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2022.9.21(水)

リリーカップ

H31200m

レースガイド

目指すは北の2歳女王 少女たちの疾走は続く

2004年、旭川競馬場・ダート1,000mの条件で第1回が行われる。13年の第10回までは1,000mで行われてきたが、14年の第11回より、およそ1カ月後に行われる2歳牝馬のダートグレード競走・エーデルワイス賞と同じ1,200mに条件が変更された。04年以降、エーデルワイス賞を勝利したホッカイドウ競馬所属馬10頭のうち9頭が本競走に出走、また過去5年を見ても、本競走の勝ち馬4頭がエーデルワイス賞を勝利しており、本番に向けて見逃すことのできない1戦だ。



★1~2着馬に「第25回エーデルワイス賞」(10月20日、門別競馬場)の優先出走権を付与

★1着馬の馬主に「ヴァンゴッホ」の2023年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】

前年ハイライト

レースの序盤から中盤にかけては、スタート直後から先頭に立ったツーシャドーをスカーレットピース、スティールルージュらが追う展開。4コーナーでツーシャドーが2番手以下を引き離し、単独先頭でゴール前の直線に入ります。
そのままツーシャドーが粘り込みを図る中、中団から馬場の外めを突いて伸びてきたのがスピーディキックとレディオスター。残り100m地点を過ぎたところで2頭がツーシャドーをかわし、最後はスピーディキックがレディオスターに1/2馬身の差をつけて入線しました。

データ分析

前走の内容を評価する際は、当時の人気にも注目しておきたいところ。過去5年の前走単勝人気順別成績を見ると、4番人気以内の馬は[3-5-5-20](3着内率39.4%)、5~7番人気の馬は[2-0-0-15](3着内率11.8%)、8番人気以下の馬は[0-0-0-8](3着内率0.0%)です。直近のレースで上位人気の支持を集めていなかった馬は、過信禁物と見ておいた方が良いかもしれません。

6番人気以内の馬が中心

過去5年の単勝人気順別成績を見ると、6番人気以内の馬は[5-4-4-17](3着内率43.3%)、7番人気以下の馬は[0-1-1-26](3着内率7.1%)となっています。上位人気馬が敗れてしまった例も少なくないとはいえ、極端に前評判の低い馬が上位に食い込む可能性は高くないと見るべきでしょう。

表1単勝人気順別成績(過去5年)
単勝人気順 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 1 1 0 3 5 20.0% 40.0% 40.0%
2番人気 0 2 1 2 5 0.0% 40.0% 60.0%
3番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
4番人気 3 0 1 1 5 60.0% 60.0% 80.0%
5番人気 0 0 2 3 5 0.0% 0.0% 40.0%
6番人気 1 1 0 3 5 20.0% 40.0% 40.0%
7番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
8番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 1 0 3 4 0.0% 25.0% 25.0%
10番人気 0 0 1 3 4 0.0% 0.0% 25.0%
11番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
過去18回中10回で角川秀樹調教師の管理馬が勝利

過去5年の調教師別成績を見ると、3着以内となった回数が3回以上なのは、角川秀樹調教師のみとなっています。なお、2016年以前を含む調教師別の通算勝利数を見ると、10勝の角川秀樹調教師が単独トップで、他に複数回の優勝経験があるトレーナーはいません。今年も角川秀樹調教師の管理馬が出走してきたら要注目です。

表2調教師別成績(過去5年)
調教師 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
角川秀樹 3 2 1 8 14 21.4% 35.7% 42.9%
小野望 1 1 0 8 10 10.0% 20.0% 20.0%
石本孝博 1 0 0 0 1 100.0% 100.0% 100.0%
川島雅人 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
村上正和 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
川島洋人 0 0 2 3 5 0.0% 0.0% 40.0%
齊藤正弘 0 0 1 1 2 0.0% 0.0% 50.0%
その他の調教師 0 0 1 23 24 0.0% 0.0% 4.2%
近年は今回より短い距離のレースを経由してきた馬が不振

過去5年の前走距離別成績を見ると、1100m以下の馬は[2-1-4-30](3着内率18.9%)、1100m超の馬は[3-4-1-13](3着内率38.1%)となっています。なお、2019年以降の過去3年に限ると、1100m以下の馬は[0-0-2-20](3着内率9.1%)、1100m超の馬は[3-3-1-9](3着内率43.8%)でした。
近年の傾向を重く見るならば、前走が1200m以上のレースだった馬を重視すべきでしょう。

表3前走距離別成績(過去5年)
前走距離別成績 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1000m 2 1 4 29 36 5.6% 8.3% 19.4%
1100m 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
1200m 2 4 1 11 18 11.1% 33.3% 38.9%
1600m 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
1700m 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
1800m 1 0 0 0 1 100.0% 100.0% 100.0%
前走で先行していた馬が優勢

過去5年の前走最終コーナー通過順別成績を見ると、1番手の馬は[3-2-2-10](3着内率41.2%)、2~6番手の馬は[1-3-2-16](3着内率27.3%)、7番手以下の馬は[1-0-1-17](3着内率10.5%)となっています。直近のパフォーマンスを比較する際は、道中のポジションもチェックしておきたいところです。

表4前走最終コーナー通過順別成績(過去5年)
前走最終コーナー通過順 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番手 3 2 2 10 17 17.6% 29.4% 41.2%
2番手 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
3番手 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
4番手 0 2 1 2 5 0.0% 40.0% 60.0%
5番手 0 0 1 3 4 0.0% 0.0% 25.0%
6番手 1 0 0 2 3 33.3% 33.3% 33.3%
7番手 0 0 0 8 8 0.0% 0.0% 0.0%
8番手 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
9番手 1 0 1 3 5 20.0% 20.0% 40.0%
10番手 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
11番手 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
15番手 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%

(伊吹 雅也)

有力情報馬



☆アンフォラ(牝2歳=佐久間雅貴厩舎)


 降りしきる雨の中で行われた前走・2歳オープン(8月31日)では、ライトニングブルーをゴール前で豪快に差し切った。3走前のルビー特別(7月19日)はグラビティモデルの3着、続くJRA認定ターフチャレンジもデステージョの4着と、牡馬の有力どころとも互角の走り。重賞初挑戦だが、末脚を武器に上位進出を狙う。


☆サザンレイク(牝2歳=川島洋人厩舎))


 5月26日のデビュー戦(1,000m)で3着に入ると、続く2歳牝馬未勝利・JRA認定アタックチャレンジ競走と逃げて連勝。前走のJRA認定ウィナーズチャレンジ4競走(8月25日)では、初めての1,200mながら、好ダッシュから2番手につけて勝ち馬から0秒3差の3着と善戦した。金沢競馬の名手・吉原寛人騎手をパートナーに、初めて重賞の舞台に挑む。


☆スティールグレイス(牝2歳=角川秀樹厩舎)


 今季最初の2歳オープン競走・JRA認定ウィナーズチャレンジ1競走(6月2日)を勝利。続く栄冠賞(6月28日)は6着と敗れたが、前走・フローラルカップ(8月10日)では、4コーナーから先頭に並びかけるとそのまま抜け出し、重賞初制覇を果たした。14年ステファニーラン以来2頭目の、リリーC・フローラルC連覇なるか注目だ。


☆ライトニングブルー(牝2歳=田中淳司厩舎)


 デビューから3走目の栄冠賞で、2歳馬としては厳しいペースのなか先行し、勝ったコルドゥアンからハナ差の2着と健闘した。前走の2歳オープンは2カ月ぶりの影響もあってか、勝ったアンフォラの末脚に屈したが、今回は一度叩かれた上積みが見込めそう。早くからアピールしてきたスピードを武器に、重賞制覇をもくろむ。


☆リコシェ(牝2歳=佐々木国明厩舎)


 デビューから4戦目の栄冠賞で重賞に初めて出走し、後方から鋭く追い上げ勝ち馬から0秒2差の5着と善戦。ここ2戦はフルールカップ(7月14日)が1/2馬身差2着、フローラルカップでは1馬身半差の2着と、重賞戦線であと一歩の走りを続けてきた。惜敗続きにピリオドを打ち、悲願の重賞制覇を成し遂げるか。



(五十音順、文・山下広貴)

※出走馬は9月15日現在の情報をもとにしております。

ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。

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