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2022.5.4(水)

エトワール賞

H31200m

レースガイド

さらなる高みへ 夜空に光る流星群

2001年に創設。当初は1,000m重賞として旭川・札幌競馬場で実施されていたが、節目の第10回(10年)から現在の門別競馬場・ダート1,200mの条件に改められた。一時期は夏に開催され、短距離戦線の総決算・道営スプリントへの足掛かりとして位置づけられていたものの、今年からふたたび春季に開催時期が移行。ホッカイドウ競馬の古馬短距離重賞路線の幕開け、そしておよそ1か月後に同舞台で行われる交流重賞・北海道スプリントカップへのステップとしての意味合いを持つ。



★『カウントアップS(スプリント)』対象競走

★1~3着馬に「第26回北海道スプリントカップ」(6月2日、門別競馬場)、1着馬に「第17回道営スプリント」(11月9日、門別競馬場)の優先出走権を付与

★1着馬の生産牧場に「ベンバトル」の2023年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】

前年ハイライト

レースの序盤は好スタートを決めたフリーホースカップと、これに競りかけていったスティールペガサスが馬群を引っ張る展開。3番手を追走していたイダペガサスが4コーナーで先頭に並びかけ、ゴール前の直線に入りました。
中団を追走していたソルサリエンテ、後方から大外を突いて追い込んだジャスパーシャインらが少しずつ差を詰めたものの、結局先に抜け出したイダペガサスが先頭をキープしたままゴール。待望の重賞初制覇を飾っています。

データ分析

2015~2021年のエトワール賞は8月中旬に施行されていました。特徴的だったのは前走好走馬が強い点。過去5年の前走着順別成績を見ると、2着以内の馬は[5-3-2-12](3着内率45.5%)、3~5着の馬は[0-2-3-17](3着内率22.7%)、6着以下の馬は[0-0-0-15](3着内率0.0%)となっています。
施行時期の変更により傾向が一変する可能性もあるとはいえ、一応は頭に入れておくべきでしょう。

2番人気以内の馬は特に堅実

過去5年の単勝人気順別成績を見ると、2番人気以内の馬は[4-0-3-3](3着内率70.0%)、3~6番人気の馬は[1-4-2-13](3着内率35.0%)、7番人気以下の馬は[0-1-0-28](3着内率3.4%)となっています。前評判の高い馬はそれなりに信頼できるレースと見て良さそうです。

表1単勝人気順別成績(過去5年)
単勝人気順 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 2 0 1 2 5 40.0% 40.0% 60.0%
2番人気 2 0 2 1 5 40.0% 40.0% 80.0%
3番人気 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
4番人気 1 1 1 2 5 20.0% 40.0% 60.0%
5番人気 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
6番人気 0 1 1 3 5 0.0% 20.0% 40.0%
7番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
8番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0 1 0 3 4 0.0% 25.0% 25.0%
11番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
14番人気 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%
田中淳司調教師はこのレースと相性良し

過去5年の調教師別成績を見ると、3着以内となった回数が3回以上なのは、田中淳司調教師のみとなっています。なお、田中淳司調教師は2017年1着のタイセイバンデット、2018年3着のサトノプリンシパル、2019年1着のジョウラン、2019年2着のタイセイエクレール、2020年2着のルナクレア、2021年1着のイダペガサスと、異なる6頭の管理馬がそれぞれ1回ずつ3着以内に好走していました。今年も田中淳司厩舎の馬がエントリーしてきたらしっかりマークしておきましょう。

表2調教師別成績(過去5年)
調教師別成績 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
田中淳司 3 2 1 7 13 23.1% 38.5% 46.2%
松本隆宏 1 0 1 2 4 25.0% 25.0% 50.0%
廣森久雄 1 0 0 1 2 50.0% 50.0% 50.0%
佐久間雅貴 0 1 1 3 5 0.0% 20.0% 40.0%
米川昇 0 1 1 1 3 0.0% 33.3% 66.7%
桧森邦夫 0 1 0 6 7 0.0% 14.3% 14.3%
角川秀樹 0 0 1 3 4 0.0% 0.0% 25.0%
その他の騎手 0 0 0 21 21 0.0% 0.0% 0.0%
内寄りの枠に入った馬は不振

過去5年の枠番別成績を見ると、1~3枠の馬は[0-1-1-14](3着内率12.5%)、4~8枠の馬は[5-4-4-30](3着内率30.2%)となっています。2021年は2枠のジャスパーシャインが大外を突いて2着に食い込んだものの、内寄りの枠を引いた馬は過信禁物と見ておいた方が良いかもしれません。

表3枠番別成績(過去5年)
枠番別成績 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1枠 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
2枠 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
3枠 0 0 1 5 6 0.0% 0.0% 16.7%
4枠 0 2 0 5 7 0.0% 28.6% 28.6%
5枠 1 0 1 6 8 12.5% 12.5% 25.0%
6枠 3 0 1 5 9 33.3% 33.3% 44.4%
7枠 0 1 0 8 9 0.0% 11.1% 11.1%
8枠 1 1 2 6 10 10.0% 20.0% 40.0%
4~5歳馬が信頼できない

過去5年の馬齢別成績を見ると、3歳の馬は[1-1-1-1](3着内率75.0%)、4~5歳の馬は[0-2-0-18](3着内率10.0%)、6歳以上の馬は[4-2-4-25](3着内率28.6%)となっています。施行時期が早まった分、3歳の馬は扱いに注意したいところですが、4~5歳勢よりも6歳以上の高齢馬が優秀な成績を収めている点は重要なポイントと言えそうです。

表4馬齢別成績(過去5年)
馬齢別成績 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
3歳 1 1 1 1 4 25.0% 50.0% 75.0%
4歳 0 1 0 8 9 0.0% 11.1% 11.1%
5歳 0 1 0 10 11 0.0% 9.1% 9.1%
6歳 3 1 2 8 14 21.4% 28.6% 42.9%
7歳 1 0 1 7 9 11.1% 11.1% 22.2%
8歳 0 1 1 7 9 0.0% 11.1% 22.2%
9歳 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
11歳 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%

(伊吹 雅也)

有力情報馬



☆アザワク(牝5歳・角川秀樹厩舎)


 昨年夏のロードカナロア・プレミアムで、4歳にして1,200m戦を初勝利。暮れの大一番・道営スプリントを逃げ切り、続く笠松グランプリ(笠松競馬場)でも、各地の強豪を相手に3着と善戦した。地方競馬でも現役屈指といえるダッシュ力に終いの粘りが加わり、5歳シーズンもますます突き進む。


☆イダペガサス(牡7歳・田中淳司厩舎)


 昨年夏のエトワール賞では直線の追い比べから抜け出し、悲願の重賞制覇を。オフシーズンも果敢に海を越え、兵庫ゴールドトロフィー(園田競馬場)5着、黒潮スプリンターズC(高知競馬場)2着、東海桜花賞(名古屋)5着と好勝負を演じてきた。強敵相手に鍛えられた経験を胸に、同レース史上3頭目の連覇をもくろむ。


☆ケイアイサクソニー(牡6歳・安田武広厩舎)


 JRA在籍時は芝の1200-1400mで4勝。昨年5月に新潟競馬場の直線芝1,000m戦・韋駄天Sでは、勝ち馬からアタマ差の2着と健闘した。母の半兄は、16年にグランシャリオ門別スプリントを制したケイアイユニコーン。同馬主・同厩舎で活躍したおじのように、ホッカイドウ競馬転入初戦で重賞制覇を飾れるか。


☆スティールペガサス(牡5歳・角川秀樹厩舎)


 今年初戦のアドマイヤマーズ・プレミアム(4月20日)では、好位追走から鮮やかに抜け出して3馬身差の快勝を挙げた。2歳時から高い素質を示し続け、重賞競走には11度目の挑戦。昨シーズンは星雲賞3着、道営スプリント2着とあと一歩のところで涙を呑んできたが、勢いそのままに悲願のタイトル奪取をめざす。


☆ソルサリエンテ(牡8歳・松本隆宏厩舎)


 20年の第20回に本競走を制覇。昨シーズンは12戦して勝ち星にこそ恵まれなかったが、夏のエトワール賞で1馬身+1/2馬身差の3着に入るなど、要所でベテランらしい存在感をあらわにした。外枠に入ったときの安定感は抜群の一言。道中でスムーズに流れに乗れば、チャンスをつかめるはずだ。



(五十音順、文・山下広貴)

※出走馬は4月28日現在の情報をもとにしております。

ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。

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