レースガイド
めざすはそれぞれの頂点 猛スピードで駆け抜けて
競走名の「ウポポイ」はアイヌ語で「大勢で歌うこと」の意。白老町にある、同名の「民族共生象徴空間」がオープンした2020年に創設された。6月の北海道スプリントカップ以来となる古馬6ハロン重賞は、年度末の短距離走者決定戦・道営スプリントへの前哨戦に位置づけられるとともに、JBCにおいて地方競馬各地区の有力馬を選定するための指標となる「JBC指定競走」にも位置付けられている。それぞれの道を目指す快速馬たちによる、スピード比べに注目したい。
★JBC指定競走(JBCスプリント)
★『カウントアップS(スプリント)』対象競走
★1-2着馬に「第18回道営スプリント」(11月8日、門別競馬場)の優先出走権を付与
★1着馬の生産牧場に「ビッグアーサー」の2024年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】
前年ハイライト
ダッシュ良くハナを奪ったアザワクが、2番手のクーファアチャラらを従え先頭で向正面を通過。3-4コーナーでスティールペガサス・ジャスパーメジャーが先行する2頭に迫ったものの、アザワクが先頭を、クーファアチャラが2番手をキープしたままゴール前の直線に入りました。その後も続いたアザワクとクーファアチャラの追い比べに、残り100m地点のあたりで外から迫ったのがスティールペガサス。2頭をかわし切ってからさらに突き放し、自身初の重賞制覇を果たしています。
データ分析
2020年に創設されたばかりのレースですが、馬格がひとつのポイントと言えそう。過去3年の前走馬体重区分別成績を見ると、510kg未満の馬は[2-3-3-11](3着内率42.1%)、510kg以上の馬は[1-0-0-12](3着内率7.7%)です。大型馬は過信禁物と見ておいた方が良いかもしれません。
これまでのところ上位人気馬が堅実
過去3年の単勝人気順別成績を見ると、1番人気の馬は[2-0-1-0](3着内率100.0%)、2番人気から4番人気の馬は[1-2-2-4](3着内率55.6%)、5番人気から7番人気の馬は[0-1-0-8](3着内率11.1%)、8番人気以下の馬は[0-0-0-11](3着内率0.0%)となっています。まずは前評判の高い馬に注目するべきでしょう。
1着 | 2着 | 3着 | 4着 以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 2 | 0 | 1 | 0 | 3 | 66.7% | 66.7% | 100.0% |
2番人気 | 1 | 0 | 1 | 1 | 3 | 33.3% | 33.3% | 66.7% |
3番人気 | 0 | 1 | 0 | 2 | 3 | 0.0% | 33.3% | 33.3% |
4番人気 | 0 | 1 | 1 | 1 | 3 | 0.0% | 33.3% | 66.7% |
5番人気 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
6番人気 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
7番人気 | 0 | 1 | 0 | 2 | 3 | 0.0% | 33.3% | 33.3% |
8番人気 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
9番人気 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
10番人気 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
11番人気 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
12番人気 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
田中淳司調教師らが好成績
過去3年の調教師別成績を見ると、3着以内となった回数が2回以上なのは、角川秀樹調教師・田中淳司調教師の2名となっています。2020年1着のメイショウアイアン、2020年3着のソイカウボーイ、2021年2着のイダペガサス、2022年3着のクーファアチャラと、異なる4頭の管理馬が3年連続で3着以内に好走している田中淳司調教師は、特に相性の良いトレーナーと見て良さそうです。
1着 | 2着 | 3着 | 4着 以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
田中淳司 | 1 | 1 | 2 | 4 | 8 | 12.5% | 25.0% | 50.0% |
角川秀樹 | 1 | 1 | 1 | 1 | 4 | 25.0% | 50.0% | 75.0% |
佐久間雅貴 | 1 | 0 | 0 | 5 | 6 | 16.7% | 16.7% | 16.7% |
松本隆宏 | 0 | 1 | 0 | 1 | 2 | 0.0% | 50.0% | 50.0% |
その他の調教師 | 0 | 0 | 0 | 12 | 12 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
高齢馬は割り引きが必要
過去3年の馬齢別成績を見ると、6歳以下の馬は[2-3-3-11](3着内率42.1%)、7歳以上の馬は[1-0-0-12](3着内率11.1%)となっています。馬齢が7歳以上だったにもかかわらず3着以内となったのは、現在のところ2020年1着のメイショウアイアンのみ。高齢馬は強調できません。
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
3歳 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
4歳 | 1 | 0 | 1 | 3 | 5 | 20.0% | 20.0% | 40.0% |
5歳 | 1 | 1 | 2 | 4 | 8 | 12.5% | 25.0% | 50.0% |
6歳 | 0 | 2 | 0 | 3 | 5 | 0.0% | 40.0% | 40.0% |
7歳 | 0 | 0 | 0 | 5 | 5 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
8歳 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
10歳 | 1 | 0 | 0 | 3 | 4 | 25.00% | 25.00% | 25.00% |
11歳 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
前走好走馬が強い
過去3年の前走着順別成績を見ると、2着以内の馬は[2-3-3-8](3着内率50.0%)、3着以下の馬は[1-0-0-15](3着内率8.3%)となっています。前走の着順が3着以下だったにもかかわらず3着以内となったのも、現在のところ2020年1着のメイショウアイアンのみ。直近のパフォーマンスを素直に評価するべきレースと言えるでしょう。
1着 | 2着 | 3着 | 4着 以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1着 | 1 | 2 | 2 | 4 | 9 | 11.1% | 33.3% | 55.6% |
2着 | 1 | 1 | 1 | 4 | 7 | 14.3% | 28.6% | 42.9% |
3着 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
4着 | 0 | 0 | 0 | 5 | 5 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
5着 | 1 | 0 | 0 | 2 | 3 | 33.3% | 33.3% | 33.3% |
6着 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
7着 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
9着 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
10着 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
(伊吹 雅也)
有力馬情報
- ☆ケイアイターコイズ(牡7・安田武広厩舎)
- 今年2月のJRAオープン特別・令月S(中京競馬場)を勝利。続くフェブラリーSは13着だったが、GIのメンバーでも前に行く脚は見せていた。転入初戦の「教養センターで騎手を目指せ特別2」(8月17日)も、2着馬の末脚を1/2馬身差凌いで1着でゴール。実績は重賞のメンバーでも互角以上だし、当地で一度使われた上積みも見込める。
- ☆ジャスパーシャイン(牡6・佐久間雅貴厩舎)
- 一昨年の当レースでは、大外一気での追い込みという勝ちパターンで鮮やかな勝ちっぷりを見せた。その後2シーズンは白星を挙げるに至っていないが、今年はエトワール賞(4月27日)、北海道スプリントC(6月1日)で連続4着と、持ち前の末脚に翳りは見られない様子。ここも自分のレースに徹して、およそ2年ぶりの勝ち星をつかみ取る。
- ☆スティールペガサス(牡6・角川秀樹厩舎)
- 昨年の当レースで待望の重賞初制覇を飾ると、続く道営スプリントも連勝し、一気に短距離路線の頂点に輝いた。今年も北海道スプリントC(6月1日)3着、盛岡競馬場へ遠征したクラスターC(8月15日)も高速決着のなか5着に善戦するなど、短距離界ではもはや全国区と言っていい存在。当レース史上初の連覇で、王座防衛への足掛かりを作る。
- ☆スティールルージュ(牝4・角川秀樹厩舎)
- これまで門別・南関東で重賞を5勝。ヒダカソウC(5月25日)5着、ノースクイーンC(7月6日)9着と、再転入後2戦はひと息だったが、1,200mに矛先を向けた「教養センターで騎手を目指せ特別」(7月19日)で再転入後初Vを挙げた。2歳時から活躍を続けてきた実績を生かし、牡馬の快速馬に立ち向かう。
- ☆スマートダンディー(牡9・田中淳司厩舎)
- JRA在籍時には10勝を挙げ、昨年の北海道スプリントCではダンシングプリンスからクビ差の2着と善戦した。ホッカイドウ競馬へ移籍後も、グランシャリオ門別スプリント(7月4日)で3着、続くクラスターCではスティールペガサスから2馬身差6着と、9歳馬だが衰えはみられない。経験豊富な古豪が、悲願の重賞初制覇を狙う。
- ※五十音順
※出走馬は9月7日現在の情報をもとにしております。
ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。
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