netkeiba

2023.8.16(水)

旭岳賞

H31600m

レースガイド

暑い夏は実りの季節 古馬マイル王決定戦

門別競馬場に内回りコースが新設された2015年に第1回が行われる。18年の第4回から昨年までは、道営記念と同じ2,000mの距離で施行されていたが、今年は施行時期が夏に移動し、距離も創設当初と同じ1,600mに変更された。古馬牡牝混合重賞では唯一のマイル重賞として、スピードとスタミナを兼ね備えた歴戦の古馬たちの争いに注目したい。



★『カウントアップM(ミドル・マイル)』対象競走


★1着馬の生産牧場に「ゴールドドリーム」の2024年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】

前年ハイライト

レースの序盤から中盤にかけては、スタート直後の先行争いを制したリンノレジェンドがハナに立ち、フローリンが2番手を、ルールソヴァールが3番手を、サンビュートが4番手を追走する展開。3コーナーでルールソヴァールが前の2頭を捕らえにかかり、4コーナーで早くも単独先頭となりました。ゴール前の直線は、先に抜け出したルールソヴァールを、大外からサンビュートが追う形に。最後は2頭並んでの入線となりましたが、結局ルールソヴァールがクビ差だけリードを守り切り、2018年の佐賀記念、2020年の旭岳賞に続く自身3度目の重賞制覇を果たしています。

データ分析

施行距離が2000mから1600mに替わったことで、レースの性質は大きく変化しそう。これまでの傾向は参考記録と見ておいた方が良いかもしれません。一応、過去5年の騎手別成績を見ると、3着以内となった回数が3回以上の現役ジョッキーは、桑村真明騎手(3回)のみです。ちなみに、2017年以前を含む現役ジョッキーの通算勝利数を見ると、石川倭騎手(3勝)が単独トップ、阿部龍騎手(2勝)が単独2位。いずれも比較的相性が良いジョッキーと言えるでしょう。

堅く収まりがちな一戦

過去5年の単勝人気順別成績を見ると、1番人気の馬は[3-2-0-0](3着内率100.0%)、2番人気から5番人気の馬は[2-3-5-10](3着内率50.0%)、6番人気以下の馬は[0-0-0-22](3着内率0.0%)となっています。ちなみに、2015年の優勝馬アウヤンテプイ、2016年と2017年の優勝馬オヤコダカも、それぞれ単勝1番人気の支持を集めていました。前評判の高い馬を素直に中心視するべきかもしれません。

表1単勝人気順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 3 2 0 0 5 60.0% 100.0% 100.0%
2番人気 1 1 1 2 5 20.0% 40.0% 60.0%
3番人気 1 1 1 2 5 20.0% 40.0% 60.0%
4番人気 0 1 1 3 5 0.0% 20.0% 40.0%
5番人気 0 0 2 3 5 0.0% 0.0% 40.0%
6番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
7番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
8番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
11番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
田中淳司調教師らが好成績

過去5年の調教師別成績を見ると、3着以内となった回数が2回以上なのは、角川秀樹調教師、田中淳司調教師、堂山芳則調教師の3名となっています。コパノリッチマン、ドラゴンエアル、フローリン、ルールソヴァール、ワークアンドラブと計5頭の管理馬が3着以内に好走している田中淳司調教師あたりは、相性の良いトレーナーと見て良さそうです。

表2調教師別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
田中淳司 2 2 2 6 12 16.7% 33.3% 50.0%
角川秀樹 2 0 1 2 5 40.0% 40.0% 60.0%
安田武広 1 0 0 1 2 50.0% 50.0% 50.0%
堂山芳則 0 2 0 1 3 0.0% 66.7% 66.7%
米川昇 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
佐久間雅貴 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
川島雅人 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
その他の調教師 0 0 0 18 18 0.0% 0.0% 0.0%
前走を勝ち切っている馬は堅実

過去5年の前走着順別成績を見ると、1着の馬は[3-3-1-3](3着内率70.0%)、2着から8着の馬は[2-2-4-19](3着内率29.6%)、9着以下の馬は[0-0-0-10](3着内率0.0%)となっています。直近のレースを勝って勢いに乗っている馬は、相応に高く評価するべきでしょう。

表3前走着順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1着 3 3 1 3 10 30.0% 60.0% 70.0%
2着 0 1 2 6 9 0.0% 11.1% 33.3%
3着 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
4着 1 1 0 2 4 25.0% 50.0% 50.0%
5着 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
6着 0 0 1 3 4 0.0% 0.0% 25.0%
7着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
8着 1 0 0 1 2 50.0% 50.0% 50.0%
9着 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
10着 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
11着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
14着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
前走の人気も見逃せないポイント

過去5年の前走単勝人気順別成績を見ると、1番人気の馬は[4-3-2-1](3着内率90.0%)、2番人気から7番人気の馬は[1-2-3-21](3着内率22.2%)、8番人気以下の馬は[0-0-0-10](3着内率0.0%)となっています。この傾向が続く可能性もありますから、しっかりチェックしておきたいところです。

表4前走単勝人気順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 4 3 2 1 10 40.0% 70.0% 90.0%
2番人気 0 0 1 10 11 0.0% 0.0% 9.1%
3番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
4番人気 0 0 1 2 3 0.0% 0.0% 33.3%
5番人気 0 1 0 1 2 0.0% 50.0% 50.0%
6番人気 1 0 1 3 5 20.0% 20.0% 40.0%
7番人気 0 1 0 2 3 0.0% 33.3% 33.3%
8番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
11番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
14番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%

(伊吹 雅也)

有力馬情報

イダペガサス(牡8・田中淳司厩舎)



 今季3戦目のツツジ特別(6月7日)では直線で鋭い決め手を発揮し、一昨年のエトワール賞以来となる白星を挙げた。1,600m戦は20年マイルチャンピオンシップ南部杯(盛岡競馬場)10着以来となるが、同年7月の転入初戦では、今回と同じ内回りマイル戦で、2着馬に2秒3差をつける大差勝ち。懸案だった重め残りも解消されつつあり、久々の重賞制覇を狙う。


エンリル(牡4・角川秀樹厩舎)



 今季初戦のナダル・プレミアム(4月26日)を快勝。続くコスモバルク記念(5月11日)はシルトプレの決め手に屈したが、3着と粘り込んだ。続く赤レンガ記念(6月22日)は2,000mが影響したのか5着、ヒマワリ特別(7月20日)は本来の行き脚がみられず3着とここ2走は本来のリズムを欠くが、王冠賞をタイレコードの時計で制した脚力を、マイルの舞台で発揮するか。


グリントビート(牡6・川島洋人厩舎)



 昨年の古馬マイル重賞・星雲賞では、マイネルシスネロスとの追い比べを制して重賞初制覇を飾った。その後は59kgの斤量に苦しんだが、シーズンが替わると徐々に着順を上げ、前走の「海あり!山あり!日高町特別」(8月3日)では、ヤークトボマーをアタマ差退けて今季初勝利を挙げた。持ち前の勝負根性と2戦2勝の内回り適性を生かし、「マイル重賞連覇」を狙う。


スコルピウス(セ7・米川昇厩舎)



 JRAで3勝の実績を挙げた後高知競馬へ移籍し、一昨年の黒潮マイルチャンピオンシップ2着など、重賞戦線で好走を重ねた。その後川崎所属として3戦を消化し、今季ホッカイドウ競馬へ移籍。前走のヒマワリ特別では勝負所で内からスルスルと抜け出し、21年の4歳以上2勝クラス(阪神競馬場)以来の白星を挙げた。持ち前の器用さを武器に、上位進出をもくろむ。


ビービーガウディ(牡9・角川秀樹厩舎)



 JRA・南関東で計8勝の実績を挙げ、今シーズン序盤からホッカイドウ競馬へ移籍。ここまで4戦して、2走前のJA門別馬舞米特別(6月22日)ではグリントビートを下し、前走のモーリス・プレミアム(7月5日)では、メンバー唯一58kgを背負いながら、2着ヤークトボマーに3馬身差をつけた。衰えを知らない9歳の古豪が、重賞の舞台で3連勝を狙う。


※五十音順

※出走馬は8月10日現在の情報をもとにしております。

ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。

レース一覧へ