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2023.8.17(木)

ブリーダーズゴールドカップ

JpnIII2000m

レースガイド

夏の大一番 女王への道を辿る

1989年、札幌競馬場・ダート2,400mの条件で第1回が行われる。当時の生産者が主導となって創設された重賞は、当時としては珍しい全国交流競走だった。95年からは旭川競馬場・ダート2,300mに、開催時期が夏に変更。09年から門別競馬場・ダート2,000mになり、14年からは牝馬限定のJpnIIIと施行条件の変遷をたどってきたが、ホッカイドウ競馬を代表する「真夏の祭典」としての位置づけは揺るがない。秋の大一番・JBCレディスクラシックを見据えた、有力な牝馬たちの走りに注目だ。



★『GRANDAME-JAPAN2023』古馬シーズン対象競走


★『カウントアップL(レディス)』対象競走

前年ハイライト

スタート直後の先行争いを制したノットイェットが引っ張る形で、レースは序盤から縦長の展開に。中団を追走していたグランブリッジらが3コーナーで先行勢との差を詰め、4コーナーでは早くもグランブリッジが先頭に立ちました。残り200m地点のあたりで一旦はグランブリッジが抜け出したものの、中団から伸びたプリティーチャンスがゴール前で急追し、最後は2頭が並んで入線。しかし、結局グランブリッジがクビ差だけリードを守り切り、前走の関東オークスに続く自身2度目のダートグレード競走制覇を果たしています。

データ分析

JRA勢が圧倒的に優勢。過去5年の所属別成績を見ると、地方の馬は[0-0-0-37](3着内率0.0%)、JRAの馬は[5-5-5-9](3着内率62.5%)です。3着以内となった地方所属馬は、JRA所属馬がすべて競走除外となった2007年の3着以内馬3頭を除くと、現在のところ2006年3着のジンクライシスが最後。牝馬限定競走となった2014年よりも前から続いている傾向なので、今年もまずはJRA勢に注目するべきでしょう。

過去5年の3着以内馬15頭はすべて単勝4番人気以内

過去5年の単勝人気順別成績を見ると、4番人気以内の馬は[5-5-5-5](3着内率75.0%)、5番人気以下の馬は[0-0-0-41](3着内率0.0%)となっています。前評判が高い馬を素直に重視した方が良いかもしれません。

表1単勝人気順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 1 1 3 0 5 20.0% 40.0% 100.0%
2番人気 2 1 0 2 5 40.0% 60.0% 60.0%
3番人気 2 0 2 1 5 40.0% 40.0% 80.0%
4番人気 0 3 0 2 5 0.0% 60.0% 60.0%
5番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
6番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
7番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
8番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
11番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
14番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
15番人気 0 0 0 2 2 0.00% 0.00% 0.00%
JRA所属ジョッキーが優勢

過去5年の騎手別成績を見ると、3着以内となった回数が1回以上の13名は、いずれもJRA所属ジョッキーです。現在のところ最後に3着以内となった地方所属ジョッキーは2016年2着の桑村真明騎手ですし、JRA所属馬がすべて競走除外となった2007年を除くと、優勝を果たした地方所属ジョッキーは2003年の五十嵐冬樹騎手が最後。引き続きJRA所属ジョッキーの騎乗馬を高く評価するべきでしょう。

表2騎手別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
岩田康誠 1 1 0 0 2 50.0% 100.0% 100.0%
戸崎圭太 1 1 0 0 2 50.0% 100.0% 100.0%
M.デムーロ 1 0 0 1 2 50.0% 50.0% 50.0%
川田将雅 1 0 0 0 1 100.0% 100.0% 100.0%
福永祐一 1 0 0 0 1 100.0% 100.0% 100.0%
吉田隼人 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
古川吉洋 0 1 0 1 2 0.0% 50.0% 50.0%
武豊 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
C.ルメール 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
江田照男 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
松山弘平 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
藤岡佑介 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
武藤雅 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
その他の騎手 0 0 0 44 44 0.0% 0.0% 0.0%
前走が13頭立て以上のレースだった馬は信頼できる

過去5年の前走出走頭数別成績を見ると、8頭以下の馬は[0-0-0-5](3着内率0.0%)、9頭から12頭の馬は[1-2-0-34](3着内率8.1%)、13頭以上の馬は[4-3-5-7](3着内率63.2%)となっています。臨戦過程を比較する際は、前走の出走頭数にも注目しておきたいところです。

表3前走出走頭数別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
6頭 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
7頭 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
8頭 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
9頭 0 1 0 6 7 0.0% 14.3% 14.3%
10頭 0 1 0 8 9 0.0% 11.1% 11.1%
11頭 1 0 0 12 13 7.7% 7.7% 7.7%
12頭 0 0 0 8 8 0.0% 0.0% 0.0%
13頭 3 0 0 4 7 42.9% 42.9% 42.9%
14頭 0 1 3 0 4 0.0% 25.0% 100.0%
16頭 1 2 2 3 8 12.5% 37.5% 62.5%
前走距離が明暗を分けそう

過去5年の前走距離別成績を見ると、1900m未満の馬は[2-3-0-42](3着内率10.6%)、1900m以上の馬は[3-2-5-4](3着内率71.4%)となっています。1800m以下のレースを経由してきた馬は、過信禁物と見ておいた方が良いかもしれません。

表4前走距離別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1200m 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
1600m 1 2 0 4 7 14.3% 42.9% 42.9%
1700m 0 1 0 6 7 0.0% 14.3% 14.3%
1800m 1 0 0 29 30 3.3% 3.3% 3.3%
1900m 0 1 1 0 2 0.0% 50.0% 100.0%
2000m 1 0 2 2 5 20.0% 20.0% 60.0%
2100m 2 1 2 1 6 33.3% 50.0% 83.3%
2600m 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%

(伊吹 雅也)

有力馬情報

ウワサノシブコ(牝5・佐久間雅貴厩舎)



 2歳時に門別で2勝を挙げた後に浦和競馬へ移籍し、21年のユングフラウ賞を勝利。昨年夏にホッカイドウ競馬再転入後1勝を挙げた。今年初戦のナダル・プレミアム(4月26日)は心房細動により競走中止となったが、以後1戦ごとに着順を上げ、前哨戦のノースクイーンC(7月6日)では2馬身差の2着。復活へのキッカケをつかみ、JRAの強豪に挑む。


テリオスベル(牝6・田島俊明厩舎)



 出脚こそ鈍いものの、鞍上の江田照男騎手が半周近く促して先手を奪い、前前で粘り込むという独特のレーススタイル。昨年暮れのクイーン賞(船橋競馬場)で重賞初制覇を挙げ、今年もダイオライト記念(船橋競馬場)2着、前走のマーキュリーC(盛岡競馬場)で同レース2年連続2着と、牡馬相手でも互角の走り。ここも己の戦法を貫き、昨年(3着)以上の結果を目指す。


ネーロルチェンテ(牝6・米川昇厩舎)



 5月のヒダカソウCでは馬群の中団から鮮やかに抜け出し、3個目の重賞タイトル獲得を果たした。前走のノースクイーンCでは直線でやや頭が上がる仕草を見せて3着に敗れたが、デビュー以来最大タイの馬体重も微妙に影響した印象。当レースには3年連続での出走、21年には5着と掲示板に食い込んでおり、JRA勢に一矢報いる存在となるか。


パライバトルマリン(牝3・林徹厩舎)

(撮影:高橋正和)

 デビューから3戦は東京競馬場ダート1,600m戦で徐々に持ち時計を詰め、重賞初挑戦となった関東オークス(川崎競馬場)では、初距離・初の地方競馬場・初のナイターを克服した。関東オークスを制してからの当レース参戦は、昨年の覇者・グランブリッジと同じ。史上初めて、3歳馬によるVとなった昨年に続き、若き女王候補が躍動するか。


プリティーチャンス(牝6・野中賢二厩舎)



 昨年の当レースでは、直線で猛追しながらクビ差の2着と涙を呑んだが、続くレディスプレリュード(大井競馬場)では、持ち前の末脚を最大限に生かして重賞初制覇を飾った。一昨年の重賞初挑戦以来、牝馬限定戦では5戦すべて掲示板圏内と安定した戦績を誇っており、牝馬のダート路線では上位の存在。狙うはもちろん昨年のリベンジだ。


※五十音順

※出走馬は8月10日現在の情報をもとにしております。

ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。

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