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2023.6.22(木)

赤レンガ記念

H32000m

レースガイド

歴史の重みを背に駆ける 春の古馬王者決定戦

かつての競走名は「日本中央競馬会理事長賞」。1988年の第25回より現在の名称に改められ、道庁旧本庁舎の愛称を冠した競走名の通り、おおむね札幌開催のハイライトとして定着してきた。2015年に現在の門別競馬場・ダート2,000mに施行条件が変更。ホッカイドウ競馬の現存する重賞の中で道営記念に次ぐ歴史を誇る1戦は、春のチャンピオン決定戦として位置づけられている。



★『カウントアップM(ミドル・マイル)』対象競走


★1着馬の生産牧場に「サトノダイヤモンド」の2024年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】

前年ハイライト

レースの序盤は、好スタートから難なくハナに立ったリンノレジェンドを、トレイントレイン、バンカブルスター、フローリンが追う展開。3コーナーでまずトレイントレインがリンノレジェンドをかわし、4コーナーではバンカブルスターとフローリンがトレイントレインに迫って、ゴール前の直線に入りました。残り200m地点のあたりではトレイントレインとフローリンが競り合う形となったものの、結局フローリンが2着のトレイントレインに1馬身1/2の差をつけて入線。ホッカイドウ競馬への転入初戦で見事に重賞初制覇を果たしています。

データ分析

過去5年の調教師別成績を見ると、3着以内となった回数が3回以上なのは、佐久間雅貴調教師、田中淳司調教師の2名だけです。なお、このうち田中淳司調教師は、2018年2着のドラゴンエアル、2021年3着のテーオーフォース、2022年1着のフローリンと、異なる3頭の管理馬が好走を果たしていました。このレースと相性が良いトレーナーと見て良いかもしれません。

上位人気グループの馬が中心

過去5年の単勝人気順別成績を見ると、4番人気以内の馬は[5-4-3-8](3着内率60.0%)、5番人気から6番人気の馬は[0-1-2-7](3着内率30.0%)、7番人気以下の馬は[0-0-0-9](3着内率0.0%)となっています。前評判の高い馬がそれなりに信頼できるレースと言えるでしょう。

表1単勝人気順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 1 2 0 2 5 20.0% 60.0% 60.0%
2番人気 1 0 1 3 5 20.0% 20.0% 40.0%
3番人気 1 1 1 2 5 20.0% 40.0% 60.0%
4番人気 2 1 1 1 5 40.0% 60.0% 80.0%
5番人気 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
6番人気 0 1 1 3 5 0.0% 20.0% 40.0%
7番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
8番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
相性の良いジョッキーを重視したい

過去5年の騎手順別成績を見ると、3着以内となった回数が2回以上なのは、阿部龍騎手、石川倭騎手、落合玄太騎手、小野楓馬騎手、桑村真明騎手、服部茂史騎手の6名となっています。なお、2020年以降の過去3年に限ると、3着以内となった回数が2回以上なのは、石川倭騎手、落合玄太騎手、小野楓馬騎手の3名でした。これらのジョッキーは引き続きマークしておいた方が良いかもしれません。

表2騎手別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
阿部龍 2 0 0 1 3 66.7% 66.7% 66.7%
落合玄太 1 1 0 1 3 33.3% 66.7% 66.7%
石川倭 1 0 1 1 3 33.3% 33.3% 66.7%
宮崎光行 1 0 0 3 4 25.0% 25.0% 25.0%
桑村真明 0 1 1 3 5 0.0% 20.0% 40.0%
小野楓馬 0 1 1 0 2 0.0% 50.0% 100.0%
服部茂史 0 1 1 1 3 0.0% 33.3% 66.7%
その他の騎手 0 1 1 14 16 0.0% 6.3% 12.5%
8枠に入った馬が強い

過去5年の枠番別成績を見ると、1枠から7枠の馬は[4-4-3-24](3着内率31.4%)、8枠の馬は[1-1-2-0](3着内率100.0%)となっています。なお、出走頭数が8頭以上だった年(2020年、2022年)に限ると、1枠から7枠の馬は[1-1-0-13](3着内率13.3%)、8枠の馬は[1-1-2-0](3着内率100.0%)でした。8頭立て以上となった場合は、枠順もしっかりチェックしておきましょう。

表3枠番別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1枠 1 1 1 2 5 20.0% 40.0% 60.0%
2枠 1 0 0 4 5 20.0% 20.0% 20.0%
3枠 0 1 2 2 5 0.0% 20.0% 60.0%
4枠 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
5枠 2 1 0 2 5 40.0% 60.0% 60.0%
6枠 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
7枠 0 0 0 6 6 0.0% 0.0% 0.0%
8枠 1 1 2 0 4 25.0% 50.0% 100.0%
前走好走馬は堅実

過去5年の前走着順別成績を見ると、2着以内の馬は[3-5-2-6](3着内率62.5%)、3着以下の馬は[2-0-3-18](3着内率21.7%)となっています。臨戦過程を比較する際は、直近のパフォーマンスを素直に評価したいところです。

表4前走着順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1着 2 3 1 5 11 18.2% 45.5% 54.5%
2着 1 2 1 1 5 20.0% 60.0% 80.0%
3着 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
4着 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
5着 1 0 1 2 4 25.0% 25.0% 50.0%
6着 0 0 1 3 4 0.0% 0.0% 25.0%
8着 0 0 1 1 2 0.0% 0.0% 50.0%
9着 1 0 0 1 2 50.0% 50.0% 50.0%
10着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%

(伊吹 雅也)

有力馬情報

エンリル(牡4・角川秀樹厩舎)



 3歳シーズンは北斗盃2着、北海優駿4着の後、3冠最終戦の王冠賞をレコードタイの時計(1分51秒4)で逃げ切った。前走のコスモバルク記念(5月11日)は4コーナーでシルトプレの目標にされる形となり3着と失速したが、宿命のライバルが不在の今回は、自分のレーススタイルに持ち込めるはず。2,000mは3戦して4、2、6着と未勝利だが、今度こそ白星をつかめるか。


サンビュート(セ6・堂山芳則厩舎)



 昨シーズンの道営記念では、シルトプレ・ルールソヴァールとの壮絶な叩き合いを制し、10着に敗れた昨年同レースの雪辱を果たしてみせた。オフシーズンには報知オールスターC(川崎競馬場)にホッカイドウ競馬所属として遠征すると、南関東の実績馬を相手に3着と善戦した。大井所属として3戦を消化した後の再転入初戦を、白星で飾れるか注目だ。


ゼンノジャスタ(牡6・田中淳司厩舎)



 昨シーズンの最終週に行われた転入初戦を4馬身差で快勝すると、続く今年初戦ナダル・プレミアム(4月26日)ではエンリルの2着。移籍後初の重賞挑戦となったコスモバルク記念こそ5着に敗れたが、勝負所で自ら進出したレース内容は次に繋がりそう。JRA3勝、2歳時から重賞で活躍した経験を武器に、さらに前進をもくろむ。


ドテライヤツ(牡6・角川秀樹厩舎)



 コスモバルク記念ではシルトプレに6馬身差と水をあけられたが、続くキタサンブラック・プレミアム(6月8日)では後方2番手から鮮やかに差し切り、昨年の瑞穂賞以来の白星を飾った。今季に入って一つずつ着順を上げていることからも、1戦ごとに良化がうかがえるだけに、重賞の大舞台で「どてらい(紀州弁で“凄い”の意)」末脚を発揮できそうだ。


ハセノパイロ(牡8・桧森邦夫厩舎)



 今季2戦目のたきかわ菜の花まつり特別(5月11日)では、先に抜けたビービーガウディをゴール寸前で捕らえ、19年富士見オープン(川崎競馬場)以来の白星を挙げた。続くOnlineMarche特別(5月25日)では、同じビービーガウディに2馬身差をつけて連勝と、着実に復調の道を辿っている印象。5年前の東京ダービー馬が完全復活をもくろむ。



(五十音順、文・山下広貴)

※出走馬は6月16日現在の情報をもとにしております。

ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。

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