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2023.4.27(木)

エトワール賞

H31200m

レースガイド

「北の短距離王」を目指し輝け 2023重賞開幕戦

競走名はフランス語で「星」の意。2001年に旭川競馬場・ダート1,000mの条件で行われた第1回は、13歳馬・オースミダイナーが中央・地方最高齢重賞勝利記録を更新した競走だ。当初から一貫して短距離重賞として定着しており、夏期に施行されていた15-21年を除いては、ダートグレード競走・北海道スプリントカップへの出走を目論む地元馬にとってのステップ戦として位置づけられてきた。2023年シーズン開幕2週目に実施される年度最初の重賞。今年のホッカイドウ競馬重賞戦線は、6ハロンの電撃戦からスタートする。



★『カウントアップS(スプリント)』対象競走


★1-3着馬に「第27回北海道スプリントカップ」(6月1日、門別競馬場)の優先出走権を付与


★1着馬の生産牧場に「ベンバトル」の2024年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】

前年ハイライト

好スタートを決めたアザワクがレースの序盤から先頭に立ち、ケイアイサクソニーが2番手を、ウワサノコウタロウとスティールペガサスが3-4番手を追走。3-4コーナーでスティールペガサスが徐々に先頭との差を詰め、残り200m地点のあたりでアザワクをかわしました。このままスティールペガサスが押し切るかという態勢になったものの、中団を追走していたフジノパンサーがゴール前の直線で大外から急追。決勝線手前でスティールペガサスをかわしきり、自身初の重賞制覇を果たしています。

データ分析

2015-2021年のエトワール賞は8月中旬に施行されていましたが、2022年は5月上旬に施行され、今年もこの時期に施行。2021年以前を含む過去5年の枠番別成績を見ると、1-3枠の馬は[0-1-1-14](3着内率12.5%)、4-8枠の馬は[5-4-4-30](3着内率30.2%)です。ちなみに、2022年は8枠のフジノパンサーが1着、7枠のスティールペガサスが2着、5枠のアザワクが3着。施行時期が変わったとはいえ、今後も内寄りの枠に入った馬は過信禁物と見た方が良いかもしれません。

2番人気以内の馬は特に堅実

過去5年の単勝人気順別成績を見ると、4番人気以内の馬は[5-4-4-7](3着内率65.0%)、5~6番人気の馬は[0-1-1-8](3着内率20.0%)、7番人気以下の馬は[0-0-0-15](3着内率0.0%)となっています。2020年は単勝3番人気以内の3頭がすべて4着以下に敗れてしまったものの、まずは上位人気グループの馬に注目したいところです。

表1単勝人気順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 1 1 1 2 5 20.0% 40.0% 60.0%
2番人気 2 0 2 1 5 40.0% 40.0% 80.0%
3番人気 1 1 0 3 5 20.0% 40.0% 40.0%
4番人気 1 1 1 2 5 20.0% 40.0% 60.0%
5番人気 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
6番人気 0 1 1 3 5 0.0% 20.0% 40.0%
7番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
8番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
11番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
14番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
相性の良いジョッキーに注目したい

過去5年の騎手別成績を見ると、3着以内となった回数が2回以上なのは、阿部龍騎手、石川倭騎手、岩橋勇二騎手、桑村真明騎手、服部茂史騎手、宮崎光行騎手の6名だけ。「その他の騎手」が騎乗した馬はすべて4着以下に敗れています。近年のエトワール賞で上位に食い込んだ実績がないジョッキーは、評価を下げた方が良さそうです。

表2騎手別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
服部茂史 2 0 1 1 4 50.0% 50.0% 75.0%
石川倭 1 1 1 1 4 25.0% 50.0% 75.0%
桑村真明 1 0 2 1 4 25.0% 25.0% 75.0%
宮崎光行 1 0 1 3 5 20.0% 20.0% 40.0%
阿部龍 0 2 0 2 4 0.0% 50.0% 50.0%
岩橋勇二 0 2 0 3 5 0.0% 40.0% 40.0%
その他の騎手 0 0 0 31 31 0.0% 0.0% 0.0%
5着以下に敗れた直後の馬は不振

過去5年の前走着順別成績を見ると、「1着」の馬は[3-3-0-4](3着内率60.0%)、2-4着の馬は[2-2-5-18](3着内率33.3%)、5着以下の馬は[0-0-0-20](3着内率0.0%)となっています。前走を勝ち切った馬は見逃せない存在ですし、大敗直後の馬は強調できません。

表3前走着順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1着 3 3 0 4 10 30.0% 60.0% 60.0%
2着 1 1 2 7 11 9.1% 18.2% 36.4%
3着 1 0 1 6 8 12.5% 12.5% 25.0%
4着 0 1 2 5 8 0.0% 12.5% 37.5%
5着 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
6着 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
7着 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
9着 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
10着 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
11着 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
13着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
18着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
前走の単勝人気順も重要なポイント

過去5年の前走単勝人気順別成績を見ると、2番人気以内の馬は[4-4-2-6](3着内率62.5%)、3-5番人気の馬は[1-1-3-20](3着内率20.0%)、6番人気以下の馬は[0-0-0-16](3着内率0.0%)となっています。前走の内容を比較する際は、最終的な結果だけでなく当時の人気もチェックしておくべきでしょう。

表4前走単勝人気順別成績(過去5年)
1着 2着 3着 4着 以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 2 3 1 3 9 22.2% 55.6% 66.7%
2番人気 2 1 1 3 7 28.6% 42.9% 57.1%
3番人気 0 1 2 8 11 0.0% 9.1% 27.3%
4番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
5番人気 1 0 1 7 9 11.1% 11.1% 22.2%
6番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
7番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
8番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
11番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
16番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%

(伊吹 雅也)

有力馬情報



☆スティールペガサス(牡6歳・角川秀樹厩舎)


 昨年の当レースこそ、フジノパンサーの末脚に屈したが、それから急成長を遂げて4連勝。ウポポイオータムスプリント(9月29日)・道営スプリント(11月9日)と、堂々たる走りで短距離戦線の王者に輝いた。前走の笠松グランプリ(11月29日)でも、各地の快速馬を相手に0秒2差4着。さらなる飛躍に向け、今年の始動戦を白星で飾れるか注目だ。


☆スマートアヴァロン(牡11歳・田中淳司厩舎)


 昨年は休養を経て、夏シーズンから始動。4戦して白星こそ挙げられなかったものの、ウポポイオータムスプリント5着、道営スプリント3着など掲示板圏内を外しておらず、安定して存在感を示してきた。明け11歳の初戦となるが、第1回の当競走では13歳馬オースミダイナーが勝利。豊富な経験と実績を武器に、上位進出をもくろむ。


☆スマートアルタイル(牡8歳・田中淳司厩舎)


 2歳の冬にJRA・中山競馬場でデビューし、これまでに5つの白星を重ねてきた。6歳時に3勝クラス・オープンを連勝して臨んだ北海道スプリントカップでも、直線で鋭く追い込み3着と善戦しており、当地門別の水は合いそうな雰囲気。転入初戦での当レース制覇となれば、07年ビービーバーニングまでさかのぼる。


☆スペシャルエックス(牡3歳・田中淳司厩舎)


 昨年はデビューから3連勝でイノセントカップ(9月8日)を勝利。他地区へ遠征した鎌倉記念(10月12日、川崎競馬場)と兵庫ジュニアグランプリ(11月24日、園田競馬場)で続けて2着と健闘し、「2歳チャンピオンシリーズ」総合優勝の座に輝いた。古馬との初対決で力関係が鍵となるが、斤量差を生かせれば、史上5頭目の3歳馬Vに手が届く。


☆フジノパンサー(牡10歳・米川昇厩舎)


 昨年の当レースでは、先に抜け出したスティールペガサスをゴール前で力強く差し切り、キャリア70戦目にして悲願の重賞タイトル獲得を果たした。その後も58kgの斤量を背負いながら6ハロンのオープン戦線で好勝負を続け、前3走も1、3、1着と安定した成績。衰え知らずの古豪が、11・12年プリティゴールド以来の連覇を狙う。



(五十音順、文・山下広貴)

※出走馬は4月20日現在の情報をもとにしております。

ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。

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