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2023.9.28(木)

瑞穂賞

H21800m

レースガイド

実りの秋 頂点への挑戦

「みずみずしい稲穂」を表現している競走名は、「瑞穂国」という日本国の美称としても用いられている。1964年、岩見沢競馬場・ダート1,400mの条件で第1回が行われた。71年の第4回から2000年代初頭までは春季に開催されていたが、02年の第35回からは施行時期が秋季に固定されている。年度末の道営記念前最後の古馬重賞として、勢力図を占う意味でも重要な1戦だ。



★『カウントアップM(ミドル・マイル)』対象競走


★1着馬の馬主に「デクラレーションオブウォー」の2024年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】

前年ハイライト

レースの序盤から中盤にかけては、大外枠からハナに立ったノットイェットを、バンカブルスターらが追う展開に。3コーナーから4コーナーにかけて先頭と後続勢の差が詰まり、ゴール前の直線に入ったところでは先行勢を捕らえたハセノパイロ・テーオーフォース・ドテライヤツ・グリントビートらが横一線に並びました。残り200m地点を過ぎたところで混戦から抜け出したのは、大外を突いて伸びたドテライヤツ。最後は2着のハセノパイロに4馬身差をつけて入線し、自身初の重賞制覇を果たしています。

データ分析

臨戦過程に注目したい一戦。過去5年の前走レース別成績を見ると、旭岳賞の馬は[2-5-2-11](3着内率45.0%)、旭岳賞以外の馬は[3-0-3-16](3着内率27.3%)です。今年も旭岳賞からの直行組はひと通りチェックしておきましょう。

基本的には上位人気馬が優勢

過去5年の単勝人気順別成績を見ると、3番人気以内の馬は[3-4-3-5](3着内率66.7%)、4番人気から10番人気の馬は[2-1-2-20](3着内率20.0%)、11番人気以下の馬は[0-0-0-2](3着内率0.0%)となっています。2022年は3連単42万7540円の大波乱決着でしたが、上位人気勢の好走率が極端に低いわけではありません。

表1単勝人気順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 0 1 1 3 5 0.0% 20.0% 40.0%
2番人気 3 0 2 0 5 60.0% 60.0% 100.0%
3番人気 0 3 0 2 5 0.0% 60.0% 60.0%
4番人気 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
5番人気 1 0 1 3 5 20.0% 20.0% 40.0%
6番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
7番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
8番人気 1 0 0 2 3 33.3% 33.3% 33.3%
9番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
11番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
阿部龍騎手らが好成績をマーク

過去5年の騎手別成績を見ると、3着以内となった回数が3回以上なのは、阿部龍騎手・石川倭騎手の2名となっています。なお、2017年以前を含む現役ジョッキーの通算勝利数を見ると、4勝の井上俊彦騎手が単独トップ、3勝の阿部龍騎手・服部茂史騎手が2位タイでした。いずれも、このレースとは比較的相性が良いジョッキーと言えそうです。

表2騎手別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
阿部龍 3 0 0 1 4 75.0% 75.0% 75.0%
石川倭 1 1 2 1 5 20.0% 40.0% 80.0%
桑村真明 0 2 0 2 4 0.0% 50.0% 50.0%
岩橋勇二 0 1 1 1 3 0.0% 33.3% 66.7%
山本咲希到 0 1 0 1 2 0.0% 50.0% 50.0%
井上幹太 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
小野楓馬 0 0 1 3 4 0.0% 0.0% 25.0%
その他の騎手 1 0 0 18 19 5.3% 5.3% 5.3%
前走好走馬が強い

過去5年の前走着順別成績を見ると、4着以内の馬は[5-5-5-17](3着内率46.9%)、5着以下の馬は[0-0-0-10](3着内率0.0%)となっています。ちなみに、前走のレースが旭岳賞、かつ前走の着順が4着以内だった馬は、[2-5-2-4](3着内率69.2%)と非常に堅実でした。前走好走馬、特に旭岳賞で上位に食い込んだ直後の馬は、有力と見て良いでしょう。

表3前走着順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1着 2 1 1 6 10 20.0% 30.0% 40.0%
2着 1 0 3 4 8 12.5% 12.5% 50.0%
3着 1 3 0 4 8 12.5% 50.0% 50.0%
4着 1 1 1 3 6 16.7% 33.3% 50.0%
5着 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
6着 0 0 0 3 3 0.00% 0.00% 0.00%
7着 0 0 0 1 1 0.00% 0.00% 0.00%
11着 0 0 0 1 1 0.00% 0.00% 0.00%
前走で先行していた馬は信頼できる

過去5年の前走最終コーナー通過順別成績を見ると、2番手以内の馬は[5-2-3-8](3着内率55.6%)、3番手以下の馬は[0-3-2-19](3着内率20.8%)となっています。前走の内容を比較する際は、道中の位置取りにも注目しておきたいところです。

表4前走最終コーナー通過順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番手 3 2 2 4 11 27.3% 45.5% 63.6%
2番手 2 0 1 4 7 28.6% 28.6% 42.9%
3番手 0 0 0 7 7 0.0% 0.0% 0.0%
4番手 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
5番手 0 1 0 3 4 0.0% 25.0% 25.0%
6番手 0 0 2 1 3 0.0% 0.0% 66.7%
7番手 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
9番手 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
10番手 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%

(伊吹 雅也)

有力馬情報

イダペガサス(牡8・田中淳司厩舎)



 前走の旭岳賞(8月16日)はおよそ3年ぶりとなるマイル戦への出走であったが、強風が吹き荒れるコンディションのなかを直線で力強く差し切り、一昨年のエトワール賞以来2年ぶりの重賞タイトル獲得を成し遂げた。門別で1,800m戦へ出走したのは20年10月の1度のみだが、重賞勝利の勢いを駆って、短距離路線からのシフトを図る。


エンリル(牡4・角川秀樹厩舎)



 昨年の王冠賞でシルトプレに8馬身差をつけた1,800mの舞台で、今年はナダル・プレミアム(4月26日)1着、コスモバルク記念(5月11日)3着という成績を挙げている。旭岳賞はスタート後に落馬するというアクシデントに見舞われたが、仕切り直しの1戦で持ち前の逃げ脚を生かし、3つ目の重賞タイトル獲得で復権をもくろむ。


サンビュート(セ6・堂山芳則厩舎)



 今年は南関東で4戦を消化後、初夏にホッカイドウ競馬へ再移籍した。初戦の赤レンガ記念(6月22日)こそハセノパイロに3/4馬身及ばなかったが、続く沙流川賞(7月20日)では、得意の門別2,600mで逆転を果たした。史上3頭目の道営記念2連覇という大目標へ向けて、結果だけでなく内容も求められる1戦となりそうだ。


ドテライヤツ(牡6・角川秀樹厩舎)



 昨年の当レースでは、大外から鮮やかに末脚を発揮して重賞初制覇を飾った。今年に入ってもコスモバルク記念2着、赤レンガ記念3着など重賞戦線で善戦を重ねており、自慢の差し脚に翳りはみられない。前走のエピファネイア・プレミアム(8月30日)は微妙な馬体減も影響してか5着だったが、巻き返しなるか。


ハセノパイロ(牡8・桧森邦夫厩舎)



 昨年の赤レンガ記念からホッカイドウ競馬へ転入。今年2戦目のたきかわ菜の花まつり特別(5月11日)で約3年半ぶりの勝利を挙げると、赤レンガ記念では内々から力強く抜け出し、18年東京ダービー以来(大井競馬場)の重賞制覇を飾った。前走のレイデオロ・プレミアム(9月13日)は59kgの影響もあってか3着だったが、巻き返しは十分だ。


※五十音順

※出走馬は9月21日現在の情報をもとにしております。

ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。

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