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2022.8.24(水)

サッポロクラシックカップ

H21700m

レースガイド

「only北海道」の若駒たち コクとキレのある走りで頂点へ

競走名は「サッポロビール株式会社」が北海道限定で製造・販売している生ビールの名称に由来。2009年、地方競馬の2歳重賞シリーズ「未来優駿」の一環として、門別競馬場・ダート1,200mの条件で第1回が行われた(未来優駿は19年まで対象)。当初はオープン特別として施行されてきたが、14年からH2格の重賞に格上げされた。JBC2歳優駿が新設された20年には、距離が1,700mに延長。11月3日に行われるJBCを頂点とする2歳中距離路線は、先月のブリーダーズゴールドジュニアカップから本競走、サンライズカップへと続く。



★1着馬の馬主に「パイロ」の2023年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】

前年ハイライト

序盤は好スタートを決めたモーニングショーがまず先手を奪い、ダイナソーらがこれを追う展開。3~4コーナーでダイナソーがモーニングショーに並びかけ、2頭が並走したままゴール前の直線に入りました。
残り200m地点を過ぎたところでダイナソーが前に出たものの、ここで外から伸びてきたのが中団を追走していたリコーヴィクター。決勝線の手前でダイナソーを差し切り、自身初の重賞制覇を果たしています。

データ分析

枠順が明暗を分ける可能性もありそう。10月下旬に門別ダ1200mで施行されていた2019年以前を含む過去5年の枠番別成績を見ると、1~3枠の馬は[1-1-1-12](3着内率20.0%)、4~7枠の馬は[4-4-3-9](3着内率55.0%)、8枠の馬は[0-0-1-5](3着内率16.7%)です。内外極端な枠に入った馬は、過信禁物と見ておいた方が良いかもしれません。

堅く収まりがちな一戦

過去5年の単勝人気順別成績を見ると、2番人気以内の馬は[5-2-2-1](3着内率90.0%)、3~5番人気の馬は[0-3-3-9](3着内率40.0%)、6番人気以下の馬は[0-0-0-16](3着内率0.0%)となっています。上位人気の馬ほど信頼できるレースと言えるでしょう。

表1単勝人気順別成績(過去5年)
単勝人気順 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 3 1 1 0 5 60.0% 80.0% 100.0%
2番人気 2 1 1 1 5 40.0% 60.0% 80.0%
3番人気 0 0 3 2 5 0.0% 0.0% 60.0%
4番人気 0 2 0 3 5 0.0% 40.0% 40.0%
5番人気 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
6番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
7番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
8番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
角川秀樹調教師が好成績をマーク

過去5年の調教師別成績を見ると、3着以内となった回数が4回以上なのは、角川秀樹調教師のみとなっています。ちなみに、2016年以前を含む現役調教師の通算勝利数を見ても、2勝の角川秀樹調教師が単独トップでした。今年も管理馬が出走してきたらマークしておきたいところです。

表2調教師別成績(過去5年)
調教師 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
角川秀樹 1 2 2 4 9 11.1% 33.3% 55.6%
田中淳司 1 1 1 5 8 12.5% 25.0% 37.5%
松本隆宏 1 0 1 3 5 20.0% 20.0% 40.0%
川島雅人 1 0 0 1 2 50.0% 50.0% 50.0%
田中正二 0 2 0 2 4 0.0% 50.0% 50.0%
その他の調教師 1 0 1 11 13 7.7% 7.7% 15.4%
近年は特に前走好走馬が優勢

過去5年の前走着順別成績を見ると、3着以内の馬は[3-4-2-10](3着内率47.4%)、4着以下・中止の馬は[2-1-3-16](3着内率27.3%)となっています。
なお、施行時期と施行コースが変更された2020年以降の過去2年に限ると、3着以内の馬は[1-2-2-4](3着内率55.6%)、4着以下・中止の馬は[1-0-0-8](3着内率11.1%)でした。近年の傾向からも、大敗直後の馬はあまり強調できません。

表3前走着順別成績(過去5年)
前走着順別成績 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1着 3 0 1 5 9 33.3% 33.3% 44.4%
2着 0 2 1 4 7 0.0% 28.6% 42.9%
3着 0 2 0 1 3 0.0% 66.7% 66.7%
4着 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
5着 0 1 1 4 6 0.0% 16.7% 33.3%
6着 0 0 1 1 2 0.0% 0.0% 50.0%
7着 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
8着 1 0 0 0 1 100.0% 100.0% 100.0%
9着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
11着 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
12着 1 0 0 0 1 100.0% 100.0% 100.0%
13着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
中止 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
前走の最終コーナーを2番手以内で通過した馬は堅実

過去5年の前走最終コーナー通過順別成績を見ると、2番手以内の馬は[3-2-3-5](3着内率61.5%)、3番手以下の馬は[2-3-2-21](3着内率25.0%)となっています。なお、施行時期と施行コースが変更された2020年以降の過去2年に限っても、2番手以内の馬は[1-0-2-1](3着内率75.0%)、3番手以下の馬は[1-2-0-11](3着内率21.4%)です。先行力が高い馬は、相応に高く評価すべきでしょう。

表4前走最終コーナー通過順成績(過去5年)
前走最終コーナー通過順 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番手 3 2 2 5 12 25.0% 41.7% 58.3%
2番手 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
3番手 0 0 0 7 7 0.0% 0.0% 0.0%
4番手 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
5番手 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
6番手 1 1 1 2 5 20.0% 40.0% 60.0%
7番手 0 1 0 2 3 0.0% 33.3% 33.3%
8番手 0 1 0 1 2 0.0% 50.0% 50.0%
10番手 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
12番手 1 0 0 0 1 100.0% 100.0% 100.0%
13番手 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
16番手 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%

(伊吹 雅也)

有力情報馬



☆アンディジェン(牡2歳・桧森邦夫厩舎)


 デビューから今まで一貫して、今回と同じ1,700mを続けて使われており、4戦目のアタックチャレンジ(8月3日)で4馬身差の快勝劇を演じて惜敗にピリオドを打った。新種牡馬プレティオラス産駒のサンシャイン牧場(日高町)生産馬となれば、今年の栄冠賞でアッと言わせたコルドゥアンと同じ。血統登録6頭の初年度産駒から、新たな逸材が登場する。



☆オーマイグッネス(牡2歳・角川秀樹厩舎)


 デビュー2戦目の1,200m戦で初勝利。1,700mに距離を延ばした2戦では、いずれも僚馬・ベルピットの後塵を拝しているものの、軽快な先行力を生かし、それぞれ半馬身・2馬身半差の2着と気を吐いてきた。母は東京プリンセス賞1着、関東オークス3着など、南関東の牝馬3冠路線で活躍したブライズメイト。「三度目の正直」で逆転を果たせるか注目だ。



☆グロリオサ(牡2歳・角川秀樹厩舎)


 前走のアタックチャレンジ(7月20日)では、残り600m前後で先頭に立つと後続を圧倒し、2着のアンディジェンに9馬身差をつけて圧勝した。勝ち時計の1分48秒3は、今年行われた門別1,700mの2歳戦で、ベルピットの2走目・パール特別(6月29日)に次ぐ時計。父・インカンテーションは今年がデビュー年。早速5頭の産駒が門別で認定勝ちを収めており、勢いは十分だ。



☆ベルピット(牡2歳・角川秀樹厩舎)


 2連勝で臨んだ前走のブリーダーズゴールドジュニアカップ(7月28日)では、好位のインから直線で力強く抜け出し、単勝オッズ2.4倍の1番人気に応えて重賞初制覇を成し遂げた。馬場の影響もあったとはいえ、1,700mでの2戦は1分47秒8、1分48秒9と高水準の時計で走破。デビュー以来3戦負けなしと底を見せておらず、当レース史上初めての「無敗V」を目指す。



☆リアルガー(牡2歳・黒川智貴厩舎)


 デビュー以来堅実な末脚をアピールし、1,200mのオープン・ルビー特別(7月19日)で4着、距離を延ばしたブリーダーズゴールドジュニアカップでは5着と、大崩れのない走りを続けてきた。新種牡馬・リアルスティールは、地方・中央ですでに4頭が勝ち上がり済み。現役時代にドバイターフを制した父に、新たに種牡馬としての勲章をプレゼントできるか。


(五十音順、文・山下広貴)

※出走馬は8月18日現在の情報をもとにしております。

ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。

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