登別ブランド特別」(4月17日)で3コーナー先頭から抜け出して3勝目を飾ると、初めての他地区遠征となったダイヤモンドカップ(5月4日)では、強力なメンバーを相手に3着と善戦した。スタミナ比べを得意とするだけに、2,000mへの距離延長はお手のもの。持ち味を生かし、世代の頂を目指す。
- ☆ジェーケーボンバー(牡3・廣森久雄厩舎)
- 再転入初戦となった北斗盃(5月1日)では、中団からじわじわと脚を伸ばして勝ち馬と1秒以内の着差でまとめており、世代重賞でもめどの立つ走りを見せた。シーズンオフの大井戦で、のちに羽田盃で2着に入るナイトオブファイアと戦ってきた経験が身になりつつある印象だ。2走前の大井での準重賞・スターバーストカップ(3月11日)で2,000mを経験しているのは大きな強み。勝ち鞍はデビュー2戦目の未勝利(9月12日、1,700m)のみだが、これまで7戦全て掲示板圏内の着順にまとめており、堅実な走りを武器に上位を狙う。
- ☆ソルジャーフィルド(牡3・川島洋人厩舎)
- オフに全日本2歳優駿(川崎競馬場)3着、京浜盃(大井競馬場)4着と他地区への遠征で善戦を重ね、JBC2歳優駿1着以来の地元への凱旋レースとなった1冠目の北斗盃では、逃げる形をとったウィルオレオールとの一騎打ちを制し、初めての内回りを克服しての1冠獲得を果たした。4日に行われた東海優駿(名古屋競馬場)では、同じルヴァンスレーヴ産駒の門別デビュー馬・サンヨウテイオウが勝利。3歳優駿路線でも活躍するなど、初年度からダートでの活躍馬を輩出する父の勢いも追い風になり、2冠制覇を狙う。
- ☆ハネガハエテマス(牡3・角川秀樹厩舎)
- デビューは昨年のフレッシュチャレンジ終了後の9月と遅れ、シーズン最終戦の未勝利戦(11月6日、1,200m)でようやく初勝利を挙げたものの、今年に入ってからは3戦して2、1、1着と、ひと冬を越して力をつけてきた印象だ。前走の「福岡ー札幌線 期間増便賞」(5月22日)は勝ち時計こそ1分52秒6(1,700m)と平凡だったものの、ゴール前は馬なりで抑える余裕を見せて2着馬に5馬身差をつけており、伸びしろは大きい。偽りのなき成長度を重賞の大舞台で見せて、名馬へと羽ばたいていけるか。
- ☆バリウィール(牡3・小国博行厩舎)
- 2歳時には距離を延ばしつつ成長を続け、重賞初挑戦となった南部駒賞(11月17日、水沢競馬場)で、後続を寄せ付けずに逃げ切った。冬場も果敢にダートグレード競走や他地区の強豪との対決を続け、今年2戦目のネクストスター北日本(4月6日、水沢競馬場)で同じホッカイドウ競馬所属・ミラクルヴォイスとの叩き合いを制して重賞2勝目。前走のダイヤモンドカップ(5月4日、盛岡競馬場)は5着に敗れたが、勝ったシーソーゲームに終始マークされる展開も響いた印象。昨年9月以来の地元戦で、成長をアピールする。
- ※五十音順
※出走馬は6月5日現在の情報をもとにしております。