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2023.5.25(木)

ヒダカソウカップ

H31600m

レースガイド

行先は勝負の夏 女王への出航日和

競走名は日高地方の山岳地帯の草原にのみ特産する固有種に由来。現在では絶滅危惧種に指定されている。門別競馬場に内回りコースが設置された2015年、その内回りを使用する1,600mの条件で第1回が行われた。当レースが創設される前年の14年に条件が変更されたブリーダーズゴールドカップを頂点とする、牝馬重賞戦線の開幕戦。直線の短いマイルの舞台は過去8回、3歳馬から古馬、短距離志向の強い馬から中距離馬まで、多様な適性を持った馬が活躍している舞台設定だ。



★『カウントアップL(レディス)』対象競走


★1-3着馬に「第22回ノースクイーンカップ」(7月6日、門別競馬場)の優先出走権を付与


★1着馬の生産牧場に「マジェスティックウォリアー」の2024年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】

前年ハイライト

スタート直後にまずハナを切ったのはスティールティアラでしたが、2番手を追走していたクーファアチャラが向正面でスティールティアラに並びかけ、3コーナーで単独先頭に。中団から押し上げたクレモナらが迫ったものの、リードを保ったまま4コーナーを通過しました。その後もクーファアチャラの脚色は衰えず、最後は中団から伸びてきたアトムアストレアに1馬身の差をつけてゴール。JRAからの転入初戦を勝利で飾っています。

データ分析

枠順が明暗を分ける可能性もありそう。過去5年の枠番別成績を見ると、1枠から5枠の馬は[0-2-3-25](3着内率16.7%)、6枠から8枠の馬は[5-3-2-19](3着内率34.5%)です。どちらかと言えば外枠有利なレースと見るべきでしょう。

基本的には上位人気馬が優勢も……

過去5年の単勝人気順別成績を見ると、4番人気以内の馬は[5-4-3-8](3着内率60.0%)、5番人気以下の馬は[0-1-2-36](3着内率7.7%)となっています。ただし、2021年以降の過去2年に限ると、4番人気以内の馬は[2-1-0-5](3着内率37.5%)、5番人気以下の馬は[0-1-2-14](3着内率17.6%)でした。ごく近年の傾向を見る限りでは、人気薄の馬も侮れません。

表1単勝人気順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 1 0 2 2 5 20.0% 20.0% 60.0%
2番人気 1 1 0 3 5 20.0% 40.0% 40.0%
3番人気 0 2 0 3 5 0.0% 40.0% 40.0%
4番人気 3 1 1 0 5 60.0% 80.0% 100.0%
5番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
6番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
7番人気 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
8番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
10番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
11番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 0 0 1 1 2 0.0% 0.0% 50.0%
14番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
相性の良いトレーナーを重視したい

過去5年の調教師別成績を見ると、3着以内となった回数が3回以上なのは、角川秀樹調教師・田中淳司調教師の2名となっています。角川秀樹調教師は延べ5頭の管理馬が3着以内に好走していますし、2021年の優勝馬ルナクレアと2022年の優勝馬クーファアチャラはいずれも田中淳司調教師の管理馬。それぞれ、このレースと相性が良いトレーナーと言えるでしょう。

表2調教師別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
角川秀樹 2 2 1 7 12 16.7% 33.3% 41.7%
田中淳司 2 0 1 5 8 25.0% 25.0% 37.5%
松本隆宏 1 1 0 2 4 25.0% 50.0% 50.0%
黒川智貴 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
小野望 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
田中正二 0 0 2 7 9 0.0% 0.0% 22.2%
堂山芳則 0 0 1 1 2 0.0% 0.0% 50.0%
その他の調教師 0 0 0 22 22 0.0% 0.0% 0.0%
前走好走馬は比較的堅実

過去5年の前走着順別成績を見ると、3着以内の馬は[3-3-4-13](3着内率43.5%)、4着以下の馬は[2-2-1-31](3着内率13.9%)となっています。大敗直後の馬が巻き返した例も少なくないとはいえ、基本的には前走好走馬が強いレースです。

表3前走着順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1着 0 3 2 8 13 0.0% 23.1% 38.5%
2着 2 0 0 4 6 33.3% 33.3% 33.3%
3着 1 0 2 1 4 25.0% 25.0% 75.0%
4着 0 0 0 9 9 0.0% 0.0% 0.0%
5着 0 2 0 2 4 0.0% 50.0% 50.0%
6着 0 0 0 6 6 0.0% 0.0% 0.0%
7着 1 0 0 6 7 14.3% 14.3% 14.3%
8着 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
9着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
10着 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
14着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
16着 1 0 0 0 1 100.0% 100.0% 100.0%
馬格がある馬ほど信頼できる

過去5年の前走馬体重区分別成績を見ると、450kg未満の馬は[0-0-0-13](3着内率0.0%)、450kg以上510kg未満の馬は[2-3-4-25](3着内率26.5%)、510kg以上の馬は[3-2-1-6](3着内率50.0%)となっています。前走のレースデータを比較する際は、当時の馬体重にも注目しておいた方が良いかもしれません。

表4前走馬体重区分別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
410kg台 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
420kg台 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
430kg台 0 0 0 6 6 0.0% 0.0% 0.0%
440kg台 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
450kg台 0 1 0 2 3 0.0% 33.3% 33.3%
460kg台 1 0 0 6 7 14.3% 14.3% 14.3%
470kg台 0 1 1 5 7 0.0% 14.3% 28.6%
480kg台 0 1 0 3 4 0.0% 25.0% 25.0%
490kg台 1 0 3 6 10 10.0% 10.0% 40.0%
500kg台 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
510kg台 0 0 1 1 2 0.0% 0.0% 50.0%
520kg台 2 0 0 5 7 28.6% 28.6% 28.6%
530kg台 1 2 0 0 3 33.3% 100.0% 100.0%

(伊吹 雅也)

有力馬情報



☆クーファアチャラ(牝6歳・田中淳司厩舎)


 JRAからの移籍初戦となった昨年の当レースを制覇。その後もノースクイーンC2着、秋桜賞(名古屋競馬場)2着、ウポポイオータムスプリント3着など、距離・競馬場を問わず安定して活躍を続けてきた。今年初戦の上湧別チューリップフェア特別(4月27日)は2着だったが、明け6歳初戦でも速力は示しており、19・20年クオリティスタートに続く、史上3頭目の連覇を狙う。


☆グラーツィア(牝4歳・田中淳司厩舎)


 2歳時に園田プリンセスカップで重賞初制覇、船橋移籍後の昨年は東海クイーンカップ(名古屋競馬場)と留守杯日高賞(水沢競馬場)を連覇するなど、各地の牝馬限定重賞で結果を残してきた。JpnII・関東オークス11着の後は休養に入ったが、再転入初戦となったシバザクラ特別(4月27日)を1馬身半差の逃げ切り。豊富な経験を武器に、4つ目の重賞タイトル獲得を狙う。


☆スティールルージュ(牝4歳・角川秀樹厩舎)


 ここ2走は積極策に転じ、前走のしらさぎ賞(4月26日、浦和競馬場)で不良馬場をものともせずに快勝と、一時期の不振を脱却した印象。直線の短い内回りは、この馬本来の速力を大いに生かせる舞台設定だ。2歳時から大舞台で能力を示してきた才媛が、船橋所属として3つの重賞タイトルを得た実績を胸に提げ、デビューの地・門別で凱旋Vをもくろむ。


☆ネーロルチェンテ(牝6歳・米川昇厩舎)


 2歳時にブロッサムカップで4コーナー先頭から押し切り重賞初制覇。昨シーズンもノースクイーンカップで直線の追い比べを制するなど、当地の牝馬重賞戦線で息の長い活躍を続けている。過去2年の当レースでは、いずれも1番人気に支持されながら6着という結果に終わっているが、内回りのタイトな流れを克服し、「3度目の正直」で上位進出を狙う。


☆フクノルッカ(牝5歳・五十嵐冬樹厩舎)


 JRAで勝利まであと一歩の走りを続けたのちに兵庫へ移籍し3勝を挙げた。移籍初戦のスイセン特別(4月27日)で見せたパフォーマンスは、今季から門別競馬場の馬場と同じ珪砂を使った園田競馬場で積んだレース経験の成果だろう。今回のパートナーは金沢競馬所属の名手・吉原寛人騎手。重賞初挑戦の本馬にとっては、心強いパートナーとなるはずだ。


※五十音順

※出走馬は5月18日現在の情報をもとにしております。

ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。

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