レースガイド
若駒が輝く夏 頂点への道のりはまだ続く
古馬のブリーダーズゴールドカップと並ぶホッカイドウ競馬・夏のハイライトレースとして、2007年に2歳H1格のレースとして創設された。以来、1,600から1,800mの中距離戦として施行されており、北海道2歳優駿(現:JBC2歳優駿)を頂点とする2歳王道路線の中盤に位置する重賞として存在感を示す1戦だ。厳しい夏を乗り越え、2歳戦線の有力馬として名乗りを挙げる若駒の登場に期待したい。
★1着馬の馬主に「ジャスタウェイ」の2024年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】
前年ハイライト
レースの序盤は、スタート直後の先行争いを制したポリゴンウェイヴと2番手につけたオーマイグッネスが、ベルピットらの3番手集団をやや引き離す展開に。3コーナーに入るとベルピットがオーマイグッネスやポリゴンウェイヴとの差を詰め、4コーナーでは2頭をインコースからかわしました。ゴール前の直線に入ってからもベルピットの脚色は衰えず、結局2着のオーマイグッネスに2馬身半の差をつけて入線。デビューから3連勝で自身初の重賞制覇を果たしています。
データ分析
馬格が明暗を分けそう。過去5年の前走馬体重区分別成績を見ると、490kg未満の馬は[4-5-5-19](3着内率42.4%)、490kg以上の馬は[1-0-0-16](3着内率5.9%)です。大型馬は過信禁物と見るべきでしょう。
人気薄の馬が上位に食い込んだ例も多い
過去5年の単勝人気順別成績を見ると、1番人気の馬は[2-2-0-1](3着内率80.0%)、2番人気から8番人気の馬は[3-3-5-24](3着内率31.4%)、9番人気以下の馬は[0-0-0-10](3着内率0.0%)となっています。単勝1番人気の支持を集めた馬がそれなりに堅実だった一方で、優勝馬5頭のうち3頭を単勝4番人気以下の馬が占めるなど、前評判が低かった馬の好走例も少なくありません。
1着 | 2着 | 3着 | 4着 以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1番人気 | 2 | 2 | 0 | 1 | 5 | 40.0% | 80.0% | 80.0% |
2番人気 | 0 | 1 | 1 | 3 | 5 | 0.0% | 20.0% | 40.0% |
3番人気 | 0 | 2 | 0 | 3 | 5 | 0.0% | 40.0% | 40.0% |
4番人気 | 1 | 0 | 0 | 4 | 5 | 20.0% | 20.0% | 20.0% |
5番人気 | 0 | 0 | 2 | 3 | 5 | 0.0% | 0.0% | 40.0% |
6番人気 | 1 | 0 | 0 | 4 | 5 | 20.0% | 20.0% | 20.0% |
7番人気 | 0 | 0 | 2 | 3 | 5 | 0.0% | 0.0% | 40.0% |
8番人気 | 1 | 0 | 0 | 4 | 5 | 20.0% | 20.0% | 20.0% |
9番人気 | 0 | 0 | 0 | 5 | 5 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
10番人気 | 0 | 0 | 0 | 4 | 4 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
11番人気 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
角川秀樹厩舎と田中淳司厩舎が好成績をマーク
過去5年の調教師別成績を見ると、3着以内となった回数が3回以上なのは、角川秀樹調教師、田中淳司調教師(各5回)の2名となっています。なお、2020年以降の過去3年に限ると、3着以内馬9頭のうち8頭を角川秀樹調教師と田中淳司調教師の管理馬が占めていました。いずれもこのレースとは非常に相性が良いと見て良さそうです。
1着 | 2着 | 3着 | 4着 以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
角川秀樹 | 3 | 2 | 0 | 9 | 14 | 21.4% | 35.7% | 35.7% |
田中淳司 | 1 | 1 | 3 | 7 | 12 | 8.3% | 16.7% | 41.7% |
桧森邦夫 | 1 | 0 | 1 | 2 | 4 | 25.0% | 25.0% | 50.0% |
佐々木国明 | 0 | 1 | 0 | 1 | 2 | 0.0% | 50.0% | 50.0% |
田中正二 | 0 | 0 | 1 | 1 | 2 | 0.0% | 0.0% | 50.0% |
その他の調教師 | 0 | 1 | 0 | 15 | 16 | 0.0% | 6.3% | 6.3% |
外寄りの枠に入った馬が優勢
過去5年の枠番別成績を見ると、1枠から5枠の馬は[3-0-1-18](3着内率18.2%)、6枠から8枠の馬は[2-5-4-17](3着内率39.3%)となっています。今年も外寄りの枠に入った馬を重視するべきでしょう。
1着 | 2着 | 3着 | 4着 以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 0 | 0 | 1 | 4 | 5 | 0.0% | 0.0% | 20.0% |
2枠 | 1 | 0 | 0 | 3 | 4 | 25.0% | 25.0% | 25.0% |
3枠 | 1 | 0 | 0 | 4 | 5 | 20.0% | 20.0% | 20.0% |
4枠 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
5枠 | 1 | 0 | 0 | 4 | 5 | 20.0% | 20.0% | 20.0% |
6枠 | 1 | 2 | 0 | 5 | 8 | 12.5% | 37.5% | 37.5% |
7枠 | 1 | 2 | 2 | 5 | 10 | 10.0% | 30.0% | 50.0% |
8枠 | 0 | 1 | 2 | 7 | 10 | 0.0% | 10.0% | 30.0% |
前走を勝ち切った馬が中心
過去5年の前走着順別成績を見ると、1着の馬は[2-3-3-10](3着内率44.4%)、2着以下の馬は[3-2-2-25](3着内率21.9%)となっています。なお、前走着順が2着以下だったにもかかわらず3着以内となった7頭のうち6頭は、角川秀樹調教師と田中淳司調教師の管理馬でした。このレースと相性が良い厩舎に所属している馬でない限り、前走を勝ち切れなかった馬は強調できません。
1着 | 2着 | 3着 | 4着 以下 | 総数 | 勝率 | 連対率 | 3着内率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1着 | 2 | 3 | 3 | 10 | 18 | 11.1% | 27.8% | 44.4% |
2着 | 0 | 1 | 0 | 4 | 5 | 0.0% | 20.0% | 20.0% |
3着 | 0 | 0 | 1 | 4 | 5 | 0.0% | 0.0% | 20.0% |
4着 | 1 | 1 | 0 | 5 | 7 | 14.3% | 28.6% | 28.6% |
5着 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
6着 | 1 | 0 | 0 | 1 | 2 | 50.0% | 50.0% | 50.0% |
7着 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
8着 | 0 | 0 | 0 | 4 | 4 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
9着 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 100.0% | 100.0% | 100.0% |
10着 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
11着 | 0 | 0 | 1 | 1 | 2 | 0.0% | 0.0% | 50.0% |
(伊吹 雅也)
有力馬情報
- ☆カプセル(牡2・田中淳司厩舎)
- デビュー3戦目の栄冠賞は、序盤のハイラップに対応しきれず3着だったが、続くJRA認定ウィナーズチャレンジ3競走(7月26日)では、距離延長にしっかりと対応して逃げ切った。3月16日、内走路で行われた第1回能検において、800m49秒1の一番時計をマークして逃げ切った素質馬。2度目の重賞挑戦と距離延長で、さらなる前進が見込めそうだ。
- ☆サントノーレ(牡2・田中淳司厩舎)
- 1,200mのフレッシュチャレンジ(6月7日)は、逃げて6馬身差の圧勝。続くパール特別(6月28日)で距離を1,700mに延ばしたが、3-4コーナー中間で先頭に立つと後続を振り切った。その時の2着馬ルクスシールズは、続くターフチャレンジI競走を大差勝ち。16年北海道2歳優駿で圧倒的な能力を示した父・エピカリスの血が開花するか。
- ☆ダバイエスペランサ(牡2・川島洋人厩舎)
- 前走のサッポロクラシックカップ(7月27日)は勝ったオスカーブレインにこそ離された6着だったものの、入着争いには顔をのぞかせてはいた。当レース過去10年のうち5勝を挙げている栄冠賞出走組(4着)。キャリア4戦という豊富な経験と1,700mへの距離延長で、持ち前の末脚を生かせるか注目したい。
- ☆ティントレット(牡2・柳澤好美厩舎)
- 母は現役時代に門別競馬場でデビューし、船橋移籍後に南関東SI・東京プリンセス賞(大井競馬場)を制したマニエリスム。キャリア2戦とも今回の舞台である1,700m戦に出走し、デビュー戦では1分51秒5の好時計で圧勝した。デビュー2戦目のパール特別は出遅れが響いて3着に敗れたが、持ち時計の面ではここでも通用するはずだ。
- ☆ブラックバトラー(牡2・田中淳司厩舎)
- 母系をたどると本邦の名牝系・シラオキにつながる血統。フレッシュチャレンジ(6月15日)では、先手を奪うと直線で後続をグングンと突き放し、2着馬に2秒0の大差をつけて圧勝した。デビュー戦に続く1,700mの舞台で再度好パフォーマンスを発揮し、12年カイカヨソウ以来となる、キャリア2戦目の当レース制覇となるか。
- ※五十音順
※出走馬は8月3日現在の情報をもとにしております。
ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。
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