レースガイド
実りの秋 頂点への挑戦
「みずみずしい稲穂」を表現している競走名は、「瑞穂国」という日本国の美称としても用いられている。1964年、岩見沢競馬場・ダート1,400mの条件で第1回が行われた。71年の第4回から2000年代初頭までは春季に開催されていたが、02年の第35回からは施行時期が秋季に固定されている。年度末の道営記念前最後の古馬重賞として、勢力図を占う意味でも重要な1戦だ。
★『カウントアップM(ミドル・マイル)』対象競走
★1着馬の馬主に「デクラレーションオブウォー」の2024年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】
前年ハイライト
レースの序盤から中盤にかけては、大外枠からハナに立ったノットイェットを、バンカブルスターらが追う展開に。3コーナーから4コーナーにかけて先頭と後続勢の差が詰まり、ゴール前の直線に入ったところでは先行勢を捕らえたハセノパイロ・テーオーフォース・ドテライヤツ・グリントビートらが横一線に並びました。残り200m地点を過ぎたところで混戦から抜け出したのは、大外を突いて伸びたドテライヤツ。最後は2着のハセノパイロに4馬身差をつけて入線し、自身初の重賞制覇を果たしています。
データ分析
臨戦過程に注目したい一戦。過去5年の前走レース別成績を見ると、旭岳賞の馬は[2-5-2-11](3着内率45.0%)、旭岳賞以外の馬は[3-0-3-16](3着内率27.3%)です。今年も旭岳賞からの直行組はひと通りチェックしておきましょう。
基本的には上位人気馬が優勢
過去5年の単勝人気順別成績を見ると、3番人気以内の馬は[3-4-3-5](3着内率66.7%)、4番人気から10番人気の馬は[2-1-2-20](3着内率20.0%)、11番人気以下の馬は[0-0-0-2](3着内率0.0%)となっています。2022年は3連単42万7540円の大波乱決着でしたが、上位人気勢の好走率が極端に低いわけではありません。
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 0 | 1 | 1 | 3 | 5 | 0.0% | 20.0% | 40.0% |
2番人気 | 3 | 0 | 2 | 0 | 5 | 60.0% | 60.0% | 100.0% |
3番人気 | 0 | 3 | 0 | 2 | 5 | 0.0% | 60.0% | 60.0% |
4番人気 | 0 | 0 | 1 | 4 | 5 | 0.0% | 0.0% | 20.0% |
5番人気 | 1 | 0 | 1 | 3 | 5 | 20.0% | 20.0% | 40.0% |
6番人気 | 0 | 0 | 0 | 4 | 4 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
7番人気 | 0 | 0 | 0 | 4 | 4 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
8番人気 | 1 | 0 | 0 | 2 | 3 | 33.3% | 33.3% | 33.3% |
9番人気 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
10番人気 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0.0% | 100.0% | 100.0% |
11番人気 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
12番人気 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
阿部龍騎手らが好成績をマーク
過去5年の騎手別成績を見ると、3着以内となった回数が3回以上なのは、阿部龍騎手・石川倭騎手の2名となっています。なお、2017年以前を含む現役ジョッキーの通算勝利数を見ると、4勝の井上俊彦騎手が単独トップ、3勝の阿部龍騎手・服部茂史騎手が2位タイでした。いずれも、このレースとは比較的相性が良いジョッキーと言えそうです。
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
阿部龍 | 3 | 0 | 0 | 1 | 4 | 75.0% | 75.0% | 75.0% |
石川倭 | 1 | 1 | 2 | 1 | 5 | 20.0% | 40.0% | 80.0% |
桑村真明 | 0 | 2 | 0 | 2 | 4 | 0.0% | 50.0% | 50.0% |
岩橋勇二 | 0 | 1 | 1 | 1 | 3 | 0.0% | 33.3% | 66.7% |
山本咲希到 | 0 | 1 | 0 | 1 | 2 | 0.0% | 50.0% | 50.0% |
井上幹太 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0.0% | 0.0% | 100.0% |
小野楓馬 | 0 | 0 | 1 | 3 | 4 | 0.0% | 0.0% | 25.0% |
その他の騎手 | 1 | 0 | 0 | 18 | 19 | 5.3% | 5.3% | 5.3% |
前走好走馬が強い
過去5年の前走着順別成績を見ると、4着以内の馬は[5-5-5-17](3着内率46.9%)、5着以下の馬は[0-0-0-10](3着内率0.0%)となっています。ちなみに、前走のレースが旭岳賞、かつ前走の着順が4着以内だった馬は、[2-5-2-4](3着内率69.2%)と非常に堅実でした。前走好走馬、特に旭岳賞で上位に食い込んだ直後の馬は、有力と見て良いでしょう。
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1着 | 2 | 1 | 1 | 6 | 10 | 20.0% | 30.0% | 40.0% |
2着 | 1 | 0 | 3 | 4 | 8 | 12.5% | 12.5% | 50.0% |
3着 | 1 | 3 | 0 | 4 | 8 | 12.5% | 50.0% | 50.0% |
4着 | 1 | 1 | 1 | 3 | 6 | 16.7% | 33.3% | 50.0% |
5着 | 0 | 0 | 0 | 5 | 5 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
6着 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
7着 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
11着 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
前走で先行していた馬は信頼できる
過去5年の前走最終コーナー通過順別成績を見ると、2番手以内の馬は[5-2-3-8](3着内率55.6%)、3番手以下の馬は[0-3-2-19](3着内率20.8%)となっています。前走の内容を比較する際は、道中の位置取りにも注目しておきたいところです。
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1番手 | 3 | 2 | 2 | 4 | 11 | 27.3% | 45.5% | 63.6% |
2番手 | 2 | 0 | 1 | 4 | 7 | 28.6% | 28.6% | 42.9% |
3番手 | 0 | 0 | 0 | 7 | 7 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
4番手 | 0 | 1 | 0 | 4 | 5 | 0.0% | 20.0% | 20.0% |
5番手 | 0 | 1 | 0 | 3 | 4 | 0.0% | 25.0% | 25.0% |
6番手 | 0 | 0 | 2 | 1 | 3 | 0.0% | 0.0% | 66.7% |
7番手 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
9番手 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
10番手 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0.0% | 100.0% | 100.0% |
(伊吹 雅也)
有力馬情報
- ☆イダペガサス(牡8・田中淳司厩舎)
- 前走の旭岳賞(8月16日)はおよそ3年ぶりとなるマイル戦への出走であったが、強風が吹き荒れるコンディションのなかを直線で力強く差し切り、一昨年のエトワール賞以来2年ぶりの重賞タイトル獲得を成し遂げた。門別で1,800m戦へ出走したのは20年10月の1度のみだが、重賞勝利の勢いを駆って、短距離路線からのシフトを図る。
- ☆エンリル(牡4・角川秀樹厩舎)
- 昨年の王冠賞でシルトプレに8馬身差をつけた1,800mの舞台で、今年はナダル・プレミアム(4月26日)1着、コスモバルク記念(5月11日)3着という成績を挙げている。旭岳賞はスタート後に落馬するというアクシデントに見舞われたが、仕切り直しの1戦で持ち前の逃げ脚を生かし、3つ目の重賞タイトル獲得で復権をもくろむ。
- ☆サンビュート(セ6・堂山芳則厩舎)
- 今年は南関東で4戦を消化後、初夏にホッカイドウ競馬へ再移籍した。初戦の赤レンガ記念(6月22日)こそハセノパイロに3/4馬身及ばなかったが、続く沙流川賞(7月20日)では、得意の門別2,600mで逆転を果たした。史上3頭目の道営記念2連覇という大目標へ向けて、結果だけでなく内容も求められる1戦となりそうだ。
- ☆ドテライヤツ(牡6・角川秀樹厩舎)
- 昨年の当レースでは、大外から鮮やかに末脚を発揮して重賞初制覇を飾った。今年に入ってもコスモバルク記念2着、赤レンガ記念3着など重賞戦線で善戦を重ねており、自慢の差し脚に翳りはみられない。前走のエピファネイア・プレミアム(8月30日)は微妙な馬体減も影響してか5着だったが、巻き返しなるか。
- ☆ハセノパイロ(牡8・桧森邦夫厩舎)
- 昨年の赤レンガ記念からホッカイドウ競馬へ転入。今年2戦目のたきかわ菜の花まつり特別(5月11日)で約3年半ぶりの勝利を挙げると、赤レンガ記念では内々から力強く抜け出し、18年東京ダービー以来(大井競馬場)の重賞制覇を飾った。前走のレイデオロ・プレミアム(9月13日)は59kgの影響もあってか3着だったが、巻き返しは十分だ。
- ※五十音順
※出走馬は9月21日現在の情報をもとにしております。
ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。
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