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2022.6.2(木)

北海道スプリントカップ

JpnIII1200m

レースガイド

砂の短距離王者へ 季節の移ろいを告げる一陣の風

1997年、札幌競馬場・ダート1,000mの条件で第1回が行われる。ホッカイドウ競馬としては、ブリーダーズゴールドカップ、グランシャリオカップ(休止)に次ぐ中央・地方交流重賞だ。2010年に現在の門別競馬場・ダート1,200mとなり、単なるスピード馬では通用しない条件設定に改められた。「北の短距離王決定戦」と称すべきダートグレード競走は、北海道に本格的な「競馬の季節」の到来を告げる1戦として親しまれている。



★『カウントアップS(スプリント)』対象競走

前年ハイライト

レースの序盤は、まずスタート直後の先行争いから抜け出したアザワクがハナを切り、これをダノンチャンス、ヒロシゲゴールド、リュウノユキナらが追う展開。4コーナーを通過したところでヒロシゲゴールドとリュウノユキナが先頭に並びかけ、ゴール前の直線半ばからはこの2頭による一騎打ちとなりました。最後は内のヒロシゲゴールドが外のリュウノユキナに1/2馬身の差をつけてゴール。後方から追い込んだスマートアルタイルが3着となっています。

データ分析

大敗直後の馬は割り引きが必要。過去5年の前走着順別成績を見ると、7着以内の馬は[5-6-4-50](3着内率23.1%)、8着以下の馬は[0-0-0-11](3着内率0.0%)となっていました。
ちなみに、過去3年の前走着順別成績を見ると、5着以内の馬は[3-4-2-24](3着内率27.3%)、6着以下の馬は[0-0-0-11](3着内率0.0%)です。今年も基本的には前走好走馬を重視すべきでしょう。

人気薄の馬が上位に食い込んだ例は少ない

過去5年の単勝人気順別成績を見ると、3番人気以内の馬は[4-5-2-4](3着内率73.3%)、4〜8番人気の馬は[1-1-2-21](3着内率16.0%)、9番人気以下の馬は[0-0-0-36](3着内率0.0%)となっています。堅く収まりがちなレースと見ておいた方が良いかもしれません。

表1単勝人気順別成績(過去5年)
単勝人気順 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 3 2 0 0 5 60.0% 100.0% 100.0%
2番人気 0 2 1 2 5 0.0% 40.0% 60.0%
3番人気 1 1 1 2 5 20.0% 40.0% 60.0%
4番人気 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
5番人気 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
6番人気 1 0 0 4 5 20.0% 20.0% 20.0%
7番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
8番人気 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
9番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
11番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
14番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
15番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
16番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
JRA所属ジョッキーが優勢も……

過去5年の騎手別成績を見ると、3着以内となった回数が2回以上なのは、落合玄太騎手(2回)のみとなっています。なお、騎手の所属別成績を見ると、JRA所属の騎手は[4-4-2-6](3着内率62.5%)、地方所属の騎手は[1-2-2-55](3着内率8.3%)となっていました。JRA所属ジョッキーが優勢ではあるものの、単勝3番人気以下だったにもかかわらず3着以内となった7頭のうち5頭は、地方所属ジョッキーが騎乗していた馬。オッズ次第では地方所属ジョッキーも積極的に狙っていきたいところです。

表2騎手別成績(過去5年)
騎手 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
落合玄太 1 1 0 1 3 33.3% 66.7% 66.7%
横山典弘 1 0 0 1 2 50.0% 50.0% 50.0%
岩田康誠 1 0 0 0 1 100.0% 100.0% 100.0%
北村宏司 1 0 0 0 1 100.0% 100.0% 100.0%
濱中俊 0 1 0 0 1 100.0% 100.0% 100.0%
戸崎圭太 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
山本聡哉 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
柴田善臣 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
酒井学 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
武豊 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
阿部龍 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
五十嵐冬樹 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
松山弘平 0 0 1 1 2 0.0% 0.0% 50.0%
大野拓弥 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
その他の騎手 0 0 0 50 50 0.0% 0.0% 0.0%
前走が少頭数のレースだった馬は不振

過去5年の前走出走頭数別成績を見ると、11頭以下の馬は[2-0-0-36](3着内率5.3%)、12頭の馬は[2-2-0-17](3着内率19.0%)、13頭以上の馬は[1-4-4-8](3着内率52.9%)となっています。それなりに好走例もあるとはいえ、出走頭数がさほど多くないレースを経由してきた馬は、過信禁物と見るべきでしょう。

表3前走出走頭数別成績(過去5年)
前走出走頭数 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
6頭 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
8頭 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
9頭 0 0 0 7 7 0.0% 0.0% 0.0%
10頭 1 0 0 6 7 14.3% 14.3% 14.3%
11頭 1 0 0 18 19 5.3% 5.3% 5.3%
12頭 2 2 0 17 21 9.5% 19.0% 19.0%
13頭 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
14頭 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
15頭 1 2 1 2 6 16.7% 50.0% 66.7%
16頭 0 1 1 6 8 0.0% 12.5% 25.0%
18頭 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
馬格が明暗を分けそう

過去5年の前走馬体重区分別成績を見ると、500kg未満の馬は[1-2-1-24](3着内率14.3%)、500kg以上520kg未満の馬は[4-3-3-21](3着内率32.3%)、520kg以上の馬は[0-0-0-16](3着内率0.0%)、記録なしの馬(前走が国外の競走だった馬)は[0-1-0-0](3着内率100.0%)となっています。馬格のない馬もやや苦戦していますが、極端な大型馬は強調できません。

表4前走馬体重区分別成績(過去5年)
前走馬体重区分 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
460kg台 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
470kg台 0 2 1 7 10 0.0% 20.0% 30.0%
480kg台 1 0 0 6 7 14.3% 14.3% 14.3%
490kg台 0 0 0 8 8 0.0% 0.0% 0.0%
500kg台 1 1 1 14 17 5.9% 11.8% 17.6%
510kg台 3 2 2 7 14 21.4% 35.7% 50.0%
520kg台 0 0 0 10 10 0.0% 0.0% 0.0%
530kg台 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
540kg台 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
550kg台 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
記録なし 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%

(伊吹 雅也)

有力情報馬



☆スマートダンディー(牡8歳・JRA栗東=石橋守厩舎)


 3月の千葉S(中山競馬場)で実に2年ぶりの白星を挙げると、続くリステッド競走・コーラルS(阪神競馬場)でも、好位追走から直線で鮮やかに抜け出し、トップハンデ58kgの斤量を克服した。重賞ではこれまでに6戦し、昨年のカペラS(中山競馬場)5着が最高だが、オープン連勝の勢いがあれば、上位進出も十分に可能だ。



☆ダンシングプリンス(牡6歳・JRA美浦=宮田敬介厩舎)


 2月にサウジアラビアで行われたGIII・リヤドダートスプリントでは、世界の強豪を相手に、2着馬に5馬身3/4の差をつけて逃げ切った。本馬とおよそ2年半ぶりにコンビを組むのは、今年地元リーディングトップ(5月26日終了時点)をひた走る若武者・落合玄太騎手。このコースを存分に知る鞍上に導かれ、「世界レベル」のスピードをあらためて証明する。



☆ヒロシゲゴールド(牡7歳・JRA栗東=北出成人厩舎)


 昨年の当レースで待望の重賞初制覇を飾ると、続くクラスターC(盛岡競馬場)3着、マイルチャンピオンシップ南部杯(盛岡競馬場)2着と、交流重賞でさらに実績を重ねた。鞍上の「レジェンド」武豊騎手とは8度目のコンビ。スタート直後につまずくアクシデントに泣いた前走・東京スプリント(大井競馬場)の雪辱を果たし、当レース4頭目の連覇を狙う。



☆フジノパンサー(牡9歳・米川昇厩舎)


 地元のトライアル戦・エトワール賞(5月4日)では、15年4月に当地でデビューして以来、キャリア70戦目で悲願の重賞初制覇を果たした。ここ数戦は後方から脚をためる形で成績を挙げており、9歳馬ながらもレーススタイルがますます進化している様子。ベテランホースらしい落ち着いたレースぶりと地の利で、JRA勢の快速に対抗する。



☆リュウノユキナ(牡7歳・JRA美浦=小野次郎厩舎)


 デビューの地・門別競馬場へおよそ3年半ぶりの参戦となった昨年の当レースでは、ヒロシゲゴールドに惜しくも半馬身及ばず2着。ここ3戦も勝ち馬から半馬身、アタマ差、ハナ差とあと一歩の走りが続いている。今年黄綬褒章を受章したJRA現役最年長・柴田善臣騎手を再びパートナーに迎え、惜敗続きにピリオドを打つ。


(五十音順、文・山下広貴)

※出走馬は5月26日現在の情報をもとにしております。

ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。

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