【ホッカイドウ競馬】グランシャリオナイター2023 重賞レース大分析!- netkeiba.com

レースガイド

乙女の才能は夏に開花 2歳牝馬重賞路線の幕開け

2004年、旭川競馬場・ダート1,000ｍの条件で第1回が行われる。今季のホッカイドウ競馬における2歳重賞戦線で最初に行われる牝馬限定戦。今年は2歳牝馬重賞の頂点・エーデルワイス賞が11月初頭に移動、それに伴う前哨戦の整備の結果、13年の第10回以来10年ぶりに1,000ｍで施行される。

1着馬の馬主に「ホットロッドチャーリー」の2024年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】

前年ハイライト

好スタートを決めてまずハナに立ったのはサザンレイク。ハーンドルフらがこれに続き、縦長の展開で3コーナーに入りました。その後は中団から少しずつポジションを押し上げたスティールグレイスが4コーナーで先団の直後に取り付き、残り200m地点を過ぎたあたりで単独先頭に。ゴール前の直線でリコシェをはじめとする中団待機組が脚を伸ばしたものの、結局スティールグレイスが2着のリコシェに3馬身の差をつけて入線し、前走のフローラルカップに続く自身2度目の重賞制覇を果たしています。

データ分析

2014年から2022年までは施行コースが門別ダ1200m、施行時期が8月下旬から9月下旬だったものの、今年は施行コースが門別ダ1000mに変更され、施行時期も繰り上がったリリーカップ。過去5年の前走距離別成績を見ると、1200m未満の馬は[1-0-3-27](3着内率12.9%)、1200mの馬は[2-4-2-16](3着内率33.3%)、1200m超の馬は[2-1-0-1](3着内率75.0%)です。施行コースが替わった今後も、比較的長い距離のレースを経由してきた馬に注目するべきかもしれません。

6番人気以内の馬が中心

過去5年の単勝人気順別成績を見ると、6番人気以内の馬は[5-4-3-18](3着内率40.0%)、7番人気以下の馬は[0-1-2-26](3着内率10.3%)となっています。人気薄の馬が上位に食い込んだ例もあるとはいえ、それなりの支持を集めている馬は相応に高く評価するべきでしょう。

表1単勝人気順別成績(過去5年)

	1着	2着	3着	4着以下	総数	勝率	連対率	3着内率
1番人気	2	1	0	2	5	40.0%	60.0%	60.0%
2番人気	0	1	1	3	5	0.0%	20.0%	40.0%
3番人気	0	0	0	5	5	0.0%	0.0%	0.0%
4番人気	2	1	1	1	5	40.0%	60.0%	80.0%
5番人気	0	0	1	4	5	0.0%	0.0%	20.0%
6番人気	1	1	0	3	5	20.0%	40.0%	40.0%
7番人気	0	0	0	5	5	0.0%	0.0%	0.0%
8番人気	0	0	0	4	4	0.0%	0.0%	0.0%
9番人気	0	1	0	3	4	0.0%	25.0%	25.0%
10番人気	0	0	1	3	4	0.0%	0.0%	25.0%
11番人気	0	0	1	3	4	0.0%	0.0%	25.0%
12番人気	0	0	0	4	4	0.0%	0.0%	0.0%
13番人気	0	0	0	3	3	0.0%	0.0%	0.0%
14番人気	0	0	0	1	1	0.0%	0.0%	0.0%

過去19回中11回で角川秀樹調教師の管理馬が勝利

過去5年の調教師別成績を見ると、3着以内となった回数が2回以上の現役トレーナーは、角川秀樹調教師のみとなっています。ちなみに、過去全19回の調教師別勝利数を見ると、11勝の角川秀樹調教師が単独トップとなっており、その他の現役トレーナーはいずれも1勝以下でした。今年も角川秀樹調教師の管理馬が出走してきたら要注目です。

表2調教師別成績(過去5年)

	1着	2着	3着	4着以下	総数	勝率	連対率	3着内率
角川秀樹	3	2	1	7	13	23.1%	38.5%	46.2%
小野望	1	0	0	7	8	12.5%	12.5%	12.5%
石本孝博	1	0	0	0	1	100.0%	100.0%	100.0%
佐々木国明	0	1	0	3	4	0.0%	25.0%	25.0%
川島雅人	0	1	0	0	1	0.0%	100.0%	100.0%
村上正和	0	1	0	0	1	0.0%	100.0%	100.0%
川島洋人	0	0	1	5	6	0.0%	0.0%	16.7%
田中正二	0	0	1	1	2	0.0%	0.0%	50.0%
齊藤正弘	0	0	1	0	1	0.0%	0.0%	100.0%
その他の調教師	0	0	1	21	22	0.0%	0.0%	4.5%

大敗直後の馬は不振

過去5年の前走着順別成績を見ると、4着以内の馬は[4-5-4-27](3着内率32.5%)、5着以下の馬は[1-0-1-17](3着内率10.5%)となっています。施行時期の変更によって傾向が変わる可能性はあるものの、大敗直後の馬は強調できません。

表3前走着順別成績(過去5年)

	1着	2着	3着	4着以下	総数	勝率	連対率	3着内率
1着	3	1	2	12	18	16.7%	22.2%	33.3%
2着	1	1	1	4	7	14.3%	28.6%	42.9%
3着	0	2	0	4	6	0.0%	33.3%	33.3%
4着	0	1	1	7	9	0.0%	11.1%	22.2%
5着	0	0	0	4	4	0.0%	0.0%	0.0%
6着	0	0	0	4	4	0.0%	0.0%	0.0%
7着	0	0	1	1	2	0.0%	0.0%	50.0%
8着	0	0	0	4	4	0.0%	0.0%	0.0%
9着	1	0	0	1	2	50.0%	50.0%	50.0%
10着	0	0	0	1	1	0.0%	0.0%	0.0%
11着	0	0	0	1	1	0.0%	0.0%	0.0%
15着	0	0	0	1	1	0.0%	0.0%	0.0%

前走で先行していた馬が優勢

過去5年の前走最終コーナー通過順別成績を見ると、1番手の馬は[4-3-2-12](3着内率42.9%)、2番手から6番手の馬は[1-2-2-17](3着内率22.7%)、7番手以下の馬は[0-0-1-15](3着内率6.3%)となっています。直近のパフォーマンスを比較する際は、道中のポジションもチェックしておきましょう。

表4前走最終コーナー通過順別成績(過去5年)

	1着	2着	3着	4着以下	総数	勝率	連対率	3着内率
1番手	4	3	2	12	21	19.0%	33.3%	42.9%
2番手	0	0	0	5	5	0.0%	0.0%	0.0%
3番手	0	1	0	3	4	0.0%	25.0%	25.0%
4番手	0	1	0	2	3	0.0%	33.3%	33.3%
5番手	0	0	2	5	7	0.0%	0.0%	28.6%
6番手	1	0	0	2	3	33.3%	33.3%	33.3%
7番手	0	0	0	6	6	0.0%	0.0%	0.0%
8番手	0	0	0	1	1	0.0%	0.0%	0.0%
9番手	0	0	1	4	5	0.0%	0.0%	20.0%
11番手	0	0	0	3	3	0.0%	0.0%	0.0%
15番手	0	0	0	1	1	0.0%	0.0%	0.0%

（伊吹　雅也）

有力馬情報

☆エイシンジョルト（牝2・角川秀樹厩舎）: デビュー2戦目のアタックチャレンジ(6月15日)では、3コーナーから勢いよく先頭に立つと、後続の猛追を振り切って1着でゴールした。半兄エイシンスコッティ、半姉エイシンエイトはそれぞれウィナーズチャレンジを勝利するなど、ホッカイドウ競馬では馴染みの深い血統。重賞の舞台で、血統の力が花開くか注目だ。
☆シトラルテミニ（牝2・田中淳司厩舎）: 1,000mのフレッシュチャレンジ(5月24日)を逃げ切り。2馬身半差の2着に退けたダバイエスペランサは2戦目のアタックチャレンジを勝利すると、続く栄冠賞でも4着に入っており、レースレベルも低くないだろう。デビュー戦で見せた追われての反応からは、決して一本調子ではないセンスの高さがうかがえ、連勝で重賞制覇の可能性もありそうだ。
☆ジュデシャンス（牝2・角川秀樹厩舎）: 母のバーバリアンもホッカイドウ競馬でデビューし、金沢移籍後に重賞・金沢プリンセスCで2着。1,100mのフレッシュチャレンジ(6月13日)では最内枠から鋭いダッシュを利かせると、走破タイム1分07秒5、2着馬に6馬身差をつける好内容で圧勝した。当レースでは圧倒的な実績を誇る角川秀樹調教師が、また1頭素質馬を送り出す。
☆ミライヘノメグミ（牝2・松本隆宏厩舎）: 昨年の八戸市場出身の青森県産馬で、1,000mのフレッシュチャレンジ(5月30日)は2着に6馬身差をつけての快勝。続くJRA認定ウィナーズチャレンジ2競走(6月21日)では、控える競馬にも対応し2着と好走した。持ち前の対応力を生かし、今年20歳でこの世を去った父・ディスクリートキャットに、重賞タイトルをプレゼントできるか。
☆モズミギカタアガリ（牝2・米川昇厩舎）: 第2回能力検査(3月23日)第1レースを大きなフットワークで差し切ると、1,100mのフレッシュチャレンジ(5月11日)は外枠からスピードを生かし5馬身差の逃げ切り。2戦目のJRA認定ウィナーズチャレンジ1競走(6月8日)では先行できず5着に敗れたが、強敵を相手にもまれた経験は糧になるはずだ。初めての1,000mでも、スピードは引けを取らない。