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2022.9.29(木)

ウポポイオータムスプリント

H21200m

レースガイド

スピード自慢の競演 王者の冠へ猛ダッシュ

2020年に創設。競走名の「ウポポイ」とは、アイヌ語で「大勢で歌うこと」の意で、同年白老町にオープンした「民族共生象徴空間」の名称としても用いられている。道営スプリントを開催最終週に移行し、短距離王座の決定戦として位置づけたことに伴い、従来の道営スプリントの開催時期に、そのステップ戦として設定された。11月のJBC競走において、地方競馬各地区の有力馬を選定するための指標となる「JBC指定競走」(スプリント)に指定されている。



★JBC指定競走(JBCスプリント)

★『カウントアップS(スプリント)』対象競走

★1~2着馬に「第17回道営スプリント」(11月9日、門別競馬場)の優先出走権を付与

★1着馬の生産牧場に「ミッキーアイル」の2023年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】

前年ハイライト

レースの序盤は、まずハナに立ったアザワクをウワサノコウタロウ、ドウカンヤマらが追う展開。アザワクがリードを保ったまま3~4コーナーを通過し、ゴール前の直線に入りました。アザワクは残り100m地点過ぎまで先頭をキープしていましたが、決勝線の手前で後方から押し上げたジャスパーシャインが大外を突いて急襲。
最後は中団から伸びたイダペガサス、逃げ粘ったアザワクらに2馬身以上の差をつけて入線し、自身2度目の重賞制覇を果たしています。

データ分析

2020年に創設されたばかりのレースですが、過去2年の前走最終コーナー通過順別成績を見ると、2番手以内の馬は[0-0-1-7](3着内率12.5%)、3番手以下の馬は[2-2-1-7](3着内率41.7%)です。
2020年の優勝馬メイショウアイアンは最終コーナー5番手からの、2021年の優勝馬ジャスパーシャインは最終コーナー8番手からの差し切り勝ちでしたし、今年も先行力の高さを活かしたいタイプは過信禁物と見ておいた方が良いかもしれません。

これまでのところ上位人気馬が堅実

過去2年の単勝人気順別成績を見ると、2番人気以内の馬は[2-0-2-0](3着内率100.0%)、3~4番人気の馬は[0-2-0-2](3着内率50.0%)、5番人気以下の馬は[0-0-0-12](3着内率0.0%)となっています。まずは前評判の高い馬に注目すべきでしょう。

表1単勝人気順別成績(過去2年)
単勝人気順 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 1 0 1 0 2 50.0% 50.0% 100.0%
2番人気 1 0 1 0 2 50.0% 50.0% 100.0%
3番人気 0 1 0 1 2 0.0% 50.0% 50.0%
4番人気 0 1 0 1 2 0.0% 50.0% 50.0%
5番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
6番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
7番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
8番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
田中淳司調教師の管理馬が好成績

過去2年の調教師別成績を見ると、3着以内となった回数が2回以上なのは、田中淳司調教師のみとなっています。2020年1着のメイショウアイアン、2020年3着のソイカウボーイ、2021年2着のイダペガサスと、異なる3頭の管理馬が1回ずつ3着以内に好走していますから、相性の良いトレーナーと見て良さそうです。

表2調教師別成績(過去2年)
調教師 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
田中淳司 1 1 1 2 5 20.0% 40.0% 60.0%
佐久間雅貴 1 0 0 3 4 25.0% 25.0% 25.0%
松本隆宏 0 1 0 1 2 0.0% 50.0% 50.0%
角川秀樹 0 0 1 1 2 0.0% 0.0% 50.0%
その他の調教師 0 0 0 7 7 0.0% 0.0% 0.0%
高齢馬は割り引きが必要

過去2年の馬齢別成績を見ると、6歳以下の馬は[1-2-2-6](3着内率45.5%)、7歳以上の馬は[1-0-0-8](3着内率11.1%)となっています。2021年は7歳以上の馬が4頭出走していたものの、いずれも4着以下に敗退。高齢馬は評価を下げた方が良いかもしれません。

表3馬齢別成績(過去2年)
馬齢別成績 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
3歳 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
4歳 1 0 1 1 3 33.3% 33.3% 66.7%
5歳 0 0 1 2 3 0.0% 0.0% 33.3%
6歳 0 2 0 2 4 0.0% 50.0% 50.0%
7歳 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
8歳 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
10歳 1 0 0 2 3 33.3% 33.3% 33.3%
11歳 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
前走好走馬が強い

過去2年の前走着順別成績を見ると、2着以内の馬は[1-2-2-3](3着内率62.5%)、3着以下の馬は[1-0-0-11](3着内率8.3%)となっています。2021年は前走で2着以内に好走していた4頭のうち3頭が1~3着を占めました。直近のパフォーマンスを素直に評価すべきレースと言えるでしょう。

表4前走着順別成績(過去2年)
前走着順別成績 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1着 0 1 2 2 5 0.0% 20.0% 60.0%
2着 1 1 0 1 3 33.3% 66.7% 66.7%
3着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
4着 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
5着 1 0 0 2 3 33.3% 33.3% 33.3%
6着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
7着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
9着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
10着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%

(伊吹 雅也)

有力情報馬



☆アザワク(牝5歳=角川秀樹厩舎)


 前走のグランシャリオ門別スプリント(7月5日)は、自身の持つコースレコードに0秒3差と迫る58秒7の勝ち時計で逃げ切り、同レース3連覇を果たした。昨年は道営スプリントを勝利したことで、6ハロン戦を含めた「短距離女王」の座に就いたことから、1ハロン延長も問題なさそう。持ち前の快速を生かし、5つ目の重賞タイトル獲得を狙う。


☆イッツクール(牡6歳=田中淳司厩舎)


 2歳時にJRAでデビューし、オープンのききょうS(阪神競馬場)を勝利するなど3勝を挙げた。転入初戦のトライアル戦、ロードカナロア・プレミアム(8月31日)では、最内枠から抜群のダッシュを生かして逃げ切り。新天地での開花をうかがわせる走りをここでもアピールし、連勝で重賞タイトルを勝ち取るか。


☆クーファアチャラ(牝5歳=田中淳司厩舎)


 転入初戦のヒダカソウカップ(5月19日)で重賞初制覇を飾るなど、当初は牝馬重賞戦線を進んできたが、2走前の6ハロン戦「沼田町夜高あんどん祭り特別」(8月4日)で短距離適性が開花。前走の秋桜賞(9月2日、名古屋競馬場)でも、積極策からダノンレジーナ(浦和)とハナ差の接戦を演じた。牡馬一線級が相手でも、見劣りはしないはずだ。


☆ジャスパーシャイン(牡5歳=佐久間雅貴厩舎)


 昨年の当レースで大外から一気の末脚を繰り出し、一昨年の道営スプリントに続く重賞2勝目をマーク。その後JRA移籍後に2戦、ホッカイドウ競馬再転入後に4戦を消化し未勝利と、近況こそ持ち前の末脚は鳴りを潜めているが、自分の型にはまったときの破壊力はメンバー中随一。ここも自分の競馬に徹して連覇をもくろむ。


☆スティールペガサス(牡5歳=角川秀樹厩舎)


 昨年秋の道営スプリントでクビ差2着と健闘し、大井での1戦を挟んで再転入。オープン格の特別戦を3勝し、春のエトワール賞(5月4日)2着、続く北海道スプリントカップ(6月2日)は地元馬最先着の5着と健闘するなど、今季は一層の充実がうかがえる。素質と経験を武器に、待望の重賞タイトル獲得を狙う。



(五十音順、文・山下広貴)

※出走馬は9月22日現在の情報をもとにしております。

ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。

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