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2023.5.11(木)

コスモバルク記念

H21800m

レースガイド

夢は新たな形へ 名馬の足跡を辿る夜

現存するホッカイドウ競馬重賞で唯一、主題に競走馬名を冠した競走。コスモバルクは2003年に認定厩舎制度の利用馬第1号として旭川競馬場でデビュー。五十嵐冬樹騎手(現調教師)とのコンビで翌04年に皐月賞2着などJRAの牡馬クラシック全競走に出走、06年のシンガポール航空国際カップでは、地方所属馬として初めて国際G1競走を制するなど多くの功績を残し、現在は新冠町・ビッグレッドファームで余生を過ごしている。11年に創設された本競走は現在、古馬中・長距離路線の幕開けとして位置づけられている。



★『カウントアップM(ミドル・マイル)』対象競走


★1-3着馬に「第60回赤レンガ記念」(6月22日、門別競馬場)の優先出走権を付与


★1着馬の生産牧場に「ゴールドシップ」の2024年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】

前年ハイライト

ワークアンドラブとリンノレジェンドがスタート直後から激しい先行争いを繰り広げ、序盤はこの2頭が3番手以下の集団を引き離す展開に。しかし、向正面で差が詰まり、3コーナーでテーオーフォースが先頭に立ちました。4コーナーではチャイヤプーンがテーオーフォースに迫って、一旦は追い比べの形になりかけたものの、残り200m地点のあたりでテーオーフォースが突き放し、独走態勢に。結局、しぶとく伸びてきた2着のバンカブルスターに2馬身の差をつけて押し切っています。

データ分析

過去5年の調教師別成績を見ると、3着以内となった回数が2回以上なのは、角川秀樹調教師・田中淳司調教師・村上正和調教師・米川昇調教師の4名です。なお、延べ12頭を出走させた田中淳司調教師は、すべての年で1頭ずつの管理馬が3着以内となっていました。当レースと相性の良い厩舎と言って良いかもしれません。

上位人気馬の成績がいまひとつ

過去5年の単勝人気順別成績を見ると、3番人気以内の馬は[3-0-3-9](3着内率40.0%)、4-6番人気の馬は[2-5-1-7](3着内率53.3%)、7番人気以下の馬は[0-0-1-13](3着内率7.1%)となっています。単勝7番人気以下の馬が上位に食い込んだ例は少なかったものの、単勝3番人気以内の馬も基本的には過信禁物と見るべきでしょう。

表1単勝人気順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 1 0 1 3 5 20.0% 20.0% 40.0%
2番人気 1 0 1 3 5 20.0% 20.0% 40.0%
3番人気 1 0 1 3 5 20.0% 20.0% 40.0%
4番人気 2 3 0 0 5 40.0% 100.0% 100.0%
5番人気 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
6番人気 0 1 1 3 5 0.0% 20.0% 40.0%
7番人気 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
8番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
服部茂史騎手が5年連続で馬券に絡んでいる

過去5年の騎手別成績を見ると、3着以内となった回数が2回以上なのは、阿部龍騎手・石川倭騎手・服部茂史騎手の3名となっています。なお、服部茂史騎手はすべての年で3着以内となっていました。今年も服部茂史騎手が騎乗するようであればしっかりマークしておきたいところです。

表2騎手別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
服部茂史 2 2 1 0 5 40.0% 80.0% 100.0%
阿部龍 2 0 1 1 4 50.0% 50.0% 75.0%
落合玄太 1 0 0 3 4 25.0% 25.0% 25.0%
石川倭 0 1 1 3 5 0.0% 20.0% 40.0%
宮崎光行 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
桑村真明 0 0 1 3 4 0.0% 0.0% 25.0%
黒澤愛斗 0 0 1 1 2 0.0% 0.0% 50.0%
その他の騎手 0 1 0 14 15 0.0% 6.7% 6.7%
大敗直後の馬は不振

過去5年の前走着順別成績を見ると、8着以内の馬は[4-4-4-18](3着内率40.0%)、9着以下の馬は[1-1-1-10](3着内率23.1%)、中止の馬は[0-0-0-1](3着内率0.0%)となっています。なお、2019年以降の過去4年に限ると、8着以内の馬は[4-3-3-12](3着内率45.5%)、9着以下の馬は[0-1-1-9](3着内率18.2%)、中止の馬は[0-0-0-1](3着内率0.0%)でした。大敗直後の馬はあまり強調できません。

表3前走着順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1着 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
2着 0 0 3 1 4 0.0% 0.0% 75.0%
3着 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
4着 1 0 0 5 6 16.7% 16.7% 16.7%
5着 1 1 0 2 4 25.0% 50.0% 50.0%
6着 1 1 0 4 6 16.7% 33.3% 33.3%
7着 0 2 0 2 4 0.0% 50.0% 50.0%
8着 1 0 0 1 2 50.0% 50.0% 50.0%
9着 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
10着 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
11着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
12着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
13着 1 0 0 2 3 33.3% 33.3% 33.3%
14着 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
15着 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
中止 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
前走の最終コーナー通過順がポイント

過去5年の前走最終コーナー通過順別成績を見ると、4番手以内の馬は[3-2-4-9](3着内率50.0%)、5-9番手の馬は[2-2-1-11](3着内率31.3%)、10番手以下の馬は[0-1-0-8](3着内率11.1%)、中止の馬は[0-0-0-1](3着内率0.0%)となっています。なお、2019年以降の過去4年に限ると、4番手以内の馬は[2-2-3-4](3着内率63.6%)、5-9番手の馬は[2-1-1-9](3着内率30.8%)、10番手以下の馬は[0-1-0-8](3着内率11.1%)、中止の馬は[0-0-0-1](3着内率0.0%)です。前走で積極的な競馬をしていた馬は、それなりに信頼できると見て良いでしょう。

表4前走最終コーナー通過順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番手 1 1 1 3 6 16.7% 33.3% 50.0%
2番手 1 0 0 2 3 33.3% 33.3% 33.3%
3番手 0 1 1 3 5 0.0% 20.0% 40.0%
4番手 1 0 2 1 4 25.0% 25.0% 75.0%
5番手 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
6番手 0 1 0 3 4 0.0% 25.0% 25.0%
7番手 0 1 1 0 2 0.0% 50.0% 100.0%
8番手 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
9番手 2 0 0 4 6 33.3% 33.3% 33.3%
10番手 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
11番手 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
12番手 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
13番手 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
15番手 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
16番手 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
中止 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%

(伊吹 雅也)

有力馬情報



☆エンリル(牡4歳・角川秀樹厩舎)


 昨年夏の王冠賞(8月16日)では、1,800mを1分51秒4というタイレコードで逃げ切り、2歳時の兼六園ジュニアカップ(金沢競馬場)に続く重賞制覇を果たした。今年初戦のナダル・プレミアム(4月26日)は序盤の出入りが激しい展開となったなかで、2馬身という着差以上の完勝。持ち前の先行力を武器に、再度ライバルを逆転できるかが焦点だ。


☆シルトプレ(牡4歳・米川昇厩舎)


 昨年は北斗盃(4月28日)・北海優駿(6月16日)の2冠とダービーグランプリ(10月2日、盛岡競馬場)を制し、年度末の道営記念(11月10日)でもゴール前の大接戦に加わり2着。その実績が評価され、NARグランプリ3歳最優秀牡馬、北海道記者クラブ選出年度代表馬(3歳以上部門)のダブル受賞を果たした。古馬路線の主役に名乗りを挙げるべく、今季初戦に臨む。


☆ゼンノジャスタ(牡6歳・田中淳司厩舎)


 2歳夏にJRA・中京競馬場でデビューし、小倉2歳Sで4着に入ったほか計3勝。昨シーズン最終週の転入初戦・門別軽種馬生産振興会特別(11月9日)が4馬身差の快勝、続くナダル・プレミアムも2着と、今回と同じ門別1,800m戦で1,2着と安定した戦いぶりを見せている。平地の芝・ダート、そして障害でキャリアを積んた経験を武器に、ホッカイドウ競馬移籍後初の重賞挑戦で上位を狙う。


☆ドテライヤツ(牡6歳・角川秀樹厩舎)


 昨シーズンの中盤頃からレースぶりが安定し、瑞穂賞(10月13日)では単勝8番人気の低評価を嘲笑うかのような差し切りで重賞初制覇。続く道営記念も、上位3頭の競り合いに続く4着に入着した。近況は後方からしぶとく脚を伸ばすスタイルが確立しつつある印象。「どてらい男」が持ち前の末脚を武器に、今シーズンのさらなる飛躍を誓う。


☆フレールフィーユ(牡4歳・五十嵐冬樹厩舎)


 一昨年6月に浦和競馬場でデビューし、同年暮れの浦和ジュニアチャンピオンで初勝利。3歳時にはクラウンカップ(川崎競馬場)1着、東京ダービー(大井競馬場)4着と南関東のクラシック戦線で活躍した。管理する五十嵐冬樹調教師は、デビューからここまで3週連続勝利。実績馬の転入初戦で、調教師として初めての重賞タイトル獲得なるか注目だ。


※五十音順

※出走馬は5月4日現在の情報をもとにしております。

ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。

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