netkeiba

2022.9.8(木)

イノセントカップ

H31200m

レースガイド

「若さ」は無限の可能性 それぞれの道が交差する

2001年、門別競馬場・ダート1,200mで第1回が行われる。翌02年~08年までは旭川競馬場・ダート1,500mで施行され、09年の第9回からふたたび創設時の条件に戻された。現在では、2歳牡牝混合重賞の今シーズン最後の6ハロン戦として、地元ホッカイドウ競馬のスピード王を決する意味合いのほか、距離を延長して中距離戦線への参戦、他地区の2歳重賞への遠征、牝馬の場合は翌月に控えたエーデルワイス賞への挑戦など、それぞれの可能性を模索する若駒が激突する。



★1着馬の馬主に「シャンハイボビー」の2023年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】

前年ハイライト

スタート直後の先行争いを制し、まずハナを切ったのはプライルード。3~4コーナーでマイバンビーナが迫ったものの、単独先頭をキープしたまま4コーナーを通過しました。
プライルードは残り100m地点までリードを保っていましたが、中団から少しずつポジションを上げていたレディーアーサーがゴール前で逆転。最後はプライルードに1馬身1/2の差をつけて入線し、デビュー4戦目で自身初の重賞制覇を果たしています。

データ分析

ジョッキーに注目するのも面白そう。過去5年の騎手別成績を見ると、岩橋勇二騎手が[0-2-1-1](3着内率75.0%)、桑村真明騎手が[1-2-0-1](3着内率75.0%)、服部茂史騎手が[2-0-2-0](3着内率100.0%)と、それぞれ優秀な3着内率をマークしていました。今年も出走してきたら目が離せません。

1~2番人気の馬は素直に信頼していい

過去5年の単勝人気順別成績を見ると、2番人気以内の馬は[4-1-3-2](3着内率80.0%)、3番人気以下の馬は[1-4-2-25](3着内率21.9%)となっています。人気薄の馬が上位に食い込んだ例も少なくないとはいえ、まずは前評判の高い馬に注目した方が良さそうです。

表1単勝人気順別成績(過去5年)
単勝人気順 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 3 1 0 1 5 60.0% 80.0% 80.0%
2番人気 1 0 3 1 5 20.0% 20.0% 80.0%
3番人気 0 2 0 3 5 0.0% 40.0% 40.0%
4番人気 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
5番人気 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
6番人気 1 0 0 4 5 20.0% 20.0% 20.0%
7番人気 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
8番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 0 1 1 2 0.0% 0.0% 50.0%
10番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
角川秀樹調教師らが好成績

過去5年の調教師別成績を見ると、3着以内となった回数が2回以上なのは、角川秀樹調教師、田中淳司調教師、松本隆宏調教師の3名となっています。この3厩舎だけで3着以内馬15頭のうち12頭を占めていますから、しっかりチェックしておきましょう。

表2調教師別成績(過去5年)
調教師 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
角川秀樹 1 3 1 3 8 12.5% 50.0% 62.5%
田中淳司 1 1 2 3 7 14.3% 28.6% 57.1%
松本隆宏 1 1 1 3 6 16.7% 33.3% 50.0%
村上正和 1 0 0 1 2 50.0% 50.0% 50.0%
堂山芳則 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
その他の調教師 1 0 0 17 18 5.6% 5.6% 5.6%
3着内率が高いのは内寄りの枠に入った馬

過去5年の枠番別成績を見ると、1~4枠の馬は[1-4-4-9](3着内率50.0%)、5~8枠の馬は[4-1-1-18](3着内率25.0%)となっています。なお、2019年以降の過去3年に限ると、1~4枠の馬は[1-2-3-4](3着内率60.0%)、5~8枠の馬は[2-1-0-14](3着内率17.6%)でした。勝ち切った馬の数はそれほど多くないものの、どちらかと言えば内寄りの枠に入った馬の方が優勢です。

表3枠番別成績(過去5年)
枠番別成績 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1枠 0 1 0 3 4 0.0% 25.0% 25.0%
2枠 1 1 0 2 4 25.0% 50.0% 50.0%
3枠 0 2 1 2 5 0.0% 40.0% 60.0%
4枠 0 0 3 2 5 0.0% 0.0% 60.0%
5枠 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
6枠 2 0 0 4 6 33.3% 33.3% 33.3%
7枠 0 1 0 6 7 0.0% 14.3% 14.3%
8枠 2 0 0 4 6 33.3% 33.3% 33.3%
馬格のある馬は比較的堅実

過去5年の前走馬体重区分別成績を見ると、490kg未満の馬は[1-4-2-23](3着内率23.3%)、490kg以上の馬は[4-1-3-4](3着内率66.7%)となっています。小柄な馬もそれなりに健闘していますが、大型馬はより信頼できると見て良いでしょう。

表4前走馬体重区分別成績(過去5年)
前走馬体重区分別 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
430kg台 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
440kg台 1 1 0 2 4 25.0% 50.0% 50.0%
450kg台 0 0 1 5 6 0.0% 0.0% 16.7%
460kg台 0 2 0 3 5 0.0% 40.0% 40.0%
470kg台 0 1 1 6 8 0.0% 12.5% 25.0%
480kg台 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
490kg台 2 0 1 1 4 50.0% 50.0% 75.0%
500kg台 2 0 1 2 5 40.0% 40.0% 60.0%
510kg台 0 0 1 1 2 0.0% 0.0% 50.0%
540kg台 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%

(伊吹 雅也)

有力情報馬



☆エアポートライナー(牡2歳=田中淳司厩舎)


 第1回能力検査(3月10日)で、その日2番時計タイの49秒4(800m)を計時した好素材。前走・ブリーダーズゴールドジュニアカップ(7月28日)は直線で失速し7着と敗れたものの、当レースで好実績が目立つ栄冠賞の上位入賞馬(4着)。大激戦を勝ち馬からコンマ2秒差に食い込んだ内容から、同じ1,200mでの逆転も十分に考えられる。



☆スペシャルエックス(牡2歳=田中淳司厩舎)


 6月22日のフレッシュチャレンジ(1,000m)を5馬身差の逃げ切り。続くJRA認定ウィナーズチャレンジ3競走(7月27日)では、前半3ハロン34秒5というハイラップを刻みながら後続の猛追を封じ、1,200mを克服した。初めての重賞挑戦でも、持ち前のダッシュ力は互角以上と証明済み。3連勝でタイトル獲得となるか注目だ。



☆デステージョ(牡2歳=角川秀樹厩舎)


 デビュー2戦目のルビー特別(7月19日)で直線鋭く追い込みクビ差の2着。続くJRA認定ターフチャレンジ2競走(8月11日)は好位から抜け出して快勝と、1,200m戦で幅広い戦法を示してきた。13年の当レースで、勝ち時計1分11秒5の2歳コースレコード勝ちを収めたニシケンモノノフの初年度産駒。「親仔2代制覇」への期待も膨らむ。



☆ピーストークス(牡2歳=角川秀樹厩舎)


 前走・ペリドット特別(8月2日)では、2番手追走から力強く抜け出し、不良馬場とはいえ勝ち時計1分00秒2の好時計で連勝を果たした。今年本邦初産駒がデビューしたデクラレーションオブウォーの産駒。デビューから2戦とも、1,000m戦を上がり3ハロン36秒台の時計でまとめており、1ハロン延長にも対応できそうなレースセンスを秘めている。



☆メンコイボクチャン(牡2歳=齊藤正弘厩舎)


 6月30日のデビュー戦(1,100m)では、レコード決着という激しいスピード争いのなか2着と善戦。続く2戦目で初勝利を挙げると、前走のJRA認定アタックチャレンジ競走(8月2日)では、致命的とも言える出遅れをはねのけ、大外から豪快に差し切った。スケール感のある勝ちっぷりから、重賞の相手関係でも引けを取らないだろう。


(五十音順、文・山下広貴)

※出走馬は9月1日現在の情報をもとにしております。

ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。

レース一覧へ