レースガイド
暑い夏は実りの季節 古馬マイル王決定戦
門別競馬場に内回りコースが新設された2015年に第1回が行われる。18年の第4回から昨年までは、道営記念と同じ2,000mの距離で施行されていたが、今年は施行時期が夏に移動し、距離も創設当初と同じ1,600mに変更された。古馬牡牝混合重賞では唯一のマイル重賞として、スピードとスタミナを兼ね備えた歴戦の古馬たちの争いに注目したい。
★『カウントアップM(ミドル・マイル)』対象競走
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前年ハイライト
レースの序盤から中盤にかけては、スタート直後の先行争いを制したリンノレジェンドがハナに立ち、フローリンが2番手を、ルールソヴァールが3番手を、サンビュートが4番手を追走する展開。3コーナーでルールソヴァールが前の2頭を捕らえにかかり、4コーナーで早くも単独先頭となりました。ゴール前の直線は、先に抜け出したルールソヴァールを、大外からサンビュートが追う形に。最後は2頭並んでの入線となりましたが、結局ルールソヴァールがクビ差だけリードを守り切り、2018年の佐賀記念、2020年の旭岳賞に続く自身3度目の重賞制覇を果たしています。
データ分析
施行距離が2000mから1600mに替わったことで、レースの性質は大きく変化しそう。これまでの傾向は参考記録と見ておいた方が良いかもしれません。一応、過去5年の騎手別成績を見ると、3着以内となった回数が3回以上の現役ジョッキーは、桑村真明騎手(3回)のみです。ちなみに、2017年以前を含む現役ジョッキーの通算勝利数を見ると、石川倭騎手(3勝)が単独トップ、阿部龍騎手(2勝)が単独2位。いずれも比較的相性が良いジョッキーと言えるでしょう。
堅く収まりがちな一戦
過去5年の単勝人気順別成績を見ると、1番人気の馬は[3-2-0-0](3着内率100.0%)、2番人気から5番人気の馬は[2-3-5-10](3着内率50.0%)、6番人気以下の馬は[0-0-0-22](3着内率0.0%)となっています。ちなみに、2015年の優勝馬アウヤンテプイ、2016年と2017年の優勝馬オヤコダカも、それぞれ単勝1番人気の支持を集めていました。前評判の高い馬を素直に中心視するべきかもしれません。
1着 | 2着 | 3着 | 4着 以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 3 | 2 | 0 | 0 | 5 | 60.0% | 100.0% | 100.0% |
2番人気 | 1 | 1 | 1 | 2 | 5 | 20.0% | 40.0% | 60.0% |
3番人気 | 1 | 1 | 1 | 2 | 5 | 20.0% | 40.0% | 60.0% |
4番人気 | 0 | 1 | 1 | 3 | 5 | 0.0% | 20.0% | 40.0% |
5番人気 | 0 | 0 | 2 | 3 | 5 | 0.0% | 0.0% | 40.0% |
6番人気 | 0 | 0 | 0 | 5 | 5 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
7番人気 | 0 | 0 | 0 | 5 | 5 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
8番人気 | 0 | 0 | 0 | 5 | 5 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
9番人気 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
10番人気 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
11番人気 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
12番人気 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
田中淳司調教師らが好成績
過去5年の調教師別成績を見ると、3着以内となった回数が2回以上なのは、角川秀樹調教師、田中淳司調教師、堂山芳則調教師の3名となっています。コパノリッチマン、ドラゴンエアル、フローリン、ルールソヴァール、ワークアンドラブと計5頭の管理馬が3着以内に好走している田中淳司調教師あたりは、相性の良いトレーナーと見て良さそうです。
1着 | 2着 | 3着 | 4着 以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
田中淳司 | 2 | 2 | 2 | 6 | 12 | 16.7% | 33.3% | 50.0% |
角川秀樹 | 2 | 0 | 1 | 2 | 5 | 40.0% | 40.0% | 60.0% |
安田武広 | 1 | 0 | 0 | 1 | 2 | 50.0% | 50.0% | 50.0% |
堂山芳則 | 0 | 2 | 0 | 1 | 3 | 0.0% | 66.7% | 66.7% |
米川昇 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0.0% | 100.0% | 100.0% |
佐久間雅貴 | 0 | 0 | 1 | 4 | 5 | 0.0% | 0.0% | 20.0% |
川島雅人 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0.0% | 0.0% | 100.0% |
その他の調教師 | 0 | 0 | 0 | 18 | 18 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
前走を勝ち切っている馬は堅実
過去5年の前走着順別成績を見ると、1着の馬は[3-3-1-3](3着内率70.0%)、2着から8着の馬は[2-2-4-19](3着内率29.6%)、9着以下の馬は[0-0-0-10](3着内率0.0%)となっています。直近のレースを勝って勢いに乗っている馬は、相応に高く評価するべきでしょう。
1着 | 2着 | 3着 | 4着 以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1着 | 3 | 3 | 1 | 3 | 10 | 30.0% | 60.0% | 70.0% |
2着 | 0 | 1 | 2 | 6 | 9 | 0.0% | 11.1% | 33.3% |
3着 | 0 | 0 | 1 | 4 | 5 | 0.0% | 0.0% | 20.0% |
4着 | 1 | 1 | 0 | 2 | 4 | 25.0% | 50.0% | 50.0% |
5着 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
6着 | 0 | 0 | 1 | 3 | 4 | 0.0% | 0.0% | 25.0% |
7着 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
8着 | 1 | 0 | 0 | 1 | 2 | 50.0% | 50.0% | 50.0% |
9着 | 0 | 0 | 0 | 5 | 5 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
10着 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
11着 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
14着 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
前走の人気も見逃せないポイント
過去5年の前走単勝人気順別成績を見ると、1番人気の馬は[4-3-2-1](3着内率90.0%)、2番人気から7番人気の馬は[1-2-3-21](3着内率22.2%)、8番人気以下の馬は[0-0-0-10](3着内率0.0%)となっています。この傾向が続く可能性もありますから、しっかりチェックしておきたいところです。
1着 | 2着 | 3着 | 4着 以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 4 | 3 | 2 | 1 | 10 | 40.0% | 70.0% | 90.0% |
2番人気 | 0 | 0 | 1 | 10 | 11 | 0.0% | 0.0% | 9.1% |
3番人気 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
4番人気 | 0 | 0 | 1 | 2 | 3 | 0.0% | 0.0% | 33.3% |
5番人気 | 0 | 1 | 0 | 1 | 2 | 0.0% | 50.0% | 50.0% |
6番人気 | 1 | 0 | 1 | 3 | 5 | 20.0% | 20.0% | 40.0% |
7番人気 | 0 | 1 | 0 | 2 | 3 | 0.0% | 33.3% | 33.3% |
8番人気 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
9番人気 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
10番人気 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
11番人気 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
12番人気 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
14番人気 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
(伊吹 雅也)
有力馬情報
- ☆イダペガサス(牡8・田中淳司厩舎)
- 今季3戦目のツツジ特別(6月7日)では直線で鋭い決め手を発揮し、一昨年のエトワール賞以来となる白星を挙げた。1,600m戦は20年マイルチャンピオンシップ南部杯(盛岡競馬場)10着以来となるが、同年7月の転入初戦では、今回と同じ内回りマイル戦で、2着馬に2秒3差をつける大差勝ち。懸案だった重め残りも解消されつつあり、久々の重賞制覇を狙う。
- ☆エンリル(牡4・角川秀樹厩舎)
- 今季初戦のナダル・プレミアム(4月26日)を快勝。続くコスモバルク記念(5月11日)はシルトプレの決め手に屈したが、3着と粘り込んだ。続く赤レンガ記念(6月22日)は2,000mが影響したのか5着、ヒマワリ特別(7月20日)は本来の行き脚がみられず3着とここ2走は本来のリズムを欠くが、王冠賞をタイレコードの時計で制した脚力を、マイルの舞台で発揮するか。
- ☆グリントビート(牡6・川島洋人厩舎)
- 昨年の古馬マイル重賞・星雲賞では、マイネルシスネロスとの追い比べを制して重賞初制覇を飾った。その後は59kgの斤量に苦しんだが、シーズンが替わると徐々に着順を上げ、前走の「海あり!山あり!日高町特別」(8月3日)では、ヤークトボマーをアタマ差退けて今季初勝利を挙げた。持ち前の勝負根性と2戦2勝の内回り適性を生かし、「マイル重賞連覇」を狙う。
- ☆スコルピウス(セ7・米川昇厩舎)
- JRAで3勝の実績を挙げた後高知競馬へ移籍し、一昨年の黒潮マイルチャンピオンシップ2着など、重賞戦線で好走を重ねた。その後川崎所属として3戦を消化し、今季ホッカイドウ競馬へ移籍。前走のヒマワリ特別では勝負所で内からスルスルと抜け出し、21年の4歳以上2勝クラス(阪神競馬場)以来の白星を挙げた。持ち前の器用さを武器に、上位進出をもくろむ。
- ☆ビービーガウディ(牡9・角川秀樹厩舎)
- JRA・南関東で計8勝の実績を挙げ、今シーズン序盤からホッカイドウ競馬へ移籍。ここまで4戦して、2走前のJA門別馬舞米特別(6月22日)ではグリントビートを下し、前走のモーリス・プレミアム(7月5日)では、メンバー唯一58kgを背負いながら、2着ヤークトボマーに3馬身差をつけた。衰えを知らない9歳の古豪が、重賞の舞台で3連勝を狙う。
- ※五十音順
※出走馬は8月10日現在の情報をもとにしております。
ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。
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