レースガイド
「その先」の目標をめざして 朝日のごとく上昇する若駒たち
2001年に創設。長く北海道2歳優駿の前哨戦として定着し、過去の勝ち馬のうち3頭が本番を勝利している。18年からは第2回以来16年ぶりに、本番と同距離の1,800mに施行距離が改められた。JBC2歳優駿が創設された20年の第20回から格付がH2からH1に昇格し、今年からは1着賞金が1000万円と前年から倍増。大一番への前哨戦としての位置付けだけでなく、過去の優勝馬には、3歳以降になっても各地の重賞戦線で活躍した馬も複数おり、活躍馬の登竜門としての意味合いも大きな1戦だ。
★JBC指定競走(JBC2歳優駿)
★1着馬の馬主に「マクフィ」の2024年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】
前年ハイライト
レースの序盤は、スタート直後の先行争いを制したオーマイグッネスが先頭に立ち、タイガーチャージが2番手を、ベルピットが3番手を追走する展開。向正面ではこの3頭が後続を大きく引き離しました。3から4コーナーで隊列がやや詰まったものの、結局ベルピット・オーマイグッネス・タイガーチャージの3頭が並走する形でゴール前の直線に。残り200m地点を過ぎたあたりからはベルピットとオーマイグッネスの一騎討ちとなり、最後はオーマイグッネスがハナ差だけ先着して、自身初の重賞制覇を果たしています。
データ分析
今後は枠順がポイントになるかもしれません。過去5年の馬番別成績を見ると、1番から6番の馬は[2-4-3-21](3着内率30.0%)、7番から16番の馬は[3-1-2-11](3着内率35.3%)です。ただし、2021年以降の過去2年に限ると、1番から6番の馬は[2-2-2-6](3着内率50.0%)、7番から16番の馬は[0-0-0-4](3着内率0.0%)。外枠不利なレースになりつつあると見るべきではないでしょうか。
上位人気馬はそれなりに堅実だが……
過去5年の単勝人気順別成績を見ると、1番人気の馬は[0-2-2-1](3着内率80.0%)、2番人気から5番人気の馬は[4-2-1-13](3着内率35.0%)、6番人気以下の馬は[1-1-2-18](3着内率18.2%)となっています。上位人気馬の成績が極端に悪いわけではないものの、人気薄の馬が上位に食い込んだ例も少なくありません。
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 0 | 2 | 2 | 1 | 5 | 0.0% | 40.0% | 80.0% |
2番人気 | 0 | 2 | 0 | 3 | 5 | 0.0% | 40.0% | 40.0% |
3番人気 | 1 | 0 | 1 | 3 | 5 | 20.0% | 20.0% | 40.0% |
4番人気 | 1 | 0 | 0 | 4 | 5 | 20.0% | 20.0% | 20.0% |
5番人気 | 2 | 0 | 0 | 3 | 5 | 40.0% | 40.0% | 40.0% |
6番人気 | 0 | 0 | 1 | 4 | 5 | 0.0% | 0.0% | 20.0% |
7番人気 | 1 | 0 | 0 | 4 | 5 | 20.0% | 20.0% | 20.0% |
8番人気 | 0 | 0 | 1 | 3 | 4 | 0.0% | 0.0% | 25.0% |
9番人気 | 0 | 1 | 0 | 3 | 4 | 0.0% | 25.0% | 25.0% |
10番人気 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
11番人気 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
多くのジョッキーが好走を果たしている
過去5年の騎手別成績を見ると、3着以内となった回数が2回以上の現役ジョッキーは、阿部龍騎手・亀井洋司騎手・山本咲希到騎手の3名となっています。ちなみに、引退したジョッキーを含めると、一度でも3着以内となった経験がある騎手の数は計12名に達していました。突出して相性の良いジョッキーがいないレースと言えそうです。
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
阿部龍 | 1 | 0 | 1 | 3 | 5 | 20.0% | 20.0% | 40.0% |
宮崎光行 | 1 | 0 | 0 | 3 | 4 | 25.0% | 25.0% | 25.0% |
阪野学 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 100.0% | 100.0% | 100.0% |
落合玄太 | 1 | 0 | 0 | 2 | 3 | 33.3% | 33.3% | 33.3% |
山本咲希到 | 0 | 1 | 1 | 0 | 2 | 0.0% | 50.0% | 100.0% |
井上俊彦 | 0 | 1 | 0 | 1 | 2 | 0.0% | 50.0% | 50.0% |
桑村真明 | 0 | 1 | 0 | 4 | 5 | 0.0% | 20.0% | 20.0% |
服部茂史 | 0 | 1 | 0 | 3 | 4 | 0.0% | 25.0% | 25.0% |
亀井洋司 | 0 | 0 | 2 | 0 | 2 | 0.0% | 0.0% | 100.0% |
石川倭 | 0 | 0 | 1 | 3 | 4 | 0.0% | 0.0% | 25.0% |
その他の騎手 | 1 | 1 | 0 | 13 | 15 | 6.7% | 13.3% | 13.3% |
前走好走馬が優勢
過去5年の前走着順別成績を見ると、2着以内の馬は[3-4-2-9](3着内率50.0%)、3着から5着の馬は[2-1-3-15](3着内率28.6%)、6着以下の馬は[0-0-0-8](3着内率0.0%)となっています。前走着順が良い馬ほど信頼できるレースなので、大敗直後の馬は過信禁物と見るべきでしょう。
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1着 | 2 | 3 | 1 | 5 | 11 | 18.2% | 45.5% | 54.5% |
2着 | 1 | 1 | 1 | 4 | 7 | 14.3% | 28.6% | 42.9% |
3着 | 1 | 0 | 1 | 4 | 6 | 16.7% | 16.7% | 33.3% |
4着 | 0 | 0 | 1 | 6 | 7 | 0.0% | 0.0% | 14.3% |
5着 | 1 | 1 | 1 | 5 | 8 | 12.5% | 25.0% | 37.5% |
6着 | 0 | 0 | 0 | 4 | 4 | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
7着 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
8着 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
9着 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
11着 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
大型馬は期待を裏切りがち
過去5年の前走馬体重区分別成績を見ると、500kg未満の馬は[5-4-5-20](3着内率41.2%)、500kg以上の馬は[0-1-0-12](3着内率7.7%)となっています。なお、2019年以降の過去4年に限ると、500kg未満の馬は[4-4-4-16](3着内率42.9%)、500kg以上の馬は[0-0-0-9](3着内率0.0%)でした。大型馬は評価を下げた方が良いかもしれません。
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
430kg台 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
440kg台 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
450kg台 | 0 | 2 | 2 | 2 | 6 | 0.0% | 33.3% | 66.7% |
460kg台 | 2 | 0 | 1 | 1 | 4 | 50.0% | 50.0% | 75.0% |
470kg台 | 1 | 1 | 1 | 5 | 8 | 12.5% | 25.0% | 37.5% |
480kg台 | 1 | 1 | 0 | 6 | 8 | 12.5% | 25.0% | 25.0% |
490kg台 | 1 | 0 | 1 | 2 | 4 | 25.0% | 25.0% | 50.0% |
500kg台 | 0 | 0 | 0 | 6 | 6 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
510kg台 | 0 | 1 | 0 | 4 | 5 | 0.0% | 20.0% | 20.0% |
520kg台 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
(伊吹 雅也)
有力馬情報
- ☆インテンシーヴォ(牡2・田中淳司厩舎)
- デビューから3戦目の未勝利戦(8月17日)で初勝利を挙げると、今季最後のJRA認定アタックチャレンジ(8月31日)でも、4コーナーで先頭に立つと2着馬に3馬身差をつけた。半兄のトランセンデンスは20年にJBC2歳優駿2着、翌21年に羽田盃(大井競馬場)を制しているが、本競走では5着。連勝の勢いを駆って、兄の雪辱を果たせるか。
- ☆カプセル(牡2・田中淳司厩舎)
- JRA認定ウィナーズチャレンジ3(7月26日)を逃げ切り、続くブリーダーズゴールドジュニアC(8月10日)も1馬身半差の2着と、ここ2走は距離を延ばして真価を発揮してきた。第1回能検(3月16日)で一番時計をマークし、早くから評判になってきた素質馬が、「3度目の正直」で重賞タイトル獲得を狙う。
- ☆ダバイエスペランサ(牡2・川島洋人厩舎)
- 世代最初の重賞・栄冠賞(6月27日)では、単勝7番人気の評価ながら、上がり3ハロン最速の脚で4着になり上位に迫った。その後ブリーダーズゴールドジュニアCで5着、クンツァイト特別(9月7日)では2着と、距離を延長した2戦で着実にステップを上がっている。ここも自慢の末脚を生かし、上位進出をもくろむ。
- ☆パッションクライ(牡2・山口竜一厩舎)
- 前走のクンツァイト特別は、3コーナーで先頭に立つと直線の追い比べを2馬身差抜け出して、初めての1,700mに対応した。2走前のJRA認定ウィナーズチャレンジ3では、4コーナーでカプセルに並びかけて3/4馬身差の2着と善戦した経歴を持つ。重賞挑戦は初めてとなるが、能力はH1の舞台でも通用するはずだ。
- ☆ブラックバトラー(牡2・田中淳司厩舎)
- 1,700mのJRA認定フレッシュチャレンジ(6月15日)は、2着馬に2秒0の大差をつけての圧勝。およそ2カ月の間隔をあけて臨んだブリーダーズゴールドジュニアCでは、直線で外に持ち出されると力強く抜け出し、持ち時計も2秒近く詰めていた。重賞連覇で大一番に名乗りを挙げられるかが、このレースの焦点となりそうだ。
- ※五十音順
※出走馬は9月14日現在の情報をもとにしております。
ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。
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