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2022.4.28(木)

北斗盃

H21600m

レースガイド

「クラシック」の幕開けは、七つ星輝く夜空の下に

1977年に創設。ホッカイドウ競馬の3歳三冠競走のなかでは2番目に創設されたレースである。創設当初から春シーズンに開催時期が一定しており、80年に三冠競走すべてが揃って以来、北海道のクラシック最初の関門に組み込まれてきた。創設当初から距離はおおむねマイル前後、一時期は1,000~1,200mの短距離に設定されてきたが、2015年の第39回は、門別競馬場内回りコース新設以来2番目のレースとして施行。以後は1,600mの距離に固定されている。ゴールまでのホームストレッチ218mという内回りコースは、スピードと持久力、騎手の技量のいずれを欠いても勝ちを掴めない条件。馬の総合力、ジョッキーの仕掛けのタイミングが問われる1戦となりそうだ。



★1~2着馬に「第50回北海優駿」(6月16日、門別競馬場)の優先出走権を付与

★1着馬の馬主に「フィエールマン」の2023年種付権利を付与【スタリオンシリーズ競走】

前年ハイライト

スタート直後の先頭争いを制し、まずハナを切ったのはラブミーグッド。ソロユニットが2番手につけ、リーチ・ラッキードリームらも先団を追走していましたが、向正面でオタクインパクトがポジションを押し上げるなど、レースの中盤はやや出入りの激しい展開となりました。

4コーナーからゴール前の直線入り口にかけて進出してきたのは、リーチ・ソロユニット・ラッキードリームの3頭。最後はラッキードリームが追い比べを制し、自身3度目の重賞制覇を果たしています。

データ分析

過去5年の3着以内馬15頭中4頭は、前走の着順が7着以下でした。該当馬は7頭しかいなかったので、3着内率にすると57.1%。前走の着順が2着以内だった馬も[3-4-4-18](3着内率37.9%)と安定しており、前走好走馬が信頼できないわけではないものの、大敗直後の馬を軽視してしまわないよう心掛けたいところです。

堅く収まりがちな一戦

過去5年の単勝人気順別成績を見ると、3番人気以内の馬は[5-4-3-3](3着内率80.0%)、4~7番人気の馬は[0-1-2-17](3着内率15.0%)、8番人気以下の馬は[0-0-0-22](3着内率0.0%)となっています。2021年も単勝3番人気以内の3頭がそのまま1~3着を占め、3連単の配当は1590円にとどまりました。まずは前評判の高い馬に注目すべきでしょう。

表1単勝人気順別成績(過去5年)
単勝人気順 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
1番人気 4 0 0 1 5 80.0% 80.0% 80.0%
2番人気 1 3 1 0 5 20.0% 80.0% 100.0%
3番人気 0 1 2 2 5 0.0% 20.0% 60.0%
4番人気 0 1 0 4 5 0.0% 20.0% 20.0%
5番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
6番人気 0 0 0 5 5 0.0% 0.0% 0.0%
7番人気 0 0 2 3 5 0.0% 0.0% 40.0%
8番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0 0 0 4 4 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
11番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 0 0 0 3 3 0.0% 0.0% 0.0%
14番人気 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
五十嵐冬樹騎手と服部茂史騎手が好成績

過去5年の騎手別成績を見ると、3着以内となった回数が3回以上なのは、五十嵐冬樹騎手・服部茂史騎手の2名となっています。なお、五十嵐騎手は出走数が4回、3着内数が4回。服部騎手は出走数が5回、3着内数が5回と、両騎手とも一度も4着以下に敗れていません。このレースと非常に相性が良いジョッキーと言えそうです。

表2騎手別成績(過去5年)
騎手別成績 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
五十嵐冬樹 3 1 0 0 4 75.0% 100.0% 100.0%
井上俊彦 1 0 0 2 3 33.3% 33.3% 33.3%
村上忍 1 0 0 0 1 100.0% 100.0% 100.0%
服部茂史 0 4 1 0 5 0.0% 80.0% 100.0%
松井伸也 0 0 2 2 4 0.0% 0.0% 50.0%
阿部龍 0 0 1 3 4 0.0% 0.0% 25.0%
岩橋勇二 0 0 1 3 4 0.0% 0.0% 25.0%
その他の騎手 0 0 0 32 32 0.0% 0.0% 0.0%
堂山芳則調教師・田中淳司調教師が好成績

過去5年の調教師別成績を見ると、3着以内となった回数が3回以上なのは、堂山芳則調教師・田中淳司調教師となっています。なお、田中淳司調教師は2017年から2020年にかけての4年連続で管理馬が3着以内となりました。今後もしっかりマークしておきましょう。

表3調教師別成績(過去5年)
調教師別成績 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
堂山芳則 1 1 1 2 5 20.0% 40.0% 60.0%
菅原勲 1 0 0 0 1 100.0% 100.0% 100.0%
川島洋人 1 0 0 3 4 25.0% 25.0% 25.0%
田中淳司 0 3 2 7 12 0.0% 25.0% 41.7%
角川秀樹 0 0 1 6 7 0.0% 0.0% 14.3%
齊藤正弘 0 0 1 1 2 0.0% 0.0% 50.0%
その他の調教師 0 0 0 19 19 0.0% 0.0% 0.0%
前走が12頭立て以上のレースだった馬は堅実

過去5年の前走出走頭数別成績を見ると、11頭以下の馬は[2-4-4-37](3着内率21.3%)、12頭以上の馬は[3-1-1-5](3着内率50.0%)となっています。少頭数となる年も少なくないレースですが、前走が多頭数のレースだった馬は比較的信頼できると見て良いかもしれません。

表4前走出走頭数別成績(過去5年)
前走出走頭数 1着 2着 3着 4着以下 総数 勝率 連対率 3着内率
5頭 0 0 0 2 2 0.0% 0.0% 0.0%
6頭 0 0 0 7 7 0.0% 0.0% 0.0%
7頭 0 2 1 9 12 0.0% 16.7% 25.0%
8頭 0 0 2 2 4 0.0% 0.0% 50.0%
9頭 2 1 0 4 7 28.6% 42.9% 42.9%
10頭 0 0 0 8 8 0.0% 0.0% 0.0%
11頭 0 1 1 5 7 0.0% 14.3% 28.6%
12頭 1 0 1 2 4 25.0% 25.0% 50.0%
13頭 1 0 0 0 1 100.0% 100.0% 100.0%
14頭 1 1 0 2 4 25.0% 50.0% 50.0%
16頭 0 0 0 1 1 0.0% 0.0% 0.0%

(伊吹 雅也)

有力情報馬



☆エンリル(牡3歳・角川秀樹厩舎)


 重賞初挑戦となった兼六園ジュニアカップ(金沢競馬場)で、地元金沢の最優秀2歳馬エムティアンジェ、のちの京浜盃(大井競馬場)2着馬カイルらを退け重賞初制覇。11月の兵庫ジュニアグランプリ(園田競馬場)でも、JRA勢を相手に5着入着と互角に駆けた。今季初戦の牡牛座特別(4月14日)を鮮やかに逃げ切った勢いを駆って、一冠奪取となるか。


☆シルトプレ(牡3歳・米川昇厩舎)


 昨年秋に地元門別のオープンを連勝。続く鎌倉記念(川崎競馬場)では初めての左回り・初めての遠征を克服し、南関東の強豪を抑えて重賞勝利を飾った。その後も全日本2歳優駿(川崎競馬場)5着、雲取賞(大井競馬場)3着など重賞戦線で堅実に着を重ね、この春からはデビューの地・門別でクラシックロードを歩む。


☆モリデンブラック(牡3歳・桧森邦夫厩舎)


 重賞初挑戦となった昨年秋のジュニアグランプリ(盛岡競馬場)では、鮮やかな差し脚を見せて初のタイトルを獲得。続く南部駒賞(盛岡競馬場)でも3着に入り、豊富な遠征経験を持つ1頭だ。今年初戦の牡牛座特別はエンリルに最後まで迫り、3着馬に4馬身差をつける2着と善戦した。クラシック本番で逆転なるか注目だ。


☆プリサイスニードル(セン3歳・堂山芳則厩舎)


 8月のアタックチャレンジでは、のちの桜花賞(浦和)2着・ティーズハクアらを引き離して認定を獲得。続くJRA認定ウィナーズチャレンジ7競走(9月9日)でも、昨年のNAR2歳最優秀牡馬・ナッジに3馬身差の2着と好走した。門別では5戦して連対を外していない堅実派。強敵と好勝負を重ねてきた経験は、この大舞台で生きるだろう。



(五十音順、文・山下広貴)

※出走馬は4月21日現在の情報をもとにしております。

ご注意:当ページの情報は、特定の馬の応援や勝馬の示唆をするものではありません。

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