netkeiba

2022.5.19(木)

ヒダカソウカップ

H21600m

レースガイド

「女王」の頂へ出航 1マイルの旅路を往く

競走名は北日高山脈南部のアポイ岳やその周辺にのみ生息する、キンポウゲ科の植物に由来。「幻の花」と呼ばれ、絶滅危惧種に指定されている。門別競馬場に内回りコースが新設された2015年、7つ設定された「内回り重賞」のひとつとして創設された。創設前年に牝馬限定戦として生まれ変わった交流重賞・ブリーダーズゴールドカップを頂点とした、ホッカイドウ競馬牝馬重賞戦線の開幕戦。17年からグレードがH3→H2に格上げとなった。昨年からはJBC協会協力のもと『カウントアップ・チャレンジ』対象競走となり、「北の女王」を決定づける戦いに花を添える。



★『カウントアップL(レディス)』対象競走

★1〜3着馬に「第21回ノースクイーンカップ」(7月7日、門別競馬場)の優先出走権を付与

★1着馬の生産牧場に「マジェスティックウォリアー」の2023年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】

前年ハイライト

スタート直後の先行争いを制し、まずハナを切ったのはマリーンワン。道中は縦長の展開となりましたが、中団からポジションを押し上げたルナクレア・クオリティスタートらが4コーナーを回ったところで先頭に並びかけ、横に広がっての追い比べとなりました。
ゴール前はルナクレアとクオリティスタートによる内外離れての一騎打ちとなり、最終的には外のルナクレアが1/2馬身差で勝利。なお、単勝13番人気のストラールが3着に食い込んだこともあり、3連単で33万3730円の高額配当が飛び出しています。

データ分析

今回より短い距離のレースを経由してきた馬は比較的堅実。前走の距離が1400m以下だった馬は、2017年以降の過去5年だと[2-2-3-14](3着内率33.3%)、2019年以降の過去3年に限ると[1-2-2-7](3着内率41.7%)でした。
今年も該当馬がいたらしっかりマークしておきましょう。

基本的には上位人気馬が優勢

過去5年の単勝人気順別成績を見ると、4番人気以内の馬は[5-4-3-8](3着内率60.0%)、5番人気以下の馬は[0-1-2-34](3着内率8.1%)となっています。なお、2018年以降の過去4年に限ると、単勝5番人気以下だったにもかかわらず3着以内となったのは、2021年3着のストラールのみでした。まずは前評判の高い馬に注目したいところです。

表1単勝人気順別成績(過去5年)
単勝人気順 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 1 0 2 2 5 20.0% 20.0% 60.0%
2番人気 2 1 0 2 5 40.0% 60.0% 60.0%
3番人気 0 2 0 3 5 0.0% 40.0% 40.0%
4番人気 2 1 1 1 5 40.0% 60.0% 80.0%
5番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
6番人気 0 0 1 4 5 0.0% 0.0% 20.0%
7番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
8番人気 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
9番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
11番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 0 0 1 1 2 0.0% 0.0% 50.0%
14番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
相性の良いトレーナーを重視したい

過去5年の調教師別成績を見ると、3着以内となった回数が3回以上なのは、角川秀樹調教師・田中正二調教師・松本隆宏調教師の3名となっています。なお、この3名はいずれも複数の管理馬が3着以内に好走していました。それぞれヒダカソウカップとは相性が良いトレーナーと言えるでしょう。

表2調教師別成績(過去5年)
調教師別成績 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
角川秀樹 2 2 1 6 11 18.2% 36.4% 45.5%
松本隆宏 1 2 0 2 5 20.0% 60.0% 60.0%
田中正二 1 0 2 6 9 11.1% 11.1% 33.3%
田中淳司 1 0 1 4 6 16.7% 16.7% 33.3%
小野望 0 1 0 0 1 0.0% 100.0% 100.0%
その他の調教師 0 0 0 20 20 0.0% 0.0% 0.0%
近年は特に前走好走馬が堅実

過去5年の前走着順別成績を見ると、3着以内の馬は[4-2-4-12](3着内率45.5%)、4着以下の馬は[1-3-1-30](3着内率14.3%)となっています。なお、2019年以降の過去3年に限ると、3着以内の馬は[3-2-3-6](3着内率57.1%)、4着以下の馬は[0-1-0-22](3着内率4.3%)でした。大敗直後の馬は評価を下げた方が良いかもしれません。

表3前走着順別成績(過去5年)
前走着順別成績 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1着 0 2 2 6 10 0.0% 20.0% 40.0%
2着 2 0 0 5 7 28.6% 28.6% 28.6%
3着 2 0 2 1 5 40.0% 40.0% 80.0%
4着 0 1 0 10 11 0.0% 9.1% 9.1%
5着 0 2 0 2 4 0.0% 50.0% 50.0%
6着 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
7枠 1 0 0 5 6 16.7% 16.7% 16.7%
8着 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
9着 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
10着 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
11着 0 0 1 0 1 0.0% 0.0% 100.0%
14着 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
馬格のある馬ほど信頼できる

過去5年の前走馬体重区分別成績を見ると、470kg未満の馬は[0-1-0-18](3着内率5.3%)、470kg以上の馬は[5-4-5-24](3着内率36.8%)となっています。なお、2019年以降の過去3年に限ると、490kg未満の馬は[0-1-1-18](3着内率10.0%)、490kg以上の馬は[3-2-2-10](3着内率41.2%)でした。前走に490kg以上の馬体重で出走した大型馬は、上位に食い込む可能性が比較的高いと見てよさそうです。

表4前走馬体重区分別成績(過去5年)
前走馬体重区分別成績 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
410kg台 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
420kg台 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
430kg台 0 0 0 6 6 0.0% 0.0% 0.0%
440kg台 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
450kg台 0 1 0 2 3 0.0% 33.3% 33.3%
460kg台 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
470kg台 0 1 1 4 6 0.0% 16.7% 33.3%
480kg台 0 1 1 3 5 0.0% 20.0% 40.0%
490kg台 1 0 2 6 9 11.1% 11.1% 33.3%
500kg台 1 0 0 2 3 33.3% 33.3% 33.3%
510kg台 0 0 1 3 4 0.0% 0.0% 25.0%
520kg台 2 0 0 5 7 28.6% 28.6% 28.6%
530kg台 1 2 0 1 4 25.0% 75.0% 75.0%

(伊吹 雅也)

有力情報馬



☆クレモナ(牝4歳・堂山芳則厩舎)


 父・クラグオーはクラキングオーの仔で、2010年にホッカイドウ競馬3歳3冠を達成したクラキンコの全弟。その世代唯一の産駒である本馬は、兵庫所属時の昨年、のじぎく賞(園田競馬場)を鮮やかに差し切り、父に初めての重賞タイトルをプレゼントした。ホッカイドウ競馬ゆかりの血統馬が、デビューの地・門別競馬場でふたたび花開くか注目だ。


☆サイファリス(牝6歳・田中淳司厩舎)


 昨シーズンは未勝利に終わったものの、ホッカイドウ競馬移籍以来初めての他地区遠征となったビューチフルドリーマーカップで2着に入るなど、8戦して2着3回3着1回と堅実な走りを続けてきた。今回は移籍以来、当地23戦目にして初めての内回り戦。自慢の末脚をマイルの舞台でも発揮し、善戦続きにピリオドを打てるかが焦点となるだろう。


☆ディアリッキー(牝4歳・森山雄大厩舎)


 船橋競馬場でデビュー2連勝を果たし、20年の東京2歳優駿牝馬(大井競馬場)3着、翌21年の東京プリンセス賞(大井競馬場)2着と、南関東の牝馬クラシック戦線でも上位の存在だった。昨年12月の交流Jpn?・クイーン賞(船橋競馬場)でも、強豪を相手にじわじわと追い上げ4着と善戦。およそ5カ月半ぶりの実戦だが、実績の面では引けを取らないだろう。


☆ネーロルチェンテ(牝5歳・米川昇厩舎)


 昨シーズンはノースクイーンカップで勝ち馬とハナ差の2着、準重賞のひだかオープン1着など、当地の牝馬戦線ではトップクラスの活躍を見せた。今年初戦のオープン特別・上湧別チューリップフェア特別(4月21日)では、牡馬を相手に2着に3馬身差をつけての快勝。2歳時のブロッサムカップ以来、およそ2年半ぶりの重賞制覇をもくろむ。


☆バブルガムダンサー(牝5歳・角川秀樹厩舎)


 栄冠賞で母・オノユウとの2代制覇を果たし、早くから素質の高さをアピールしてきた1頭。昨シーズンは6戦して未勝利に終わったが、今年初戦のシバザクラ特別(4月20日)では直線の追い比べから1年6カ月ぶりの勝利を挙げ、復調をアピールした。母譲りの雄大な馬格を生かし、10着に終わった昨年のリベンジを果たせるか。



(五十音順、文・山下広貴)

※出走馬は5月12日現在の情報をもとにしております。

ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。

レース一覧へ